武庫川女子大学 建築学科・大学院建築学専攻
 ■2014年度 トルコ文化研究センター研究会 第3回

新着

2014年度
トルコ文化研究センター 研究会
第3回

「エルサレムの考古学―その成果と課題」

講師:杉本智俊
(慶應義塾大学文学部教授)

lecture
杉本先生 ご講演の様子
 

 2014年度トルコ文化研究センター研究会の第3回目が3月6日(金)に甲子園会館にて行われました。今回は慶應義塾大学文学部教授の杉本智俊氏をお招きして「エルサレムの考古学―その成果と課題」というタイトルでご講演をいただきました。
 まずは「ダビデの町」の発掘についてご説明をいただきました。「ダビデの家」碑文の発見のエピソードに始まり、「ダビデの家」の意味、カナン時代からの防御・水利施設の特徴、「ダビデの王宮?」の発見とそれにまつわる様々なエピソード、地方の城塞都市であるケイヤファ遺跡の発掘、ソロモンによる国家形成と当時の神殿、宮殿建築、住居建築の特徴などのご説明をいただきました。そして遊牧民と、ダビデによるイスラエル建国との関係についてご教示いただきました。次に「イエスの墓」の同定についてご説明をいただきました。「イエスの墓」ではないかと言われるものが3つあり、それぞれの可能性について、根拠を示しながら一つ一つ丁寧に検証されていきました。さらには墓の形式に着目され、時代によって変化するというその特徴から、当時の死生観の大きな変化についてご教示いただきました。
 豊富な写真や図により、非常にわかりやすくご説明をいただきました。考古学の世界と聖書の世界が結びつく、大変刺激的で興味深い研究会でした。

 
 
日時
2015 3/6 () 13:30〜15:30
 
会場
上甲子園キャンパス 甲子園会館 講義室 K-222
西宮市戸崎町1-13 <JR「甲子園口」駅下車徒歩7分> >>甲子園会館へのアクセス
■参加対象者入場無料・事前申込不要 (学外の一般の方も参加可能です) 
■講師杉本智俊 (慶應義塾大学文学部教授)
プロフィール
1958年生まれ。神戸市出身。英国シェフィールド大学で博士号を取得。30年以上にわたってイスラエル、パレスチナ各地で考古学的発掘調査に関わり、現在はパレスチナ自治区ベテル(ベイティン)遺跡の発掘及び保存活動を行っている。主な著作に、Transformation of a Goddess: Ishtar-Astarte-Aphrodite (2014); Female figurines with a Disk from the Southern Levant and Formation of Monotheism (2008);『図説聖書考古学 旧約篇』(2008年)がある。
■問い合わせ先
武庫川女子学トルコ文化研究センター TEL:0798-67-4501
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