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年度 | 2008 |
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科目名 | 薬としての天然物 |
担当者名 | 石黒 京子 |
科目目標 The Objectives |
薬の宝庫としての天然物の重要性と多様性を理解するために、自然界由来のシーズ(医薬品の種)についての基本的知識を修得する。 |
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授業内容 The Content of the Course |
医薬品として使われている天然有機化合物や、繁用生薬に含有される生物活性物質を具体的に説明できるように基本的な知識を修得する。そのために、複雑多岐なこれらの化合物を生合成のルールに基づいて分類し、それぞれの化学構造上の特徴と性質を理解する。 |
授業計画 Class Plan |
1 シーズの探索について説明し、天然由来の医薬品開発へのプロセスを理解する。
2 天然資源からその有効成分を得るための抽出分離法、および生物活性試験法を概説する。 3 植物成分の生合成経路(代謝経路)について理解する。 植物成分は、光合成により作られたグルコースから三つの主要経路(酢酸-マロン酸経路、 メバロン酸経路、シキミ酸経路)を経て作られたものと、根から吸収された窒素酸化物由来 のアンモニアから作られたアミノ酸の誘導体であることを、概略図を用いて理解し修得する。 4 主要な生合成経路で導かれる以下の化合物群について、構造上の特性、化学的性質、確認試験 法を修得し、その基原植物を挙げることができるようになる。 (1) 酢酸ーマロン酸経路により作られる化合物群 脂肪酸関連化合物、 ポリケチド(アントラキノン) (2) メバロン酸経路により作られる化合物群 テルペノイド ステロイド サポニン カロチノイド (3) シキミ酸および複合経路により作られる化合物群 フェニルプロパノイド フラボノイド タンニン (4) アミノ酸より作られる化合物群 アルカロイド その他含窒素化合物 5 天然物質の農薬、香粧品などの原料としての有用性について、具体例を挙げて説明できる。 6 医薬品として使われている天然有機化合物およびその誘導体を、具体例を挙げて説明できる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(100点) |
教科書 Textbook |
海老塚 豊/パートナー天然物化学/南江堂 |
指定図書 Reserved Books |
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参考書 Reference Books |
久保道徳・吉川雅之/医療における漢方・生薬学/廣川書店 |
留意事項 Special Class Information |
自然界の現象を科学的に捉える能力を培って欲しい。 |
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