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北濱亨, 三浦利章, 岡崎甚幸, 篠原一光, 田村仁志, 松井裕子

迷路探索歩行時の注視と歩行に関する研究

人間工学 Vol.35, No.3, pp.145〜155, 1999.6

 経路学習時の注視行動と歩行の関係は、その重要性にもかかわらず、これまでに実験的検討が行われていない。本研究では、注視と歩行に関する新しい測定・解析方法を開発するとともに、経路学習の眼球および身体運動の基礎的特性を明らかにすることを目的とした。実験では、アイカメラをつけた被験者が、迷路を学習するまでスタートからゴールを目指して2、3回歩く。その後、被験者は迷路の風景とイメージマップを再生描画する。そして、注視点の位置、注視時間、注視距離、歩行者の身体や頭部の移動軌跡といった、実験で得られる複雑なデータの表示、解析方法を提案した。それと同時に、この方法により探索歩行時の注視と歩行に関するいくつかの特性を見出した。その主なものは、視線、頭部、身体の協応的な基本的な動きについてである。すなわちそれらの協応パターンは探索歩行を繰り返す中でランダムで複雑なものから、体制化されたものへと次第に変容する。さらに、注視と描画の関係についても考察を加えた。

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Shigeyuki Okazaki, Tohru Kitahama, Toshiaki Miura and Kazumitsu Shinohara,

Changes in Eye-head-body Movements During Maze Learning

Perceptual and Motor Skills, Vol. 91, pp.1230, 2000.12

Investigation of the relationship between visual search (eye movement) and walking (head and body movement) during way-finding through a maze by each of 6 subject pedestrians who wore an eye camera showed patterns of sight line, head movement, body movement, and changes of coordination between eye-head-body movement during the process of comprehension of the pathways were revealed.

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中村真悟,北濱亨,徳永貴士,田村仁志、岡崎甚幸:

注視時間と注視距離から見た視線移動形式に関する研究 

-探索歩行における注視と歩行行動 その1-,

日本建築学会大会学術講演梗概集(九州) E-1, pp.833〜834, 1998.9

迷路内探索歩行実験において、被験者の眼球運動をアイカメラで、歩行行動をビデオカメラで録画した。そしてこれらを新たに考案した注視行動解析図で詳細に記録、考察した。その結果、視線の移動形式には散発的注視、流動的注視、回転的注視、単発的注視および斜交い注視があることが分かった。さらにその中でも多く見られる散発的注視と流動的注視について、注視時間と注視距離に着目して調べた。


徳永貴士, 北濱亨, 中村真悟, 田村仁志, 岡崎甚幸:

注視、頭、体の動きの関連性に関する研究 

-探索歩行における注視と歩行行動 その2-,

日本建築学会大会学術講演梗概集(九州) E-1, pp.835〜836, 1998.9

迷路内探索歩行時の眼球運動による視線の向き、首の運動による頭の向き、および歩行による体の向きを、アイカメラとビデオカメラを用いて録画した。そしてこれらを注視行動解析図で詳細に記録し、特に相互の関係性に着目して考察した。その結果、視線、頭、体の順に奥の環境に適応していくこと、その傾向は試行を重ねるにつれて顕著になることなどが明らかになった。


中村真悟,北濱亨,徳永貴士,田村仁志、岡崎甚幸:

迷路内探索歩行における眼球運動と歩行行動に関する研究

その1 視線移動形式に関する研究,

日本建築学会近畿支部研究報告集 第38号 計画系 pp.221〜224, 1998.7

迷路内探索歩行実験において、被験者の眼球運動をアイカメラで、歩行行動をビデオカメラで録画した。そしてこれらを新たに考案した注視行動解析図で詳細に記録し、考察した。その結果、視線の移動形式には散発的注視、流動的注視、回転的注視、単発的注視および斜交い注視があることが分かった。また経路を学習するにつれて、散発的注視が減少し流動的注視が増加することなども分かった。


徳永貴士,北濱亨,中村真悟,田村仁志、岡崎甚幸:

迷路内探索歩行における眼球運動と歩行行動に関する研究 

その2 注視および身体の動きの基本的特性に関する研究

日本建築学会近畿支部研究報告集 第38号 計画系 pp.225〜228, 1998.7

迷路内探索歩行時の眼球運動による視線の向き、首の運動による頭の向き、および歩行による体の向きを、アイカメラとビデオカメラを用いて録画し、これらを注視行動解析図で詳細に記録、考察した。その結果、試行を重ねるにつれて、体の向きを基準とした視線や頭の振れ幅は小さくなること、頭の向きは変曲点が少なくなり滑らかに動くようになることなどが明らかになった。

 


鈴木利友, 須貝成芳, 岡崎甚幸:

迷路空間における移動方法と注視行動の関係に関する研究

-能動的探索歩行と車椅子による受動的移動の比較を通して-

電子情報通信学会技術研究報告 信学技報 Vol.102, No.44, HIP2002-3, pp.13-18, 2002.5

能動的移動および受動的移動時の注視行動の違いを明らかにするため、アイカメラを装着した被験者が迷路内を探索歩行する実験と、実験者が押す車椅子に乗って同じ迷路を移動する実験を行った。その結果、能動的探索歩行では試行を重ねると経路を学習し注視が流動的になるが、受動的移動では経路をよく学習し注視が流動的になる被験者と、経路をあまり学習せず注視が散発的になる被験者が見られた。また能動的探索歩行では頭部や身体よりも先に注視が進行方向へ向くが、受動的移動ではその関係が当てはまらないことも多く、身体や頭部が回転した直後に注視が同じ方向に移動する現象や、身体が回転している間に注視が逆方向に移動する現象などが見られた。 

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猪股圭佑, 須貝成芳, 岡崎甚幸, 鈴木利友:

能動的移動実験と受動的移動実験の方法について 

-迷路内での能動的探索歩行と車椅子による受動的移動における注視行動の比較に関する研究(その1)-, 

日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸) E-1, pp.683〜684, 2002.8

能動的移動および受動的移動時の注視行動の違いを明らかにするため、アイカメラを装着した被験者が迷路内を探索歩行する実験と、実験者が押す車椅子に乗って迷路内を移動する実験を行った。経路選択を誤った回数および実験後に描画した地図の比較から、能動的に探索歩行を行った被験者の方が、受動的に移動した被験者よりも経路をよりよく学習していることを確認した。

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須貝成芳, 岡崎甚幸, 鈴木利友, 猪股圭佑:

能動的移動と受動的移動における注視行動の比較 

-迷路内での能動的探索歩行と車椅子による受動的移動における注視行動の比較に関する研究(その2)-, 

日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸) E-1, pp.685〜686, 2002.8

能動的探索歩行では試行を重ねると経路を学習し注視が流動的になるが、受動的移動では経路をよく学習し注視が流動的になる被験者と、経路をあまり学習せず注視が散発的になる被験者が見られた。また能動的探索歩行では頭部や身体よりも先に注視が進行方向へ向くが、受動的移動では、身体や頭部が回転した直後に注視が同じ方向に移動する現象や、身体が回転している間に注視が逆方向に移動する現象が見られた。

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増田博雄, 北濱亨, 鈴木利友, 黒岩将人, 柳沢和彦, 岡崎甚幸:

探索歩行時における注視と歩行行動の特性に基づくシミュレーションモデルに関する研究

平成11年度日本人間工学会関西支部大会講演論文集, pp.79〜84, 1999.12

実験用迷路での探索歩行実験における注視と歩行の関係を分析し、VRML及びJAVA言語を用いてシミュレーションモデルを構築した。このシミュレーションモデルを実験用迷路に適用し、被験者の注視行動が再現できていることを示した。またこのモデルを別の巨大迷路にも適用し、そこで生じる注視行動の多くの部分を再現できていることを示すとともに、再現できなかった行動についてモデルの改良を行った。

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今村元信, 岡崎甚幸, 増田博雄, 中村祐記:

迷路内探索歩行における注視行動モデルの研究,

日本建築学会大会学術講演梗概集(東北), E-1, pp.1069〜1070, 2000.9

アイカメラを装着した被験者による迷路内探索歩行実験の結果から明らかになった、環境や身体運動と注視行動の関係に基づき、VRML及びJAVA言語を用いて注視行動に関するシミュレーションモデルを構築した。シミュレーションの結果を探索歩行実験の結果と比較することによって、このシミュレーションモデルが、実験で観察できた多くの注視行動特性を再現できることを確認した。




黒岩将人, 中村真悟, 伊藤明宏, 鈴木利友, 増田博雄, 岡崎甚幸:

仮想迷路空間における探索歩行時の所要時間・注視回数・注視時間

日本建築学会近畿支部研究報告集 第39号 計画系 pp.249〜252 1999.6

アイカメラを用いて仮想迷路空間内の探索歩行実験を行い、所要時間、注視回数、注視時間を調査し、現実迷路空間での行動特性と比較、考察した。現実迷路と同様に、仮想迷路でも試行を重ねるに従って所要時間や注視回数は減少し、注視時間は増加した。現実迷路に比べ、各回の所要時間、注視回数、注視時間はいずれも大きくなった。仮想迷路と現実迷路における注視行動の相違点は、身体の操作性と歩行速度の相違によると考えられる。

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田村仁志,北濱亨,岡崎甚幸:

探索歩行と眼球運動

日本建築学会大会学術講演梗概集(関東), E-1, pp.741〜742, 1997.9

パソコン上に構築したシミュレータを用い、眼球運動測定装置を装着した被験者が迷路内を探索歩行する実験を行った。その結果、以下のことなどが明らかになった。注視点は新たに現れる風景へと素早く移動する。注視点がゴールの塔にある時間は短く、背景の山に移ることはほとんどない。注視点は壁の境界線付近に停留することが多く、ほとんどの場合横方向に動く。