武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
 ■2009年度 特別講演会 

見てさわって学ぶ、茶室の世界新着

講演者:安井巧先生
(安井杢工務店 相談役)

講演の様子
銘木に実際に触れてみる
建築学科2年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
安井巧先生より茶室の起絵の解説を受ける 茶室の起絵の組立を体験
継ぎ手の解説を受ける
講演会場の様子
茶室の軸組模型の解説の様子 磨き丸太を使った土庇の桁組み技術 捻子組(ねじぐみ)
建築学科2年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
茶室の軸組模型の解体の実演の様子 茶室の軸組模型の解体の実演の様子
解体した茶室の軸組模型の組立を学生も体験
建築学科2年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土) 建築学科2年生
 フィールドワーク:2008年4月12日(土)
屋根を支える軸組の解説 小舞と間垂木を藤蔓で固定する作業を体験
蒸籠組(せいろうぐみ)と篠差蟻(しのさしあり)の技法を原寸大模型を使って解説
大工が使う差金の寸法に記載された文字と北斗七星の関係を解説
桂離宮の昭和の大修理や京都迎賓館の施工を担当された数奇屋の名工安井杢工務店の相談役、安井巧先生をお招きし、「見てさわって学ぶ、茶室の世界」というタイトルで特別講演会を行いました。講演会では安井巧先生の他、安井杢工務店より安井洋社長、大工の斉藤氏、河井氏、企画営業 長谷川氏にもご協力いただきました。

午前の講演では、安井杢工務店で手がけられた茶室などにもふれながら、スライドによって茶室の路地の構成、床・天井・壁・建具などの茶室独特の様々なデザイン、代表的な材料である竹の正しい使い方などを解説していただきました。講演の合間の休憩時間では、安井杢工務店からお持ちいただいた床の間の床柱に使われる銘木の数々、施主にプレゼンするための茶室の越し絵、継ぎ手や仕口の実物大の模型などを実際に触れて、解説を受けることができました。

午後の講演の前半では、茶室づくりの仕事について、お施主さんへのプレゼンから、材料選び、実際の施工、各部分の詳細図の解説をしていただきました。後半では、京都迎賓会の木工事でも用いられた技術である「磨き丸太を使った土庇の桁組み技術 捻子組(ねじぐみ)」が施された茶室の軸組模型の解体・組立の実演を目の前でしていただき、一部の学生は軸組の組立などを体験することができました。その他、実物大の模型を使って「蒸籠組(せいろうぐみ)と篠差蟻(しのさしあり)の技法」、天井板が反らないように固定する蟻桟、天井の網代、屋根のこけら葺きなどについて詳しく解説していただきました。最後には、安井巧先生より大工道具の差金にかいてある「財・病・離・義・官・却・吉」の7文字と北斗七星(ひしゃくの形をしている)に基いており、大工の仕事というのは常に水との関係があるということを解説していただき講演が締めくくられました。

日時・スケジュール 
1/9(土) 10:00〜12:00 第1部
13:00〜15:00 第2部
会場
上甲子園キャンパス 甲子園会館 西ホール
西宮市戸崎町1-13 <JR「甲子園口」駅下車徒歩7分> >>甲子園会館へのアクセス
■講演者: 安井巧 先生 (安井杢工務店:相談役)
  
プロフィール
1930年京都生まれ。1952年立命館大学土木工学科卒業。安井杢工務店入社。数々の伝統建築の移築 や修理修復、復元にも関わってこられた。京都国際建築カレッジでは創立時より京都数奇屋専攻科にて講師を務め、数奇屋建築に関する記述も多数。
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