建築設計演習�X課題3「水辺の楽園」の参考事例として、厳島神社と広島平和記念公園を見学しました。トルコ・バフチェシヒル大学からの留学生10名も参加しました。まずは厳島神社を見学しました。フェリーに乗り、弥山に抱かれ海に浮かぶ厳島神社の独特の佇まいを海上から眺めました。その後、宮島に到着し、海辺に沿った参道を歩いて厳島神社に到着しました。ちょうど潮が満ちてくる時間帯で、建物の下に水が勢いよく流れ込んでくる様子を見ることができました。自然と見事に融合したその厳かな空間をスケッチしました。次に広島平和記念公園を見学しました。原爆ドームと慰霊碑と平和記念資料館を結ぶ祈りの軸、平和記念資料館のピロティ空間、元安川の水辺空間などを見学し、設計に役立つ水辺や都市の空間の特徴を多く学ぶことができました。

　建築設計演習�X課題3「水辺の楽園」の参考事例として、伊根の舟屋群と天橋立を見学しました。トルコ・バフチェシヒル大学からの留学生10名も参加しました。まずは伊根を見学しました。4つのグループにわかれて、地元のガイドの方々の案内の下、道の駅「舟屋の里公園」からの俯瞰景、街並みおよび舟屋内部の風景、そして海上タクシーによる海からの風景を味わい、伊根の空間の魅力を堪能しました。また祭りの様子や漁の様子の解説もいただき、海辺で営まれる人々の生活に思いを馳せました。次に、日本三景の一つである天橋立を見学しました。ケーブルカーで傘松公園に行き、その壮大な風景をスケッチしました。

　建築設計演習�X課題３「水辺の楽園」関連のフィールドワークとして、課題の敷地である潮芦屋、そして参考事例として近江八幡を見学しました。トルコ・バフチェシヒル大学からの短期留学生4名も参加しました。潮芦屋の見学では、東側および南側の護岸を実測するとともに、護岸と緑地帯や道路との関係を確認しました。また緑地帯の中にある遊歩道や公園、駐車場なども確認し、海辺のデザインを実地に学びました。午後には近江八幡を見学しました。４グループにわかれて八幡堀の舟に乗り、まずは水上から、橋や石垣、階段、蔵、茶店、樹木、水草などの水際のデザイン要素を学ぶとともに、その美しい風景を堪能しました。その後、陸上より、水際レベル、遊歩道レベル、一般道路レベルの３つの異なる高さから同様の要素を確認するとともに、高さを選択しながら歩くことができる八幡堀の空間構成の面白さを体験しました。実測やスケッチも行いました。また日牟禮八幡宮も見学し、聖域を境界づける堀の役割も学びました。

　建築設備�Uの関連フィールドワークとして、アサヒファシリティズ技術研修センターを見学しました。
　 同研修センターは、ビル管理会社であるアサヒファシリティズの社内研修施設で、冷凍機、空調機、エアコンなどの空調設備や、給排水設備、電気設備、防災設備また中央監視盤等ビル内のあらゆる設備の仕組みが分かるように設置されかつ操作出来、その確認が出来るビル内設備管理トレーニング施設です。見学は、川口技術本部長以下4名の方々にご案内・解説頂きました。
　 まず、建物竣工後何十年に及ぶ維持管理、特に空調や給排水、電気、エレベーター、さらに防災設備等の設備機器管理について、その重要性や日々の管理、維持費等の概論の説明を受けました。
　 引き続き、設置してある各種設備（空調器や冷凍機、エアコン等の空調設備、トイレやポンプ等の給排水設備、電気室や中央監視盤等の電気設備）を3グループに分かれ、実物を前に解説を受けました。
　 特に、防災設備では、煙感知器と連動した非常放送設備や排煙装置の起動等一連の動作を見学すると共に、屋内消火栓の放水を実体験しました。また、スプリンクラーを火であぶり作動させその威力を見学しました。

　｢建築設計演習�X 課題2｣の参考建物として神戸市立医療センター中央市民病院を見学しました。初めに会議室で計画の概要を伺い、4つのグループに分かれ、病棟、手術部門、救命救急センター、外来部門などを見学させていただきました。2011年に竣工した、病床数700、第三次救急まで対応する病院です。見学は混乱を避けるため、夕方近い時間での実施でしたが、外来は多くの患者さんが行き交い、病棟では患者さんのベッドでの移動の様子をたびたび目にし、スタッフの皆さんがフロア内もしくはフロア間を忙しく歩く様子も見せていただき、改めてわかりやすく移動しやすい計画の重要性を感じました。山岳滑落の患者やドクターヘリに対応したヘリポートの設置、電気や医療ガスを2回線引くなど災害への工夫もなされており、病院設計者は様々な知識と責任をもって当たらねばならないことを感じる見学でした。

　｢建築設計演習�X 課題2｣の参考建物として西宮市立中央病院を見学しました。学生たちは5つのグループに分かれ、病棟、医局、検査部、手術室、内視鏡センター、外来部、放射線科、薬剤部、救急窓口周辺、リハビリ室、厨房周り、霊安室、解剖室、機械室などを見学させていただきました。各部門では実際にそこで働いていらっしゃる職員の方々から直接話をうかがいました。丁寧にわかりやすく熱意を感じる説明していただき、学生たちも熱心にメモを取っていました。建物は築40年ですが、職員の方々は他院の最新医療施設を見学し勉強されているため、もし施設を新しくするならばどのように計画するべきか…といったお話も聞けて非常に有意義な見学となりました。見学の前日はエントランス階周辺の外来・診療などの部門のゾーニングに先立ち、配置計画を検討している学生が多数おり、実際の病院を見ることで、各種車両や人の寄り付、諸室の機能などとイメージをつなげることができたようでした。新たな病気の対応や最新設備の取りいれなど竣工後に柔軟に対応できるような病院設計の重要性を知る良い機会でした。

　｢建築設計演習V 課題2｣の参考建物として市立芦屋病院を訪問しました。事前に演習の授業で病室と病棟の計画について説明を受け、4人部屋のスタディを行い、病院見学に臨みました。まず、2階の講義室で事業管理者である医師の佐治先生のお話しを伺った後、古田事務局長から計画の概要についてご説明いただきました。院内の見学は3つのグループに分かれ、病院スタッフと芦屋市都市建設部建築課の皆様にご案内していただき、特別室を含む病棟、手術室周辺、外来、リハビリ室、救急外来、厨房周辺、屋上庭園を見学させていただきました。
　見学後の質疑応答では薬品やリネンなどサービスの動線、院内の薬局の位置づけ、地域との連携・交流の具体例などに関する質問があり、関連スタッフの皆様にわかりやすくご回答いただきました。病院建築は若い学生たちにとって、日ごろなじみがない施設なので、普段目にすることができない空間を、設計者の視点で見学し、実測をしたり熱心にメモを取っていました。