武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
 ■2011年度 特別公開講演会 入場無料・事前申込不要

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東京丸の内における近代建築の保存再生
講演者:野村和宣先生(三菱地所設計)

会場の様子
 東京の株式会社三菱地所設計から野村和宣先生をお招きし、「東京丸の内における近代建築の保存再生」というタイトルで講演会を開催しました。近代建築に興味を持つきっかけとなった先生の幼少時代の体験談から始まり、実際に設計者として携わられた日本工業倶楽部会館、三菱一号館を中心に保存修復についてお話をいただきました。
 前半は、一丁倫敦と呼ばれた明治期から現在までの東京丸の内における街づくりの歴史的変遷を、代表的な近代建築をご紹介いただきながらお話いただきました。その後、日本工業倶楽部会館の歴史、保存再生に至る経緯、委員会による調査の様子、工事現場の様子等を記録したDVDを見せていただき、実際の設計作業や修復方法について具体的にご説明をいただきました。
 後半は、三菱一号館の復元について詳しくお話しいただきました。三菱一号館は1894年にジョサイア・コンドルとその弟子の曽禰達蔵の設計によって作られました。老朽化を理由に一度は取り壊されましたが、2009年もとあった場所に復元されました。丸の内の歴史、三菱一号館を復元する目的や意義、復元に際しての基本方針などをご説明いただいた後、実際どうやって建物を復元していったのか、映像を交えながら詳しく解説いただきました。動画では、松杭の発掘調査や煉瓦壁の構造実験、煉瓦の製造や施工の工程、その他様々な建物部位の復元作業の様子を見せていただきました。
 設計者として第一線で活躍されておられる建築家の方から、歴史的・文化的価値のある近代建築の保存修復の手法を学ぶことのできた貴重な機会となりました。
  武庫川女子大学では、東京センター主催による講演会『わが国の近代建築の保存と再生』がシリーズで開催されています。平成24年6月2日には、第4回「昭和の近代建築」が開催される予定です。
野村先生 ご講演の様子
野村先生 ご講演の様子 保存修復の方針や手法についてご説明いただく
野村先生 ご講演の様子 煉瓦壁の構造実験の映像を見せていただく
日時
11/26(土) 13:00〜16:00
会場
上甲子園キャンパス 甲子園会館 西ホール
西宮市戸崎町1-13 <JR「甲子園口」駅下車徒歩7分> >>甲子園会館へのアクセス
■参加対象者事前申込不要・入場無料
講演者: 野村和宣 先生 (三菱地所設計)
プロフィール
1964年東京都生まれ
東京工業大学建築学科卒業
東京工業大学大学院建築学修士課程修了
1988〜2001年 三菱地所株式会社
2001年より株式会社三菱地所設計
現在 同社設計建築設計四部 副部長

主な建築作品
「日本工業倶楽部会館・三菱UFJ信託本店ビル」
「三菱一号館複合計画」
「東京中央郵便局保存棟計画(現在進行中)」

■問い合わせ先  
武庫川女子大学建築学科 TEL:0798-67-4501
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