武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
 ■2013年度 特別公開講演会 入場無料・事前申込不要

新着

バーミヤーンの石窟と壁画
−インド・クチャの石窟寺院との比較―

講演者

宮治 昭 先生
(名古屋大学名誉教授)

会場の様子
 
 名古屋大学名誉教授の宮治昭先生をお招きし、「バーミヤーンの石窟と壁画−インド・クチャの石窟寺院との比較−」と題して特別講演会を開催しました。
 はじめに、アフガニスタンの古代都市が東西と南北の国々の影響を受けながら変遷してきた流れや各時代の宗教、そして現在の遺跡についてご紹介いただきました。続いて、仏教伝来後の都市の隆盛、ヘレニズムやガンダーラ文化と融合しながら発展した仏教美術、仏教の伝来とともにストゥーパ信仰が仏像信仰へと変わる流れをお話しいただきました。後半は、インドの仏教やヒンドゥー教、ジャイナ教などの石窟寺院についてご紹介いただき、とくにアジャンターの仏教石窟寺院の構成や使われ方、装飾や壁画を詳細にご解説いただきました。そして、バーミヤーンの遺跡の概要と歴史を踏まえて、バーミヤーンの石窟構造や壁画装飾について、インドやペルシヤ、ガンダーラなどの影響を受けた図像の解説、インドアジャンター壁画との違いをお話しいただきました。さらに、中国のキジル石窟や敦煌石窟について、壁画の図像や彩色をバーミヤーンと比較してご紹介いただきました。
 アフガニスタンを中心にギリシャローマからインド中国まで、広範囲に展開した話は、非常に充実した内容であり、美術史という異分野から建築を考える貴重な機会となりました。
 
宮治昭先生 ご講演の様子
 
学生との質疑の様子
 
日時
2013/11/9(土) 13:00〜16:00
会場
上甲子園キャンパス 甲子園会館 西ホール
西宮市戸崎町1-13 <JR「甲子園口」駅下車徒歩7分> >>甲子園会館へのアクセス
■参加対象者事前申込不要・入場無料 (学外の一般の方も参加可能です)
講演者
宮治 昭(みやじ あきら)先生
プロフィール
名古屋大学にて美術史を学び、インド・中央アジア美術史、仏教図像学を専門とする。名古屋大学教授を経て、2007年より龍谷大学特認教授、2010年から2012年まで龍谷大学文学部教授および龍谷ミュージアム館長をつとめる。 2011年中日文化賞、2012年中村元東方学術賞、受賞。 『インド美術史』(吉川弘文館1981年)、『涅槃と弥勒の図像学』(吉川弘文館1992年)、『ガンダーラ 仏の不思議』(講談社選書メチエ1996年)、『仏教美術のイコノロジー』(吉川弘文館1999年)、『バーミヤーン、遙かなり』(NHKブックス2002年)、『仏像学入門』(春秋社2004年)、『インド仏教美術史論』(中央公論美術出版2011年)、『Collected Essays on the Art of Gandhara and Bamiyan』(龍谷大学2012年)など著書多数、論文多数。  
■問い合わせ先  
武庫川女子大学建築学科 TEL:0798-67-4501
>>建築学科TOPページ
Copyright 2005-2013 Mukogawa Women's University.All rights reserved.
当サイトに掲載されている文章・画像の無断転載を禁じます。