LinkIcon

アルコールの吸収と代謝、そして体質

アルコール代謝.png 口から入ったアルコールは胃の中で約20%、残りは小腸で吸収されます。そして血液に溶けこんで数分のうちに全身にくまなくゆきわたります。体内に入ったアルコールの大部分は、まず肝臓でアセトアルデヒドに分解(代謝)されます。次に、酢酸になり、最終的に水と二酸化炭素に分解されて尿や汗、呼気となって体外に排出されます。これらのアルコール代謝酵素の働き(活性)には個人差があり、その強弱は遺伝子の一部の違いにより決められます。

どうしてお酒に強い人と弱い人がいるのか?

 生まれつきお酒に弱く、わずかなお酒を飲むだけでも顔が赤くなったり、吐き気を訴える人がいます。お酒に強いか弱いかは、実は体質によって決まっています。アルコールが体内に入ると、アルコール脱水素酵素(ADH1B)の作用により、アセトアルデヒドに分解されます。この物質は極めて毒性が強く、顔面の紅潮、頭痛、吐き気、動悸などの不快な症状を引き起こし、悪酔い・二日酔いの原因物質といわれています。このアセトアルデヒドを分解するのが、アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)です。ところが日本人の場合、ALDH2遺伝子内のSNPによって、約40%がALDH2の働きが弱い「低活性型」でお酒に弱いタイプ、もしくは4%は全く働かない「不活性型」でお酒を全く飲めないタイプが存在します。このタイプの人たちは、ごく少量のお酒でも、気分が悪くなってしまいますから、無理に飲むことはもちろん、このタイプの人たちにお酒を無理強いすることは、絶対に慎んでください。ALDH2の活性がない人は、アジア系にしか存在しない体質です。このタイプは、日本人44%、中国人41%、韓国人28%に存在し、欧米人やアフリカ人ではみられません。


遺伝子タイプとアルコール 〜遺伝子タイプ別 アルコール体質の特徴〜

アルコールに対する体質は、アルコールの代謝に関わる2種類の酵素(ADH1B及びALDH2)の働きにより、以下のように大きく5タイプに分けることができます。また、日本人での構成比を下表の( )内に示します。アルコール体質.png
独立法人国立病院機構久里浜医療センター監修