武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
武庫川女子大学 建築学科 3年生
授業風景紹介 「建築設計演習IV」
建築学科の授業の様子を写真で紹介します
(最終更新 2008/1/26)
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H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題3:歩いて楽しい商業空間」講評会
(2008年1月22,23日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
外部講師:1日目 酒井利之先生(竹中工務店設計部)、
     2日目 竹山聖先生(建築家、京都大学大学院)
建築学科3年生 建築設計演習III
講評会の様子 酒井先生(写真最前列左)の講評
建築学科3年生 建築設計演習III
講評会の様子 竹山先生(写真最前列右から3人目)に模型を使って説明
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品 図面
 3回生最後の課題ということで、学生のご家族も見学にいらっしゃいました。両日ともまずはじめに教員或いは助手がそれぞれの案を発表しました。学生たちからの質問、或いは教員同士での議論など活発な意見交換がなされ互いに刺激を受けたプレゼンテーションとなりました。

 1日目の講師酒井先生からは「コンセプトの元となるインスピレーションを大切にしてください。」というアドバイスと共に、「商業スペースを多くとるように」「自然発生的な商業のやり方とはどのようなものか考えてください。」など学生ごとに今回の課題に重要な商業施設計画の基本となるお話をきめ細かくしていただきました。

 また2日目講師の竹山先生からは「20代の今は、最も成長する時期。建築は総合力が必要な分野なので恵まれた環境の中で基礎力をつけ成長して欲しいです。毎日スケッチをする、寝る前に良い建築家の図面を見るなど日ごろのトレーニングを行ってください。」とご指導いただきました。

H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題3:歩いて楽しい商業空間」第4週
(2008年1月9日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
建築学科3年生 建築設計演習III
教員案の説明を聞く
建築学科3年生 建築設計演習III
十日えびすで賑わう西宮中央商店街を見学
 授業のはじめに教員と助手がそれぞれ検討している案の途中経過を模型や図面を使って説明しました。学生たちは今回要求されているアーケードの支持方法や2階に通路を設ける場合の道路横断の計画方法など様々な質問をしながら各自の案に照らし合わせディスカッションをしました。
 その後、敷地至近のえびす神社で行われている十日えびすを見学に行き、商店街の一年で最も激しい混雑状況を見学しました。「普段は広いと思っている道路も両側に露店がでて、大勢の人が歩くと狭いですね。」「いつもの広場や駐車場が飲食できるスペースとして使われていますね」などお祭りのにぎわいを楽しみながらも計画の参考となる点を確認しました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題3:歩いて楽しい商業空間」第2週
(2008年12月10,12日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
建築学科3年生 建築設計演習III
教員と学生で話し合い課題の方針を決定する
建築学科3年生 建築設計演習III
周辺街並のスケールを確認しながら作成される検討模型
 FWで調査した計画地周辺の結果を模型に反映させ、敷地模型を制作しました。今回の課題もこれまでに引き続き、周辺の街並との調和が重要となってきます。よって敷地に隣接する街区の建物をすべて写真におさめ、歪みやスケールを修正してボリューム模型に貼り付けます。模型に再現された周辺街並を見ながら検討を重ねます。 また、今回は新たな試みとして課題の基本方針は学生と教員で意見を出し合って決め、詳細は学生達が自由に提案していきます。これまで課題の説明を聞きながら制作していたため、自由に進めなさいといわれると戸惑う学生もいますが、みなそれぞれの切り口で検討を開始しました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題3:歩いて楽しい商業空間」第1週
(2008年12月5日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
外部講師:納見 聡先生(竹中工務店大阪本店設計部第1設計部門設計担当課長代理)
建築学科3年生 建築設計演習III
阪急西宮ガーデンズ外観 大型施設を視覚的に分節する手法の説明を聞く
建築学科3年生 建築設計演習III
阪急西宮ガーデンズ内観 モール吹抜で施工方法や植栽、法規など説明を聞く
 課題1の劇場、課題2の集合住宅に引き続き課題3でも西宮えびす神社に近い計画敷地を指定し複合商業施設を設計します。敷地調査に先立ち、敷地周辺の商店街とは異なるタイプの店舗も参考として見学しました。先週オープンした西宮ガーデンズに行き、実施設計を担当された竹中工務店設計部の納見氏に案内していただき店舗外観、商業施設エリア、駐車場、屋上庭園などの見学をしました。   包装紙に包まれた贈り物の箱のイメージを基本に巨大な施設でありながらヒューマンスケールを目指した外観。延床面積25万平米の施設に268店舗が設けられ4つのそれぞれに個性を持った広場を起点に、エリアごとのイメージを内装や植栽計画にも反映した内部空間。設計者によるゆるい規制で統制を取りつつ店舗ごとの個性も表現する配慮。  モールの吹抜けをすっきり見せるための防火区画や構造の工夫など、学生たちは感心しながら熱心にメモを取っていました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題2:隣と親しくなる中低層の集合住宅」講評会
(2008年12月1,2日)
担当:岡崎教授、三宗司郎先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
外部講師 1日目 酒井利行(竹中工務店大阪本店設計部第4設計部門マネージャー)
      2日目 吉村篤一(建築環境研究所代表)
建築学科3年生 建築設計演習III
講評会の様子
建築学科3年生 建築設計演習III
酒井先生による講評の様子
建築学科3年生 建築設計演習III
吉村先生による講評の様子 気になった模型を写真撮影
建築学科3年生 建築設計演習III
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品1:1/200の検討模型(上)と1/100の模型(下)
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品1:1/200の検討模型 鳥瞰写真
建築学科3年生 建築設計演習III
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品2:1/200の検討模型(上)と1/100の模型(下)
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品2:1/200の検討模型 鳥瞰写真
 建築設計演習IV課題2「隣と親しくなる中低層の集合住宅」の講評会が行われました。今回は西宮えびす神社に近い一角を敷地とし、低層には周辺商業施設と街並を連続させるための商業施設を、上層に共同住宅を計画しました。 講評の際、1日目に酒井先生から「周辺の環境をどう捉えて、光や風などの自然の恵みをどう生かすかを考えることが大切です。」とご指摘いただきました。2日目の吉村先生は「図面は人のために書くのです。初めて見た人にもわかりやすい図面を書くこと。またまちとの繋がり、敷地の特徴をつかんだ基本計画が大切です。」とお話をしてくださいました。今回の課題を担当してくださった三宗先生からは「時間配分が重要です。図面は線を強く書いてください。この課題で説明した日照のシミュレーションはぜひ試してください。」とご指導いただきました。
 課題の発表から1ヶ月でまとめ上げることは大変ですが皆よく頑張りました。 前回の劇場に引き続き西宮中央商店街の一角が敷地として選定されました。学生たちは次回の課題も含め3課題を一つのまちに関わりながら取り組みます。まちにも顔見知りができて、敷地とその周辺を調査に行き近隣の人々に聞き取りをするなかで、各自で問題を見つけそれについて建築的に回答しようと努力したり、街並に調和する建築を自分なりに考えてこの日を迎えたので発表にも力が入りました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題2:隣と親しくなる中低層の集合住宅」第3週
(2008年11月14,17日)
担当:岡崎教授、三宗司郎先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
建築学科3年生 建築設計演習III
模型を前に計画検討の留意点について説明を受ける
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土) 建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
日照・通風を考慮しながら検討中の模型
住戸・共用部・窓・屋上庭園の位置を検討中の模型
 1/200の敷地模型に各自がスタイロフォームのキューブを積み上げ周辺建物と比較しながらボリューム模型の検討を行いました。集合住宅の住民・買い物客・車の動線、日照などを検討しながら建物外形を決めていきます。1,2階は周辺の商店街と連続して店舗を計画するため、敷地内に広場や路地を計画するなど各自で思い思いに買い物客をひきつける仕掛けを考えます。 ボリューム模型ができたところで1/200の平面スケッチを作成し住居階を計画していきます。課題の条件では住戸を20戸以上計画することが決められているため関連法規を確認しながら住戸配置や共用スペースの検討を行いました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題2:隣と親しくなる中低層の集合住宅」第1週
(2008年10月31日)
担当:岡崎教授、三宗司郎先生、大谷教授、萬田准教授、大井准教授、杉浦講師
建築学科3年生 建築設計演習III
敷地周辺で地域の人たちに聞きとり調査を行う
 課題1の劇場に引き続き今回も西宮えびす神社に近い計画敷地を指定し中層の集合住宅を設計します。周辺の西宮中央商店街や地域の人々が交流できることを目的とした計画とするため、学生たちは敷地調査に行き、「この街のどのようなところが気に入っていますか」、「長年商売を続けていくためにはどのような努力が必要ですか」など周辺の買い物客や商店の人たちにお話をうかがいました。   また集合住宅を計画すると西宮えびす神社の境内からどのように見えるかを確認するため境内の中を歩く学生の姿も見られました。  計画敷地は阪神電車と国道43号線の間に位置するので駅から敷地までの地域に限定せず線路の反対側、国道43号線の反対側まで歩き、街の様子を比較したり主要な交通網によって分断された地域の人々にいかに商店街に立ち寄ってもらうかといった課題に気付く調査でした。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題1:演劇や音楽を楽しむ空間(劇場の設計)」講評会
(2008年10月27日,28日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、福本教授、大井准教授
外部講師:1日目 大野一男先生(日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社 ディレクター)
     2日目 江副敏史先生(株式会社日建設計 設計室長)
ゲスト:1日目 岡山勝義(西宮中央商店街理事長) 、松下治正(同副理事長) 、後藤祐介(GU計画研究所)
    2日目 頼田稔(戎座人形芝居館 館長) 、武地秀美(同 副館長)
建築学科3年生 建築設計演習III
学生のプレゼンテーションの様子
建築学科3年生 建築設計演習III
大野先生の講評の様子 (前列左から2人目は商店街の岡山理事長)
建築学科3年生 建築設計演習III
江副先生の講評の様子 (前列左から2人目は戎座人形芝居館 頼田館長)
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品
建築学科3年生 建築設計演習III
学生の作品
 1日目は劇場設計の経験が豊富な大野一男先生(日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社 ディレクター)に出席戴き、客席と舞台の音響計画・断面計画、楽屋空間の平面計画などに関してきめ細かくアドバイスしていただきました。さらに敷地調査の際、学生達が歩いた西宮中央商店街からもまちおこしの参考にしたいと理事長の岡山氏ら3名が同席され、「学生たちの提案は非常に興味深かった。大きくなくても毎日人が来てくれる劇場があるといい。」と感想を述べられました。
 2日目は9月に参考建物として学生たちが見学した兵庫県立西宮芸術文化センターをご案内してくださった設計者の江副敏史先生(株式会社日建設計 設計室長)から講評していただき、「図面を見たときその図面が何を語るかが重要。見ただけで何をやりたかったのかがわかる図面を書いてください。」とご指導いただきました。また戎座人形芝居館の頼田館長もお見えになり、43号線により遮断されている海側のエリアの人々が西宮中央商店街と交流できる仕掛けがないものか考えているとお話ししてくださり、学生たちは今後の演習で取り組む大切なテーマをうかがったように思いました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題1:演劇や音楽を楽しむ空間(劇場の設計)」第5週
(2008年10月20日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、福本教授、大井准教授
外部講師:高橋大弐先生(京都大学大学院工学研究科 教授)
建築学科3年生 建築設計演習III
客席検討模型を用いて音響計画のアドバイスを受ける
 音響計画がご専門の高橋先生(京都大学教授)に参加していただき、実際に音響計画をされた建物の音響シミュレーションを聞かせていただきました。その後、あらかじめ制作した1/50の客席検討模型をチェックしていただき「概ね音の拡散、反射など理解しながら計画しているようですね」と感想をいただいたのち、個別にアドバイスを受けました。
 音響以外にも、計画・構造の担当教員にも個別に意見を聞き、締め切り前の最終的なの方針確認を行いました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題1:演劇や音楽を楽しむ空間(劇場の設計)」第4週
(2008年10月6日,7日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、福本教授、大井准教授
外部講師:後藤先生((株)GU計画研究所)、
     高橋大弐先生(京都大学大学院工学研究科 教授)
建築学科3年生 建築設計演習III
検討案のボリューム模型を互いに見比べる
建築学科3年生 建築設計演習III
商店街の歴史と将来像についてお話を聞く
建築学科3年生 建築設計演習III
:実例写真をみながらの音響計画の説明
 先週の舞台と客席のボリュームの確認につづき、建物全体の配置、平面・断面計画を行いました。周辺の商店街に調和した計画とするためには、舞台や客席のような大きなボリュームをどのように配置するのがよいのか、1/200の敷地模型を使い検討していきます。 また周辺地域との関連について考えるために、実際に商店街のまちおこしに携わっていらっしゃる(株)GU計画研究所の後藤氏から地域の歴史を踏まえながら西宮中央商店街が現在抱える問題点と将来どのような町にしていきたいかなどを分かり易く説明していただきました。その中で「『風情あるまちづくり』のために、商店街ではコンセプトを共有し、景観ガイドラインを作成し、地域の人々がそれらをまもってくれるよう働きかけていくことが大切」とうかがいました。これまで学生たちは何度か敷地に足を運び地域の様子を見ているため理解を深めるよい経験となりました。
 さらに劇場の音響計画について京都大学大学院工学研究科の高橋教授より「音響計画は時間、空間、質の情報を把握、分析することが大切」と、世界的に有名なコンサートホールや劇場を例に取り音響シミュレーションを聞かせていただきました。ひとつの空間の中でも条件の違いにより様々に音が変わることに学生たちは驚き、改めて音響計画の難しさと重要性を実感できました。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題1:演劇や音楽を楽しむ空間(劇場の設計)」第2,3週
(2008年9月29日、30日、10月3日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、福本教授、大井准教授
建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土) 建築学科3年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
法規を確認しながら教員と座席配置を検討
可視線の検討方法の説明
建築学科3年生 建築設計演習III
検討模型を使い周辺環境への配慮について考える
 学生たちは宿題となっていた敷地模型を提出し、その後、客席や舞台のような無柱空間にどのように梁をかけるのか説明を受けました。また事前に劇場に関する法規の条文を調査したレポートを作成しているのでそれを基に300席の座席配置と可視線のチェックにより平面と断面の両方から客席や舞台のボリュームを確認しました。現在は周辺道路の様子などを考慮しながら客席、舞台、楽屋などの配置を検討しています。来週は全体の平面計画を検討した後、音響の講義を受けながら1/50で客席のスタディ模型を制作していきます。
H20年度3年生後期
建築設計演習 IV
「課題1:演劇や音楽を楽しむ空間(劇場の設計)」第1週
(2008年9月22日)
担当:岡崎教授、上田信也先生、大谷教授、大井准教授
建築学科3年生 建築設計演習III
西宮えびすの見学と周辺調査、実測
建築学科3年生 建築設計演習III
戎座人形芝居館で人形まわしを見学
 第1課題の初回は課題説明と敷地の調査を行いました。敷地をえびす宮総本社西宮神社(西宮えびす)の近隣に設定し、神社で行われる多くの祭事、さらに地域の歴史や現在の日常生活、周辺の商業活動について調査して計画に生かすように指導を受けました。
 その後、全員で敷地に行き周辺建物のボリューム、商店街や西宮えびすの内部の様子などを写真におさめたり、実測をしたりと各自情報収集に当たりました。当日の神社は年に一度の例大祭で稚児行列も行われにぎやかでした。さらに戎座人形芝居館に立ち寄り、えびすの福を全国各地に広めるために行われ人形浄瑠璃の原点とも言われる人形操り(えびすまわし)の見学、語り部による御輿屋伝説の紹介、昭和の紙芝居見学など地元の伝統芸能や文化に触れました。これからおよそ1ヶ月間、学生たちは西宮の土地と歴史に向き合いながら設計作業を進めていきます。
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