■2008年度 建築家による特別公開講演会 多数のご来場ありがとうございました | ||||||||||||
「建築の力」
講演者:内藤廣先生 (東京大学大学院 教授) |
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講演会の様子 | ||||||||||||
質疑応答の様子 | ||||||||||||
日本を代表する建築家である内藤廣先生(東京大学大学院教授)をお招きし「建築の力」というタイトルで特別公開講演会を行いました。建築学科学生の他、学外からの多数の参加者があり、2時間に渡る先生のご講演を伺うことができました。
講演の冒頭に、「建築学は人間学。建築を考えることは人間のことを考えられること。人間のことがわからない人は建築をする資格はないのではないか。設計が上手か下手かは関係ない。」「建築家はいつも周りの専門家に教えてもらう立場。周りの人たちにこいつには教えてやろうと思ってもらえるような人になり良い信頼関係を築くことが大事。」など内藤先生から若い学生たちへの向けてメッセージがありました。 講演では、「日向市駅」、「コロンビア メデジン市の図書館」のプロジェクトとの事例を中心に、建築のもつ力についてお話をしていただきました。「日向市駅」のプロジェクトでは、日本全国で同様に起きている中心市街地衰退の再生プロジェクトの一貫である駅の設計についてスライドを使用しながら「都市を考えるには土木を知らないとダメで,スパンも建築よりずっと長いこと」「建築をつくって終わりではなくて、まちづくりには終わりがないこと」「大事なのは地域の人とのコミュニケーションであること」 「これからの若者は、都市に集まるんではなくて田舎にかえって活躍した方が良い。そちらの方がかっこいい。」などお話をいただきました。「コロンビア メデジン市の図書館」のプロジェクトでは、インフォーマルセクターにつくる図書館の計画によって人々が希望に満ちあふれた様子を、スライドで解説していただきました。現地の人々の笑顔が印象的でした。 最後に、「コロンビアのプロジェクトに関わることができ、それはこれまでで一番「建築家をやってて良かったと思った」瞬間であったこと。」「広島のピースセンターや神奈川県立音楽堂などがたったときは建築が人々の希望だった。日本でもこれからもこういう建築が出てくるかもしれないが、それまではもっと穏やかに建築にとりくむと良い。」と締めくくられました 。 質疑応答では、学生や外部の見学者の方からの質問に対して、「地方都市の問題については、再生のシナリオだけでなく、安楽死のシナリオも必要」「わかりやすい建築は流行で消えて行く。本当にすばらしい建築はスペースにあらわれる。それを見極めることが必要」「うみだす側の建築家にとって大事なことは、自分をまず説明できること。言葉が閉鎖的であっていけない。4年間で120のプロジェクトを成し遂げたコロンビア,メデジン市の市長の言葉を引用するとプロジェクトを成し遂げるために必要なものは4つあり1.Passion(情熱)、2.Honesty(正直さ) 3.Knowledge(英知) 4.Sensibility for the People(人々への感受性)である。特に4つめの人々への感受性が大事である。」など、丁寧な回答をしていただきました。学生たちにとっては非常に勇気づけられる機会となりました。 |
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■参加対象者:事前申込不要・入場無料 | ||||||||||||
■講演者: 内藤 廣 先生 (東京大学大学院 教授) | ||||||||||||
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■問い合わせ先 | ||||||||||||
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