第19回(2005年)
1 多糖のグリコシド結合による構造についての記述である。正しいのはどれか。
(1) セルロースはα(1→4)結合によってグルコースが重合したものである。
(2) グリコーゲンはβ(1→4)結合によってグルコースが重合したものである。
(3) アミロースはβ(1→6)結合によってグルコースが重合したものである。
(4) グリコーゲンの分岐はα(1→6)結合によるものである。
(5) アミロペクチンの分岐はα(1→4)結合によるものである。
2 たんぱく質の役割についての組合せである。正しいのはどれか。
(1) 構造たんぱく質・・・・・セルロプラスミン
(2) 収縮たんぱく質・・・・・コラーゲン
(3) 輸送たんぱく質・・・・・ヒストン
(4) 調節たんぱく質・・・・・ヘモグロビン
(5) 酵素たんぱく質・・・・・カテプシン
3 核酸とその関連物質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) DNAの二重らせん構造を保持する相補的塩基対は、配位結合によって形成されている。
(2) グアニンとシトシンは、相補的塩基対を形成する。
(3) mRNAを構成する塩基には、チミンが含まれる。
(4) tRNA(転移RNA)の化学構造中には、リン酸は含まれない。
(5) 各アミノ酸に対応するコドンは、それぞれ1種類である。
4 脂溶性ビタミンについての記述である。正しいのはどれか。
(1) 脂溶性ビタミンは吸収された後、リンパ管中へは移行しない。
(2) ビタミンAの貯蔵臓器は肝臓である。
(3) ビタミンDは、抗酸化物質である。
(4) ビタミンEは、カルシウムの吸収を促進する。
(5) ビタミンKは、ロドプシンの構成成分である。
5 酵素に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) すべての酵素は、1つの基質に作用し、1つの生成物を産生する。
(2) 基質分子の中で酵素の反応を受ける部位を活性部位という。
(3) 酵素は触媒する化学反応の活性化エネルギーを上昇させる。
(4) 同一の酵素たんぱく質が2種類以上の反応を触媒する場合、その酵素をアイソザイムという。
(5) キモトリプシノーゲンは、ペプチド鎖の部分的な切断により活性化される。
6 エネルギーの生成および酸化還元系に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 酸素分子は、ミトコンドリアの電子伝達系で電子供与体として働く。
(2) クエン酸回路(TCAサイクル)には、クレアチンリン酸を産生する過程がある。
(3) ミトコンドリアには、水素イオンの濃度勾配を利用してATPを合成する酵素が存在する。
(4) グルコース1分子の分解にともなうATPの産生量は、好気的条件下よりも嫌気的条件下の方が多い。
(5) 乳酸脱水素酵素(LDH)は、ミトコンドリアの電子伝達系を構成する酵素の1つである。
7 グリコーゲン代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) グリコーゲン合成酵素の反応では、UDP-グルコースからグルコース残基が供給される。
(2) グリコーゲンの合成は、細胞内cAMP濃度の上昇によって促進される。
(3) グリコーゲンホスホリラーゼによる反応生成物はグルコースである。
(4) 細胞内でのグリコーゲンの分解は、分岐部に達すると停止する。
(5) グルカゴンは筋肉細胞中のグリコーゲン分解を促進する。
8 ヒト体内での脂質代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 脂肪酸の合成と分解は、同一の代謝経路が逆方向に進行することによって行なわれる。
(2) 飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸は合成されない。
(3) リノール酸はα-リノレン酸の前駆体である。
(4) コレステロールの合成経路では、すべての炭素がアセチルCoAから供給される。
(5) ホスファチジルコリンの合成経路におけるコリン残基供与体はアセチルコリンである。
9 アミノ酸に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) アルギニンは、尿素サイクルの中間体ではない。
(2) アラニンは、血液中から筋肉に取り込まれ、グルコースに変えられる。
(3) プロリンは、クレアチンの前駆体である。
(4) ヒドロキシプロリンのコドンは存在しない。
(5) グリシンは、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の前駆体である。
10 ホルモンの作用に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) ノルアドレナリンには、血圧低下作用がある。
(2) オキシトシンには、射乳抑制作用がある。
(3) グルココルチコイドは、糖新生を抑制する。
(4) チロキシンは、基礎代謝を低下させる。
(5) レプチンには、食欲抑制作用がある。
11 生体膜の構造や機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 水溶性の情報伝達物質は、細胞膜に存在する受容体には結合しない。
(2) 細胞膜には、Na+イオンを細胞外に能動輸送する酵素が存在する。
(3) 分泌たんぱく質は、エンドサイトーシスによって細胞外に放出される。
(4) 生体膜を構成する脂質には、不飽和脂肪酸は含まれない。
(5) 生体膜の基本構造は、トリアシルグリセロールの二重層である。
12 免疫グロブリンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) IgGは補体と結合し殺菌作用を促進する。
(2) IgAは胎盤を通過し新生児の免疫を担う。
(3) 分泌型IgMは消化管の局所免疫を担う。
(4) IgDは抗原の侵入によって即時型アレルギー反応を引き起こす。
(5) IgEは抗原に対する一次免疫応答において産生される。
第18回(2004年)
1 炭素数18の脂肪酸の構造に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) α-リノレン酸は飽和脂肪酸である。
(2) オレイン酸はn-9系の一価不飽和脂肪酸である。
(3) γ-リノレン酸はn-3系の多価不飽和脂肪酸である。
(4) ステアリン酸はn-6系の多価不飽和脂肪酸である。
(5) リノール酸はn-3系の多価不飴和脂肪酸である。
2 脂溶性ビタミンについての記述である。正しいのはどれか。
(1) レチノイン酸はロドプシンの構成成分の一つである。
(2) 活性型ビタミンDは小腸でのカルシウムの吸収を促進する。
(3) ビタミンEは体内で多価不飽和脂肪酸の酸化を促進する。
(4) ビタミンKはプロトロンビンの合成阻害に必要である。
(5) リコペンはプロビタミンA活性を持つ。
3 酵素についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 金属イオンによって阻害される酵素を金属酵素という。
(2) ミカエリス定数が同一の酵素をアイソザイムという。
(3) 基質が酵素に結合する部位をアロステリック部位という。
(4) 脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)は酸化還元酵素である。
(5) 酵素によるショ糖の加水分解は、硫酸による加水分解よりも活性化エネルギーが高い。
4 ヒト体内での糖質代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 解糖経路を構成する酵素によって触媒される反応は、すべて可逆的に進行する。
(2) ペントースリン酸回路(ヘキソースーリン酸経路)は、NAD+の還元型(NADH)の生産に役立っている。
(3) クエン酸回路(TCA回路)は、グルコース以外の化合物から生成したアセチルCoAのアセチル基を代謝することが出来ない。
(4) グリコーゲン鎖が伸長する時には、グルコース残基はADP-グルコースから供給される。
(5) グルクロン酸経路(ウロン酸回路)は、グルクロン酸抱合に用いられるUDP-グルクロン酸の生産に役立っている。
5 ヒト体内での脂質の輸送に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) リポたんぱく質リパーゼはHDLを構成するたんぱく質の一つである。
(2) VLDLはトリアシルグリセロールを脂肪組織から肝臓へ輸送するのに役立っている。
(3) LDLはVLDLの前駆体である。
(4) LDLはコレステロールを肝臓以外の組織からひき抜いて肝臓へ輸送している。
(5) 肝細胞はLDLを取込むための受容体をそなえている。
6 アミノ酸・ペプチドの代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) アドレナリン(エピネフリン)はヒスチジンからつくられる。
(2) ニコチン酸はフェニルアラニンからつくられる。
(3) セロトニンはトリプトファンからつくられる。
(4) γ?アミノ酪酸(GABA)はアスパラギン酸からつくられる。
(5) メラトニンはメチオニンからつくられる。
7 たんぱく質の役割についての組合せである。正しいのはどれか。
(1) 構造たんぱく質 エラスチン
(2) 収縮たんぱく質 ケラチン
(3) 貯蔵たんぱく質 トリプシン
(4) 輸送たんぱく質 トロンビン
(5) 調節たんぱく質 ミオシン
8 塩基・ヌクレオチドの代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) キサンチンはピリミジン塩基の代謝産物である。
(2) 摂取したプリン体は体内で尿酸にまで代謝されることはない。
(3) ウリジンヌクレオチドはイノシンーリン酸(IMP)から合成される。
(4) アルギニンはプリンヌクレオチドの合成に使われる。
(5) 再利用経路(サルベージ経路)はプリンヌクレオチドの合成に使われる。
9 ホルモンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 1,25?ジヒドロキシビタミンD3は肝臓から分泌される。
(2) バソプレッシンは下垂体前葉から分泌される。
(3) セクレチンは胃粘膜から分泌される。
(4) アドレナリン(エピネフリン)は副腎皮質から分泌される。
(5) レプチンは脂肪組織から分泌される。
10 血液による酸素と二酸化炭素の輸送に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 組織で生成した二酸化炭素は、赤血球内で炭酸水素イオンとなる。
(2) 二酸化炭素分圧が低くなると、酸素とヘモグロビンの親和性が低くなる。
(3) 酸素分圧が低くなると、酸素とヘモグロビンの親和性が高くなる。
(4) 酸素を結合したヘモグロビンの鉄は、3価である。
(5) ヘモグロビンと一酸化炭素の親和性は、ヘモグロビンと酸素の親和性よりも低い。
11 ヒトの生体膜に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 生体膜の基本構造は、ジアシルグリセロールの二重層である。
(2) 水素イオンの濃度勾配を利用して、ATPを合成する酵素は、ミトコンドリア内膜に存在する。
(3) ATPのエネルギーを利用して、Na+イオンを細胞内に能動輸送する酵素は、細胞膜に存在する。
(4) 不飽和脂肪酸は、生体膜を構成する脂質には含まれていない。
(5) コレステロールは、正常な細胞膜には含まれていない。
12 単糖及びそれらの誘導体の構造に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) NAD+は、デオキシリボースを含む。
(2) グリコーゲンの還元末端には、N-アセチルグルコサミンが結合している。
(3) セルロースは、リボースの重合によって構成された多糖である。
(4) 抱合型ビリルビンは、ビリルビンにグルクロン酸が結合した化合物である。
(5) ラクトースは、ガラクトースとフルクトースから構成される。
第17回(2003年)
1 グルコースの化学構造に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a グルコースはその光学的特性からD型とL型に区別される。
b グルコースのD型とL型の生理活性は同じである。
c グルコースはアノマー性水酸基の方向で、α型とβ型に区別される。
d グルコースは水溶液中では、常にα型ビラノースである。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
2 生体内のたんぱく質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) ミオグロビンは亜鉛を含むたんぱく質である。
(2) ヘモグロビンは生体内で最も多いたんぱく質である。
(3) コラーゲンは構成アミノ酸としてヒドロキシプロリンを含む。
(4) エラスチンは球状たんぱく質である。
(5) 血清アルブミンの半減期はヘモグロビンよりも長い。
3 核酸に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 染色体DNAを基にしてmRNAが作られることを複製という。
(2) cDmにはエキソン(エクソン)が含まれていない。
(3) mRNAにおいてアミノ酸に対応する塩基の配列をアンチコドンと呼ぶ。
(4) ミトコンドリアには、DNAは存在しない。
(5) グアニンとシトシンは、互いに相補的塩基対をなす。
4 ビタミンDに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) ヒトではビタミンD2(エルゴカルシフエロール)はビタミンD3(コレカルシフエロール)より生物活性が低い。
(2) ビタミンD3はヒトの皮ふで酵素反応によって合成される。
(3) 活性型ビタミンDは小腸で合成される。
(4) 活性型ビタミンDは小腸粘膜ではカルシウム結合たんぱく質の合成を促進する。
(5) 活性型ビタミンDは血中カルシウム濃度を低下させる。
5 酵素に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 酵素の基質特異性とは、一つの基質に複数の酵素が反応することである。
b 括抗阻害とは、酵素の基質によく似た構造をもつ化合物で生じる阻害である。
c 酵素は、それが触媒する反応様式によって分類されている。
d 補酵素とは、酵素活性の阻害作用をもつビタミンや金属イオンのことをいう。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 エネルギー産生に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a TCAサイクルには、基質レベルのリン酸化による高エネルギー化合物生成反応は存在しない。
b TCAサイクルでは脱水素反応によって、NAD+とFADの還元型が生成する。
c FADの還元型は、電子伝達系と共役した酸化的リン酸化によるATPの産生に寄与する。
d NAD+の還元型はATPの産生に寄与しない。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
7 ケトン体のひとつであるアセト酢酸の代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 脂肪酸の分解が亢進している状況下では合成が抑制される。
(2) 肝細胞のミトコンドリア内で合成され、血液中に放出される。
(3) 肝細胞はこれをエネルギー源として利用できる。
(4) 筋肉細胞はこれをエネルギー源として利用できない。
(5) これをエネルギー源として利用する代謝経路は解糖系である。
8 アミノ酸代謝に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a アミノ酸の炭素骨格は、最終的に二酸化炭素と水に代謝される。
b 糖原性アミノ酸は、糖新生経路によってグルコース合成に利用される。
c アラニンは、ケト原性アミノ酸である。
d アミノ基転移反応は、細胞内では行われない。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
9 ホルモンの物質代謝調節作用に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 甲状腺ホルモンは、酸素消費量を低下させる。
(2) グルココルチコイドは、糖新生を抑えて血中グルコース濃度を下げる。
(3) インスリンは、トリアシルグリセロール(トリグリセリド)の分解を躍進する。
(4) 成長ホルモンには、抗利尿作用がある。
(5) 副甲状腺ホルモン(FrH)は、骨からのCa放出を仮して血中Ca濃度を上げる。
10 血液中に存在する物質と、それらの輸送にかかわるたんぱく質に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a コレステロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・LDL
b ビタミンA(レチノール)・・・・・・・・・・・血清グロブリン
c 銅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・トランスフェリン
d ビリルビン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・血清アルブミン
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
11 生体膜の機能に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 高分子化合物は受動輸送で生体膜を通過する。
b 細胞内で合成された分泌たんぱく質はエキソサイトーシスにより細胞外に放出される。
c グルコースの能動輸送では、担体とエネルギーが必要である。
d ホルモン受容体は生体膜に存在する唯一のたんぱく質である。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
12 免疫系にかかわる細胞に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) リンパ球は、骨髄由来のB細胞と胸腺由来のT細胞に分類される。
(2) マクロファージは、抗原提示細胞となる。
(3) 肥満細胞は、ヒスタミンを放出してアレルギー反応をひきおこす。
(4) B細胞は、抗体を産生し、液性免疫に関与する。
(5) T細胞は、B細胞が出す情報によって分裂増殖する。
第16回(2002年)
1 アミノ酸とたんぱく質の代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) チロシンはフェニルアラニンから合成される。
(2) ロイシンの炭素骨格は、脂肪酸合成に用いられる。
(3) アミノ酸に含まれる窒素を尿素として処理するにはATPが必要である。
(4) たんぱく質の細胞内での分解速度は、すべてのたんぱく質分子について同である。
(5) たんぱく質の異化は、副腎皮質ホルモンによって促進される。
2 ビタミンAの代謝と生理作用に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a β-カロテンは小腸粘膜では、ビタミンAに変換されない。
b レチノイン酸は細胞内の受容体と結合して、DNAからのmRNAの転写調節に関与する。
c 肝臓に貯蔵されるビタミンAは、遊離型レチノールである。
d オプシンは、シス型レチナールと結合してロドプシンとなる。
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとd
3 酵素に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 酵素反応は、温度やpHが変化してもその反応速度は変わらない。
b 酵素は、化学反応の活性化エネルギーを増大させる作用がある。
c 遺伝子の異常によって酵素たんぱく質の欠損が起こる場合がある。
d 酵素に可逆的に結合し、活性発現に寄与する低分子有機化合物を補酵素という。
(1) aとb (2) aとd (3) bとc (4) bとd (5) cとd
4 高エネルギーリン酸化合物に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a ヒト体内に存在する高エネルギーリン酸化合物は、すべてプリンヌクレオシド三リン酸又はピリミジンヌクレオシド三リン酸である。
b 解糖系における高エネルギーリン酸化合物の生産には、酸化還元反応は関与しない。
c クエン酸回路(TCAサイクル)には、基質準位(基質レベル)のリン酸化による高エネルギーリン酸化合物の生成反応が含まれている。
d ミトコンドリア内膜には、水素イオンの濃度勾配を利用して高エネルギーリン酸化合物を生産
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとd
5 糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) グルカゴンは筋肉内のグリコーゲン分解を促進するホルモンである。
(2) 脳は脂肪酸を分解し、エネルギー源として利用する。
(3) 脂肪細胞は、グルコースから脂肪酸を合成できない。
(4) 五炭糖リン酸経路ではNADHが生成する。
(5) 肝臓は、筋肉中で生成した乳酸をピルビン酸に変換して代謝することができる。
6 ヒトにおける脂肪酸代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 脂肪酸合成の初発反応は、マロニルCoAの脱炭酸によるアセチルCoAの生成である。
(2) 脂肪酸合成は、β酸化を逆行する反応である。
(3) 脂肪酸合成に用いられる還元剤は、NADP+の還元型(NADPH)である。
(4) 飽和脂肪酸を不飽和化する代謝経路は存在しない。
(5) ケトン体は、主として肝臓外で合成され、肝臓でエネルギー源として利用される。
7 アミノ酸のアミノ基転移反応に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) アミノ酸のα-アミノ基は、アミノ基転移反応によって再利用される。
(2) アミノ基転移反応は、トランスアミナーゼによる不可逆反応である。
(3) アスパラギン酸は、アミノ基転移反応によりオキサロ酢酸となる。
(4) プロリン、ヒドロキシプロリンは、アミノ基転移反応を受けない。
(5) アラニンは、アミノ基転移反応によりピルビン酸になる。
8 ヌクレオチドに関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a グリシンはプリンヌクレオチド合成の材料の1つである。
b アスパラギン酸はピリミジンヌクレオチド合成の材料の1つである。
c オロト酸はプリンヌクレオチド合成の中間体である。
d イノシン酸(IMP)はピリミジンヌクレオチド合成の中間体である。
(1) aとb (2) aとd (3) bとc (4) bとd (5) cとd
9 ホルモンの受容体に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 甲状腺ホルモンの受容体は、細胞内に存在する。
(2) エピネフリン(アドレナリン)の受容体は、細胞内に存在する。
(3) インスリンの受容体は、細胞内に存在する。
(4) アルドステロンの受容体は、細胞膜に結合して存在する。
(5) コルチゾールの受容体は、細胞膜に結合して存在する。
11 血液による酸素と二酸化炭素の輸送に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a ヘモグロビンは、組織で生成したニ酸化炭素の輸送には関与しない。
b 赤血球中の炭酸脱水酵素は、組織で生成した二酸化炭素の輸送系に関与している。
c 酸素の結合していないヘモグロビンのヘム鉄は2価であるが、酸素が結合すると酸化されて3価となる。
d 酸素に結合しているヘモグロビンの割合(%)は、酸素分圧(mmHg)の上昇とともに上昇するが、その関係をあらわす曲線はS字状である。
(1) aとb (2) aとd (3) bとc (4) bとd (5) cとd
12 人体に存在する生体膜に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 細胞膜は、たんぱく質とセルロースを含んでいる。
b 細胞膜と細胞内小器官の膜は、共通の基本構造を持っている。
c 細胞膜の表面には各種の受容体があり、ペプチドホルモンはこの受容体に結合して細胞内へ取り込まれる。
d 小腸上皮細胞では、細胞内外のNa十イオンの濃度勾配を利用して糖やアミノ酸が輸送される。
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとd
13 生体防御に関与する細胞についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a マクロファージはヘルパーT細胞に対して抗原提示を行う。
b 肥満細胞(マスト細胞)はIgAと結合する受容体を持っている。
c Bリンパ球は、補体を産生する。
d 好中球では酸素から活性酸素が生じる。
(1) aとb (2) aとd (3) bとc (4) bとd (5) cとd
第15回(2001年)
1 糖質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) α-1,6結合を切断することによってグリコーゲンの分解に関与する酵素は、脱分枝酵素とも呼ばれる。
(2) デオキシリボースは、リボースから酸素2原子が除去されたものである。
(3) 単糖類の鎖長は炭素数6個の六炭糖が最高で、炭素数7個の単糖類は天然には存在しない。
(4) ガラクトサミンは、アミノ酸とガラクトースが結合したものである。
(5) グルクロン酸は、グルコースの2位の不斉炭素原子のヒドロキシル(水酸)基が酸化され、この部位がカルポキシル基になったものである。
2 ビタミンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) アミノ基転移反応にはビタミンB6の補酵素型であるピリドキサルリン酸が関与している。
(2) テトラヒドロ葉酸は、アシル基転移反応に関与する補酵素である。
(3) チアミンニリン酸(チアミンピロリン酸、TPP)は、コハク酸デヒドロゲナーゼの補酵素である。
(4) CoAは、炭酸固定反応に関与する補酵素である。
(5) FDAは、メチル基転移反応に関与する補酵素である。
3 酵素の活性化、不活性化、阻害に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 酵素の中には、前躯体からペプチドが切りはなされることによって活性化されるものがある。
(2) 酵素の中には、活性がリン酸化によって調節されるものがあり、それらの酵素はいずれもリン酸化により不活性化される。
(3) 競合(争)阻害剤は、酵素の活性部位以外の部位に結合することによって、酵素活性を阻害する。
(4) 酵素の基質結合部位に結合して酵素の活性を阻害する物質は、アロステリック阻害剤と呼ばれる。
(5) 酵素の中には、補欠分子族が活性部位から離脱しないと活性を発揮できないものがある。
4 組織におけるエネルギー産生に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 組織に十分な酸素が供給されている場合には、グルコース代謝によって産生されるATPの量は、基質準位のリン酸化によるものが、電子伝達系の関与する酸化的リン酸化によるものよりも多い。
(2) グルコースの代謝では、クエン酸回路(トリカルポン酸回路、TCAサイクル)における基質準位のリン酸化によってGTPが産生される。
(3) グルコース代謝での酸化還元反応は、すべてミトコンドリアで進行する。
(4) CoAは、ミトコンドリア内膜に存在し、電子の伝達に関与している。
(5) 電子伝達系の関与する酸化的リン酸化によるATPの産生は、細胞質に存在する酵素によって行われる。
5 糖質の代謝に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 解糖系は、ミトコンドリア内に存在する代謝経路である。
b 解糖系では、1分子のグルコースから2分子のピルビン酸又は乳酸が生成される。
c クエン酸回路(トリカルポン酸回路、TCAサイクル)の中間体に変換されるアミノ酸はグルタミン酸とアスパラギン酸に限られる。
d オキザロ酢酸とアセチルCoAはともにピルビン酸から生成する。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) bとd
6 脂質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 脂肪酸のβ酸化は、カルポキシル基側から炭素原子が1個ずつ離脱していく反応である。
(2) ケトン体は、肝臓の細胞質で生成する。
(3) 食事由来の脂肪酸は、小腸粘膜細胞内でトリアシルグリセロール(トリグリセリド)に生合成され、HDLの成分として血液中に放出される。
(4) アシルCoAのアシル基は、カルニチンに転移され、アシルカルニチンとして、ミトコンドリア膜を通過する。
(5) 脂肪酸のβ酸化は、ゴルジ体で行われる。
7 コレステロールに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) LDLは肝臓で合成されたコレステロールを末梢組織に輸送する機能持っている。
(2) コレステロールは、生体膜の構成成分として膜の安定化に関与している。
(3) ヒトのコレステロール合成の律速酵素はアセチルCoAカルボキシラーゼである。
(4) コレステロールは、胆汁酸及びステロイドホルモンの前駆物質である。
(5) HDLは、末梢組織の過剰なコレステロールを肝臓へもどす機能をもつとされている。
8 生体内でアミノ酸から合成される物質とそれらの素材となるアミノ酸の組合せである。正しいのはどれか。
(1) クレアチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・チロシン、トリプトファン
(2) プリン塩基・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プロリン、リシン(リジン)、アスパラギン
(3) メラニン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・メチオニン
(4) セロトニン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フェニルアラニン
(5) γ−アミノ酪酸(GABA)・・・・・・・・・・・・グルタミン酸
9 生体内のアミノ酸代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) アミノ酸の供給源は、食物、体たんぱく質、体内合成である。
(2) 必須アミノ酸の摂取量が不足すると、体内でそれらの必須アミノ酸が合成され供給される。
(3) 代謝プールで過剰となったアミノ酸は、蓄積されることなく分解される。
(4) 体外から供給されるアミノ酸量が少ないと、体たんぱく質分解は増加する。
(5) 体たんぱく質から代謝プールに流入したアミノ酸は再利用される。
10 ヒトのプリン及びピリミジンヌクレオチドの代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) プリンヌクレオチドはピリミジンヌクレオチドの前駆体である。
(2) ピリミジンヌクレオチドの塩基部分の最終代謝産物は尿酸である。
(3) プリンヌクレオチドの塩基部分の最終代謝産物はアンモニアとこ酸化炭素である。
(4) 体内でのプリンヌクレオチド合成の経路には、既存のプリン塩基が利用される経路とされない経路の2種がある。
(5) 体内でのピリミジンヌクレオチドの合成には、食事に含まれるピリミジン塩基が前駆体として必須である。
11 ホルモンに関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a サイクリックGMP(cGMP)がセカンドメッセンジャーとして働くシステムは存在しない。
b 副腎皮質刺激ホルモン(ATCH)はグルココルチコイドの分泌を促進する下垂体前葉ホルモンである。
c ホルモンの中には細胞質内のカルシウムの濃度変化を介して作用を発揮するものがある。
d ステロイドホルモンの受容体(レセプター、リセプター)はステロイドである。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) bとd
12 免疫グロプリンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) IgAは、ヒト血清中に最も高濃度で存在する免疫グロプリンである。
(2) IgDには、血清型と分泌型があり、後者は粘膜上皮での感染防御での主役となる。
(3) IgGは、胎盤を通過することができ、新生児の体液性免疫の中心をなす。
(4) IgMは、ヒト血清中での濃度が極めて低いが、アレルギー反応に関与する。
(5) IgEは、免疫グロプリン中最大の分子量をもち、初期防御に関与する。
第14回(2000年)
1 アミノ酸に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 塩基性アミノ酸は、分子にカルボキシル基が2個存在する。
(2) ヒスタミンは、ヒスチジンが脱アミノ反応を受けたものである。
(3) ビタミンの一つであるビオチンは、トリプトファンからも生成される。
(4) ピルビン酸にアミノ酸が転移してチロシンが生成する。
(5) アミノ酸に含まれる窒素原子の重量比は、平均16%である。
2 体のたんぱく質合成に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) たんぱく質の合成は、DNAまたはRNAに担われている情報を基に行われる。
(2) DNAに担われているたんぱく質合成の情報の伝達は、mRNAによって行われる。
(3) たんぱく質合成には、必須アミノ酸が優先して使われる。
(4) たんぱく質合成には、食物由来のアミノ酸と生体内で合成されたアミノ酸の両者が使われる。
(5) エネルギー欠乏の状態におちいると、筋肉ではたんぱく質の合成よりも分解がさかんに起こるようになる。
3 体のたんぱく質を機能によって分類したものである。正しいのはどれか。
(1) インスリン、カルモジュリン・・・・・・・・・・・・・・・・収縮たんぱく質
(2) アクチン、ミオシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・構造たんぱく質
(3) セルロプラスミン、ヘモグロビン・・・・・・・・・・・・輸送たんぱく質
(4) カゼイン、フェリチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・調節たんぱく質
(5) ケラチン、コラーゲン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・貯蔵たんぱく質
4 免疫グロブリンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 免疫たんぱく質は、抗原結合部位の違いによって4種に分類される。
(2) IgAは、唾液や腸管分泌液に多く含まれ局所免疫の主役である。
(3) IgEは、マスト細胞(肥満細胞)に作用して即時型アレルギー反応を起こす。
(4) IgGは、血中免疫グロブリンの中で最も多く、胎盤を通過する。
(5) IgMは、抗原が体内に侵入したときに最初に合成される。
5 糖質の代謝に関するに記述である。正しいのはどれか。
(1) アルドラーゼは、アルドースをケトースに変える酵素である。
(2) ヒトはペントースリン酸経路(五炭糖リン酸サイクル)でNADから当量の還元型(NADH+H+、NADH2)を生成する。
(3) リンゴ酸−アスパラギン酸シャトルは、ペントースリン酸経路に含まれる機構である。
(4) グリコーゲンホスフォリラーゼは、リン酸化により不活性化される。
(5) 解糖系におけるATPを用いるリン酸化反応は、マグネシウムイオンを必要とする。
6 ホルモンについての記述である。正しいのはどれか。
(1) アルドステロンの産生過剰は、高血圧症を招く。
(2) グルカゴンはグリコーゲンの合成を促進する。
(3) 上皮小体ホルモン(副甲状腺ホルモン、PTH)は、血液中のカルシウムの骨への移動を促進する。
(4) インスリンは、脂肪細胞へのグルコースの取り込みを抑制する。
(5) 完成されたインスリンは、一本のペプチド鎖からなる。
7 ホルモンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 多くのポリペプチドの受容体は、細胞膜に存在する。
(2) cAMPは、セカンドメッセンジャーとして細胞核内で働く。
(3) 多くのステロイドホルモンは、細胞膜を通過できない。
(4) エピネフィリン(アドレナリン)は細胞膜を通過して作用する。
(5) G-プロテイン(Gたんぱく質)は細胞内に存在し、ホルモンと結合することによって作用を発揮する。
8 ヒトの血液中の成分に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) フェリチンは、ヘモグロビンと結合して機能している。
(2) ヘモグロビンは、8個のヘムと、α鎖とβ鎖のサブユニット各2個づつからなりたっている。
(3) アルブミンは、血管の損傷部位に付着して、セロトニンを遊離する。
(4) プロトロンビンは活性化されて血液凝固を阻止する。
(5) ビリルビンは、主として老化赤血球のヘモグロビンに由来する。
9 脂質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) スフィンゴミエリンは、植物の細胞膜に含まれる複合脂質の主成分である。
(2) ホスファチジルコリンは、コリン、リン酸、グリセロール、脂肪酸からなる生体膜の構成成分である。
(3) トリアシルグリセロールは、ロイコトリエンと脂肪酸3分子のエステルである。
(4) セレプロシドは、リン酸の一種で、筋肉細胞膜に含まれる複合脂質の主成分である。
(5) コレステロールエステルは、コール酸とグリセロールのエステルである。
10 プリンヌクレオチド合成についての記述である。正しいのはどれか。
(1) プリンヌクレオチド合成にあったって、最初に合成されるプリンヌクレオチドはUMPであり、これがAMPやGMPに転換される。
(2) プリンヌクレオチドの構成要素であるリボースは、グルコースからTCAサイクル(トリカルボン酸サイクル)を経て合成される。
(3) プリンヌクレオチド合成には、テトラヒドロ葉酸が関与している。
(4) プリンヌクレオチドの塩基部分は、尿酸から合成される。
(5) 食品に含まれるプリン塩基は、生体内でのプリンヌクレオチド合成には利用されない。
11 酵素についての記述である。正しいのはどれか。
(1) すべての酵素は複合たんぱく質で、補欠分子族が結合している。
(2) すべての酵素は、基質が結合する基質結合部位を持っている。
(3) すべての酵素は、複数のサブユニットから構成されている。
(4) すべての酵素は、pH5以下では直ちに変性して失活する。
(5) すべての酵素は、40℃以上では直ちに変性して失活する。
12 高エネルギーリン酸化合物についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 筋収縮には、エネルギー源としてCTPが用いられる。
(2) カリウムとナトリウムの能動輸送には、エネルギー源としてUTPが用いられる。
(3) 肝臓グリコーゲンの合成には、直接的なエネルギー源としてクレアチンリン酸が用いられる。
(4) ホスファチジルコリンの合成には、エネルギー源としてGTPが用いられる。
(5) アミノ酸のtRNA(転写RNA)への結合には、エネルギー源としてATPが用いられる。
第13回(1999年)
1 ペプチド、たんぱく質についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) インスリンは、糖質代謝の調節に関わるペプチドホルモンの1つである。
(2) フェリチンは、鉄の貯蔵に関わるたんぱく質で、肝臓や脾臓などに多く存在している。
(3) Na+、K+-ATPアーゼは、細胞膜に結合して存在する酵素たんぱく質で、ナトリウムとカリウムの能動輸送に関わっている。
(4) フィブリンは筋肉細胞内に存在し、筋肉線維の主成分として、筋収縮に関わるたんぱく質である。
(5) ヒストンは、塩基性のたんぱく質で、DNAと結合して細胞核内に存在している。
2 核酸についての記述である。正しいものの組み合せばどれか。
a ヌクレオチドdTTPは、デオキシチミジントリオースの略号である。
b 転移RNA(tRNA)は、アミノ酸を結合することができるRNAである。
c DNAの相補的二本鎖を維持する結合は塩基間に形成された水素結合である。
d DNAやRNAは、塩基間に形成された共有結合によってヌクレオチドが連結されている。
e RNAにおいてアデニンと相補的塩基対を形成するのはチミンである。
(1) aとb (2) aとd (3) bとc (4) bとd (5) dとe
3 グリコーゲンの代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) グリコーゲンの合成にあたっては、分枝酵素(ブランチングエンザイム)によって特有の樹状構造を形成する。
(2) 肝臓、筋肉でのグリコーゲンの合成は、インスリンによって促進される。
(3) 肝臓ではグリコーゲンの利用にあたっては、グルコース-6-ホスファターゼによってグルコースに分解される。
(4) 筋肉中のグリコーゲンは、肝臓中のグリコーゲンが消費された後にグルコースにまで分解されて血中に放出される。
(5) グリコーゲンの合成と分解は、ともに細胞内のサイクリックAMPの濃度によって調節されている。
4 糖質代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 核酸の五炭糖部分は、ペントースリン酸経路で供給される。
(2) ヒト、モルモットは、L-グロン酸からL-アスコルビン酸を生合成できない。
(3) フルクトース、ガラクトースはともに、解糖系に入り分解される。
(4) ラクトースの生合成は、UDPグルコースからUDPガラクトースを経てなされる。
(5) 糖新生の代謝経路には、オキザロ酢酸からアセチルCoAを経て、ピルビン酸が産生される過程が含まれる。
5 人体内の脂肪酸についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 高度不飽和脂肪酸からの過酸化物の生成は、ある種の酵素や抗酸化物質により抑制される。
(2) 人体に多い飽和脂肪酸は、パルミチン酸とステアリン酸である。
(3) 遊離脂肪酸の血中運搬は、アルブミンに結合して行われている。
(4) 脂肪酸のβ-酸化は、ミトコンドリア内で進行する。
(5) 不飽和脂肪酸の最終代謝産物は、胆汁酸と二酸化炭素である。
6 人体内の脂質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 肝臓細胞で合成されたトリアシルグリセロール(トリグリセリド、中性脂肪)は、キロミクロンによって各組織に運ばれる。
(2) 肝臓細胞で生成したケトン体は、心筋や骨格筋などでエネルギー源として利用される。
(3) 脂肪細胞のトリアシルグリセロールは、リポたんぱく質リパーゼの作用でグリセロールと遊離脂肪酸に分解される。
(4) VLDL、LDL、HDLなど血中リポたんぱく質の分類は、含まれる脂質の種類によってなされている。
(5) 血中脂質の濃度は、トリアシルグリセロールよりもコレステロールの方が変動しやすい。
7 脂質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) アセチルCoAからのコレステロール合成経路には、ビタミンB1の必要な酵素反応が含まれている。
(2) カルニチンの合成障害があると、脂肪酸のβ-酸化が障害される。
(3) 脂肪酸やコレステロールの生体内貯蔵は、エステル型で行われている。
(4) グリセロール-3-リン酸の供給不足は、血中遊離脂肪酸濃度上昇を来す。
(5) 皮膚表面では、7-デヒドロコレステロールからビタミンDが生成される。
8 尿素回路(オルニチンサイクル)についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 尿素は、主として筋肉細胞内で、尿素回路と呼ばれる代謝経路によって合成され、血液によって腎臓に運ばれて排泄される。
(2) 尿素回路で合成される尿素の2つのアミノ基は、いずれも、アンモニアがカルバモイルリン酸を経て導入されたものである。
(3) オルニチンは尿素回路の中間体であるとともに、たんぱく質の構成アミノ酸としても用いられている。
(4) シトルリンは尿素回路の中間体であるとともに、たんぱく質の構成アミノ酸としても用いられている。
(5) アルギニンは尿素回路の中間体であるとともに、たんぱく質の構成アミノ酸としても用いられている。
9 体内でのアミノ酸の利用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 甲状腺ホルモンであるチロキシンは、チロシンから合成される。
(2) 副腎髄質ホルモンであるエピネフリン(アドレナリン)はチロシンから生成する。
(3) アレルギー反応に関与するヒスタミンは、ヒスチジンから生成する。
(4) ナイアシンは、分枝アミノ酸の1つであるイソロイシンから合成される。
(5) メチオニンは、メチル基の供与体として、さまざまな化合物の合成に役立っている。
10 血液に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) たんぱく質濃度は、血清よりも血漿の方が高い。
(2) たんぱく質欠乏状態では、ヘマトクリット値は上昇する。
(3) 血漿の淡黄色は、含まれている胆汁色素によるものである。
(4) 血液凝固因子は、出血によって活性化されるものがある。
(5) 血管内で凝固した血液は、プラスミンの作用で溶解される。
11 赤血球及びヘモグロビンについての記述である。正しいのはどれか。
(1) 出生後のヘモグロビンは脾臓で作られ、赤血球中に含まれる。
(2) ヘモグロビン中のヘムが分解されると、胆汁酸として排泄される。
(3) ヘモグロビンの鉄は、一酸化炭素よりも酸素と結合しやすい。
(4) 酸素分圧が低くなると、ヘモグロビンから酸素が離れやすくなる。
(5) ヘモグロビンは、体内で発生する二酸化炭素の大部分を肺へ運搬する。
12 生体膜についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 細胞質で生成したNADHはミトコンドリア膜を通過し、ミトコンドリア内に入ることができる。
b コレステロールは細胞膜にとっては有害な物質で、正常な細胞膜には含まれていない。
c mRNAは核を含む核膜を通過する。
d 細胞膜を構成する物質には多価不飽和脂肪酸も含まれる。
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとd
第12回(1998年)
1 遺伝子についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a グアニンとシトシンは互いに相補的塩基対を形成する。
b DNAに含まれる塩基にはウラシルがありRNAに含まれる塩基にはチミンがある。
c cDNAとは染色体のDNAのことである。
d コドンの中には、たんぱく質合成の開始を意味するものがある。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) bとd
2 核酸についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) リボヌクレオチドはリボースに塩基とリン酸が結合したものである。
(2) ATPにもGTPにもリン酸基が3個付いている。
(3) アデニン及びグアニンはイノシン酸を経て尿酸へ代謝される。
(4) 補酵素FADの分子には核酸と共通の塩基が1つ含まれている。
(5) セカンドメッセンジャーと言われるサイクリックAMPはATPから作られる。
3 ビタミンCに関する記述である。正しいのはどれか。
(1) アスコルビン酸とも呼ばれ、体内では活性型となり補酵素の役割を果たす。
(2) 強い還元力をもち、生体内では特定の水酸化反応に関与している。
(3) アミノ酸代謝だけでなく、解糖系を構成する酵素反応にも必要である。
(4) 体内では甲状腺に多く含まれ、ホルモンの安定化に関与する。
(5) ビタミンの中で所要量が最も多く、日本人では摂取不足が指摘されている。
4 酵素についての記述である。正しいのはどれか。
(1) トリプシンの前駆体はキモトリプシンである。
(2) デヒドロゲナーゼは酸化還元酵素の一種である。
(3) プロテアーゼとは脂質を分解する酵素をいう。
(4) 活性発現のためにカルシウムを必要とする酵素は存在するが、亜鉛を必要とする酵素は存在しない。
(5) アロステリック酵素のアロステリック部位とは、基質結合部位のことである。
5 糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 肝臓細胞などで生成した乳酸は、筋肉細胞に運ばれてグルコースに再生される。
(2) 肝臓と筋肉間のグルコース・アラニン回路は血糖値維持に重要な役割りを果たす。
(3) 筋肉細胞に貯蔵されたグリコーゲンの大半は、血中グルコースの供給源となる。
(4) 主としてATPを産生する経路は、クエン酸回路(TCA回路)ではなく解糖系である。
(5) 解糖系とクエン酸回路を構成する酵素反応は、いずれもミトコンドリア内で進行する。
6 ヒトの脂質及びその機能に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) プロスタグランジンは、平滑筋の収縮を引き起こす。
(2) トロンボキサンは、血小板の凝集と血管収縮を引き起こす。
(3) 脂肪組織中の不飽和脂肪酸の二重結合は、シス型である。
(4) ドコサヘキサエン酸(DHA)は、パルミチン酸より合成される。
(5) トリアシルグリセロール(トリグリセリド)は、主に脂肪組織に貯えられる。
7 ヒトの生体内におけるコレステロールについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) コレステロール生合成の律速酵素は、ヒドロキシメチルグルタリルCoA(HMG−CoA)レダクターゼである。
(2) コレステロールは、肝臓などで1日約1g生合成される。
(3) 血液中のコレステロール値が上昇すると、かゆ状動脈硬化症をおこすリスクが高まる。
(4) コレステロール生合成は、コレステロール自身によってフィードバック調節を受けている。
(5) 組織間のコレステロールの輸送は、血清グロブリンによってなされる。
8 アミノ酸代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) アスパラギン酸は、TCAサイクルを構成する代謝中間体のひとつであるオキザロ酢酸にアミノ基が転移されて合成される。
(2) グルタミン酸のアミノ基がアミノ基転移反応によって離脱するとTCA回路を構成する代謝中間体のひとつであるα‐オキソ(ケト)グルタル酸が生成する。
(3) グルコースから解糖によって生成する乳酸にアミノ基が転移されるとアラニンが生成する。
(4) アミノ基転移をつかさどる酵素は補酵素としてピリドキサルリン酸を必要とする。
(5) ピリドキサルリン酸はビタミンB6の補酵素型である。
9 たんぱく質合成についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) たんぱく質の一次構造(アミノ酸配列順序)に関する情報は、細胞核内にDNAの塩基配列として保存されている。
(2) DNAに含まれるたんぱく質の一次構造に関する情報は、mRNAに転写されて核の外に運び出される。
(3) mRNAに転写された情報に基づくたんぱく質の合成はリソソームの内部で進行する。
(4) たんぱく質合成に使われるアミノ酸は、いったん転移RNA(tRNA)に結合する必要がある。
(5) アミノ酸を転移RNAに結合させるためにはATPのエネルギーが利用される。
10 ホルモンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) エピネフリン(アドレナリン)は、肝臓と筋肉でグリコーゲンを合成し、血糖を低下させる作用がある。
(2) インスリンは、グルコースの利用を促進し、新たなグルコース生合成を阻害する。
(3) グルカゴンは、肝臓からのグルコースの放出を促進することによって、血糖値をあげる。
(4) トリヨードチロニン(T3)は、基礎代謝を高めるホルモンで、チロシンから生合成される。
(5) アルドステロンは、遠位尿細管のナトリウムイオンの再吸収を促進し、血液中のナトリウムイオン濃度を上昇させる。
11 血液凝固についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 血液凝固はフィブリノーゲンが重合して不溶性のエラスチンとなり、血餅をつくることによっておこる。
(2) フィブリノーゲンが重合するためにはトロンビンによって部分的に分解されることが必要である。
(3) トロンビンは肝臓で合成されたプロトロンビンに血液中のトロンボプラスチンが作用して生ずる。
(4) 血液中のトロンビンの生成にはカルシウムイオンの存在が必要である。
(5) 肝臓でのプロトロンビンの合成にはビタミンKが必要である。
12 生体膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ミトコンドリアには、外膜と内膜がある。
(2) 大きな分子を細胞内にとり込む機構としてエキソサイトーシスがある。
(3) アセチルCoAはミトコンドリア膜を通過できない。
(4) 低張液中では細胞膜は破壊されやすい。
(5) 細胞膜ではリン脂質は疎水性の部分をお互いに内側に向けた二重層の配置をとっている。
第11回(1997年)
1 糖質の化学についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) D-リボースとD-2-デオキシリボースは、いずれも5炭糖で核酸の構成成分である。
(2) マルトース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)は、グルコース(ブドウ糖)にそれぞれグルコース、ガラクトース、マンノースが結合した二糖類である。
(3) デンプンやグリコーゲンは、グルコースがα-1,4結合あるいは、α-1,6結合した高分子化合物である。
(4) ヒアルロン酸、へパリン、コンドロイチン硫酸は一般にムコ多糖類とよばれ全て窒素を含む。
(5) セルロースは、グルコースがβ-1,4結合で脱水縮合した多糖類でヨウ素反応は示さない。
2 脂質に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) アラキドン酸は、リノール酸からγ-リノレン酸を経て合成される。
(2) スフィンゴシンは、パルミトイルCoAとセリンから生合成される。
(3) 生合成されたプロスタグランジンは、子宮筋や血管などの平滑筋、機能を調節する。
(4) 脂肪酸生合成の中間体は、アセト酢酸である。
(5) ロイコトリエンは、肥満細胞や白血球でアラキドン酸から生合成される。
3コレステロールの代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) コレステロールは肝臓、小腸、皮膚などで、アセチルCoAから合成される。
(2) 生体内のコレステロールから、胆汁酸やステロイドホルモンが合成される。
(3) コレステロールの生合成は、はじめの段階で、リポキシゲナーゼによって律速されている。
(4) 生体内で合成されるコレステロール量は、1日1.5〜2gである。
(5) 高密度リポたんぱく質(HDL)はコレステロールを、体内の各組織から肝臓に逆輸送する。
4 尿素を生成する代謝的経路についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 尿素サイクルの中間体となっているアミノ酸のうち、たんぱく質を構成するアミノ酸はない。
b 尿素合成を行っている主要な臓器は腎臓である。
c 1モルの尿素生成には、3モルのATPが消費される。
d グルタミン酸デヒドロゲナーゼにより遊離されるアンモニアは、まずカルバミルリン酸を生成する。
e 尿素サイクルの中で、尿素を遊離して生成するオルニチンは、カルバミルリン酸と結合して再び尿素合成に向う。
(1) aとb (2) bとc (3) bとe (4) cとd (5) dとe
5 たんぱく質の働きについての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a レチノール結合たんぱく質は、ビタミンAの輸送に働く。
b セルロプラスミンは鉄の輸送と貯蔵に働く。
c ビタミンD結合たんぱく質はビタミンDの輸送に働く。
d トランスフェリンは銅の輸送に働く。
e トランスコバラミンはビタミンB12の輸送に働く。
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとe
6 脂溶性ビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンKは、血液擬固に必要な因子の生合成に必要である。
(2) ビタミンEの欠乏によって、未熟児に甲状腺機能亢進症がおこる。
(3) ビタミンDの活性型は、特定の細胞の増殖や分化を制御する因子である。
(4) ビタミンAはオプシンと結合して、網膜の光感受性を保つ作用がある。
(5) ビタミンAの欠乏によって、感染に対する抵抗力が低下する。
7 補酵素についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ニコチンアミドジヌクレオチドリン酸(NADP)は、脂肪酸の酸化における水素転移に働く。
(2) ニコチンアミドジヌクレオチド(NAD)は、TCAサイクルにおける水素転移に働く。
(3) フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)はピルビン酸の酸化的脱炭酸反応に働く。
(4) チアミン2リン酸(TDP)は活性グリコールアルデヒドの転移に働く。
(5) コエンチームA(CoA)はアシル基の伝達に働く。
8 ホルモンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ペプチドホルモンの多くは、経口投与した場合にも有効である。
(2) 血糖上昇作用をもつホルモンの種類は、下降させるものより多い。
(3) ビタミンの中には、ホルモンに類似した代謝調節作用を示すものがある。
(4) ホルモンの中には、一定の日内リズムで分泌されるものがある。
(5) ホルモン分泌の異常により、機能亢進症や機能低下症を発症する。
9 ホルモン作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 副甲状腺(上皮小体)ホルモンは、血中カルシウム濃度を上昇させる。
(2) 甲状腺から分泌されるカルシトニンは、血中カルシウム濃度を低下させる。
(3) 副甲状腺(上皮小体)ホルモンは、腎臓でのビタミンD活性化を促進する。
(4) カルシウム欠乏によるテタニー症状は、インスリン注射で消失する。
(5) カルシトニンは、骨粗しょう症の治療薬剤として使用される。
10 血液についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 血漿中に溶けこんでいる栄養成分のうち最も多いのはグルコースである。
b 血液の浸透圧は、5%グルコ−ス溶液とほぼ同じである。
c 血液のpH調節に、ヘモグロビンやリン酸は関与しない。
d 血液からカルシウムイオンを除去すると、血液凝固は阻止できる。
(1) aとb (2) cとd (3) aとc (4) bとd (5) bとc
11 生体膜についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 生体膜中の脂質はコレステロールが最も多く、ついでリン脂質である。
(2) 生体膜中の多価不飽和脂肪酸量が少なくなると、膜の流動性は増す。
(3) 生体膜への浸透は、水溶性物質よりも脂溶性物質の方が容易に起こる。
(4) 脂溶性情報伝達物質は、まず膜の受容体たんぱく質に結合する場合が多い。
(5) 膜を構成するたんばく質には酵素たんぱく質はなく、受容体と輸送担体たんぱく質である。
12 免疫についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 食物アレルギーの原因となりやすい食品は、卵、牛乳、大豆などである。
(2) 分泌型IgAは粘膜を通して分泌され、外来性抗原物質の浸入を防ぐ役割をもつ。
(3) 消化管や呼吸器には、特有のよく発達したリンパ装置が備わっている。
(4) ワクチンは、免疫機能を促進させるので感染症を予防するのに使用される。
(5) 食物アレルゲンを軽減するために、食品をリパーゼ処理すると有効なこともある。
第10回(1996年)
1 水溶性ビタミンの生体内での機能に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) ピリドキサルリン酸は、アミノ酸代謝に関連する酵素の補酵素として働く。
(2) コエンザイムAは、アシル基やアセチル基の転移反応に関与する。
(3) リポ酸は、α-ケト酸の酸化的脱炭酸反応に関与する。
(4) アデノシルコバラミンは、メチル基の転移反応に関与する。
(5) ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドは、脂肪酸の生合成の初期反応に関与する。
2 酵素についての記述である。誤っているのの組合せはどれか。
a 酵素の本体はたんぱく質で、すべて金属イオンやビタミンあるいは色素と結合した複合たんぱく質である。
b 酵素反応の初速度は、酵素濃度を増加させると、これに比例して増加する。
c 基質濃度を増加させると、反応速度は増大するが、ある最大速度に近づくと、基質を加えても反応速度は増加しない。
d 酵素は基質特異性を示すので、基質と構造の類似した化合物によって、酵素たんぱく質の構造を変化させ、反応が阻害される。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) bとd
3 糖代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルコースはUDPを介してガラクトースに変化し、さらに乳糖ではグルコースと作用してフルクトースをつくる。
(2) フルクトースはフルクトース-1-リン酸からジヒドロキシアセトンリン酸となり、解糖経路を逆行してグルコースに変化する。
(3) 食物からの糖の供給が十分でないと、アラニンなどのアミノ酸のほか、乳酸や、グリセロールからグルコースが生成される。
(4) 激しい筋肉運動をすると解糖経路を経て乳酸が生成され、これが血液に入り、肝臓に運ばれ、グルコースに再合成される。
(5) 筋肉にはグルコース-6-リン酸ホスファターゼが存在しないので、筋肉中のグリコーゲンは直接血糖を供給できない。
4 糖代謝の中間体についての記述がある。誤っているのはどれか。
(1) グルコース-6-リン酸は、解糖系、ペントースリン酸回路、糖新生の中間体である。
(2) ピルビン酸は、TCA回路および脂質合成経路の中間体である。
(3) α-ケトグルタル酸は、TCA回路の中間体である。
(4) オキザロ酢酸は、糖新生およびTCA回路の中間体である。
(5) リボース-5-リン酸は、ペントースリン酸回路の中間体である。
5 脂肪酸の酸化に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂肪酸の主要な酸化経路はβ-酸化で、細胞内のミトコンドリアで行われる。
(2) 長鎖脂肪酸の酸化過程において、ミトコンドリア内膜の透過にクレアチニンが関与する。
(3) 脂肪酸のα-酸化は、カルボキシル末端から、炭素原子1個ずつ切断されてゆくのが特徴である。
(4) 中鎖脂肪酸のω-酸化は、カルボキシル基から最も遠い炭素原子から酸化を受けてゆくのが特徴である。
(5) 脂肪酸のβ-酸化では、カルボキシル末端から、炭素原子が2個ずつアセチルCoAの形で切断されてゆくのが特徴である。
6 リポたんぱく質に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 超低密度リポたんぱく質は、肝臓で合成されるトリアシルグリセロールを心臓や脂肪組織などに輸送する役割を担っている。
(2) 高密度リポたんぱく質は、種々の組織からコレステロールを肝臓へ輸送する役割を担っている。
(3) キロミクロンは、小腸で合成されたトリアシルグリセロールを脂肪組織、心臓などに輸送する役割を担っている。
(4) 低密度リポたんぱく質は、末梢組織で生成したコレステロールを肝臓へ輸送する役割を担っている。
(5) 血漿リポたんぱく質を電気泳動で分離すると、高密度リポたんぱく質はα-グロブリン画分に認められる。
7 アミノ酸代謝についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 腸管から吸収されたアミノ酸と、体内でたんぱく質から分解されたアミノ酸は、アミノ酸の代謝プールで混ぜ合わされる。
b アミノ基転移反応でアミノ基を離した炭素骨格(α-ケト酸)のうち、脂質代謝に合流するものは、脂肪酸合成、血糖維持に利用される。
c 各組織でアミノ基転移反応で離されたアミノ基は、グルタミン酸の形で腎臓に運ばれ、尿素は合成されて排泄される。
d アミノ酸の代謝は各組織により異なり、筋肉では分離鎖アミノ酸の分解が盛んで、離されたアミノ基はピルビン酸に渡されてアラニンを生ずる。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) bとd
8 生体内に存在するペプチドについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ブラジキニンは平滑筋に存在して、血圧降下作用を示す。
(2) グルカゴンは、血糖上昇作用を示す。
(3) グルタチオンは脱炭酸反応を通して、過酸化脂質の生成を押さえる。
(4) オキシトシンは、子宮筋の収縮、射乳作用を示す。
(5) インスリンは、肝臓以外の細胞膜へのグルコースの透過に関与する。
9 核酸についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) RNAはおもに細胞質に存在するが、核内にも存在する。
(2) 核酸は全ての細胞で合成され、たんぱく質合成に欠かせない。
(3) 核酸の塩基を再利用する代謝経路が生体には存在する。
(4) 人体では核酸のプリン塩基は、尿素として排泄される。
(5) DNAは核内に存在して、遺伝子の役割を果たす。
10 ホルモンについての記述である。正しいのはどれか。
(1) ホルモンと神経系は、それぞれ独立して調節をおこなう。
(2) ホルモンは組織間隙に分泌されて、標的器官に作用する。
(3) ホルモンには代謝されて、尿中に排泄されるものもある。
(4) ホルモンの作用は核までは作用せず、細胞膜受容体にのみ作用する。
(5) ホルモンが血液中に存在すれば、その作用は常に標的器官に現れる。
11 血液に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 赤血球は、胎生期には肝臓や脾臓で作られ、核は無く、膜は脂質を含む。
(2) 血球ヘモグロビンのヘム色素はグリシンとサクシニルCoAから作られる。
(3) 血色素(ヘモグロビン)が分解するとビリルビン、ビリベルジンになる。
(4) 白血球は膜が無く有核で、アメーバ運動で血管外へ移動出来る。
(5) 血小板は有核で、血管外に出ると破壊され血液凝固にあずかる。
12 免疫系についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a リンパ球、赤血球、白血球の起源細胞は同じである。
b リンパ球には、B、Tの2種類があり、その機能は同じである。
c Bリンパ球は体内に進入した細菌を攻撃して溶菌する。
d 抗体産生細胞は胸腺細胞が分化したものである。
e 胎盤を通過して胎児に移行できる抗体はIgGである。
(1) aとc (2) aとe (3) bとe (4) cとd (5) dとe
第9回(1995年)
1 次は多糖類とその所在及びそれを構成する単糖類との組合せである。正しいのはどれか。
a グリコゲン・・・・・・動物・・・・・・・・グルコース
b かんてん・・・・・・・・海藻類・・・・・・フルクトース
c マンナン・・・・・・・・いも類・・・・・・デオキシリボース
d セルロース・・・・・・植物・・・・・・・・ガラクトース
e キチン・・・・・・・・・・甲殻類・・・・・・N-アセチルグルコサミン
(1) aとb (2) aとe (3) bとc (4) cとd (5) dとe
2 アミノ酸についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されている。
b たんぱく質を構成するアミノ酸はすべてα-アミノ酸である。
c たんぱく質を構成するアミノ酸はたんぱく質を構成する以外の役割はない。
d 人体内に存在するアミノ酸はL-型のアミノ酸である。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 たんぱく質代謝についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a たんぱく質は合成と分解を繰り返して常に定常状態を保っている。
b 筋肉組織のたんぱく質の分解で生じたアミノ酸は、たんぱく質合成に再利用される。
c 筋肉組織以外の臓器や組織のたんぱく質の分解で生じたアミノ酸は、たんぱく質の合成に再利用されない。
d 食事から供給されるアミノ酸のすべては、組織たんぱく質の合成のみに利用される。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
4 エネルギー代謝に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 基礎代謝は同年代の男性と女性では通常男性が高い。
b 基礎代謝量は体表面積よりも体重によく比例する。
c 代謝亢進に最も大きく影響するホルモンはコーチゾンである。
d 飢餓状態の呼吸商(RQ)はほぼ1に等しい。
e 特異動的作用は、たんぱく質を摂取したときの方が糖質を摂取したときより大きい。
(1) aとb (2) bとc (3) cとd (4) dとe (5) aとe
5 脂溶性ビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 乳児ビタミンK欠乏性出血症は出生後人工栄養児よりも母乳栄養児に多くみられる。
(2) α-トコフェロールは、不飽和脂肪酸の酸化により生じる過酸化脂質の生成を防止する。
(3) トコフェロールの欠乏時には、巨赤芽球性貧血を発症する。
(4) 生体中の25-ハイドロオキシコレカルシフェロール量は、日本においては日光照射に関係し、冬期に低く夏期で高い。
(5) レチノールは腸から吸収された後、カイロミクロンに取り込まれ、リンパ液と血液を介して肝細胞に運ばれる。
6 水溶性ビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビオチンは、カルボキシラーゼの補酵素である。
(2) フラビンアデニンジヌクレオチドは、コハク酸脱水素酵素の補酵素である。
(3) テトラヒドロ葉酸は、メチル基、メチレン基などの移動に関与する。
(4) チアミンピロリン酸は、ピルビン酸脱水素酵素の補酵素である。
(5) ピリドキサールリン酸は、リンゴ酸脱水素酵素の補酵素である。
7 血液に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 正常人の血清たんぱく質はアルブミンの方がグロブリンよりも少ない。
b 採血時に血液の凝固を防ぐためにクエン酸ナトリウムを用いるのは凝固防止にNa+が必要なためである。
c 血清鉄が少なくなると、肝臓等の貯蔵フェリチン鉄が動員される。
d 異常ヘモグロビン血症は、ヘモグロビンを構成するグロビン鎖のアミノ酸配列の異常である。
e 血球のうち、赤血球も免疫担当細胞として生体内で重要な働きをしている。
(1) aとb (2) aとe (3) bとc (4) cとd (5) dとe
8 次は生体膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 生体膜の主成分はリン脂質、コレステロール及びたんぱく質である。
(2) 生体膜には解糖経路の酵素系を備えたものがある。
(3) 生体膜にはADPをリン酸化しATPを合成する仕組みを備えたものがある。
(4) 生体膜には電子伝達系を備えたものがある。
(5) 生体膜には能動輪送の機構を備えたものがある。
9 次は免疫の仕組みについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) Bリンパ球由来の形質細胞(プラズマ細胞)は免疫グロブリンを分泌する。
(2) Tリンパ球には、Bリンパ球の増殖と形質細胞への変化を促す働きを備えたものがある。
(3) Bリンパ球には、他の個体から移植された組織を排除する働きを備えたものがある。
(4) マクロファージはTリンパ球に抗原を提示する働きを備えている。
(5) 肥満細胞は、対応するアレルゲンによって刺激されるとヒスタミンを放出する。
10 LDL(低比重リポたんぱく質)に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) LDLは脂質とたんぱく質の粒子状複合体で、コレステロールエステルとトリアシルグリセロールが中心部を構成している。
(2) LDLは、血漿中の抗酸化物により酸化が防止されている。
(3) LDLはコレステロールを多く含み、末梢組織にコレステロールを運ぶ働きをしている。
(4) 血漿中のLDL値と大動脈内膜のコレステロールとの間に負の相関がある。
(5) LDL分画のなかにも酸化防止作用をもつビタミンEやカロテノイドが含まれている。
11 脂質に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) α-リノレン酸やリノール酸のような不飽和脂肪酸は、人体内では合成されない。
(2) アラキドン酸から合成されるプロスタグランジンI2には血小板凝集抑制効果がある。
(3) 脂肪酸の生合成では、アシルCoAからアセチルCoAとなる代謝系がある。
(4) アセト酢酸などのケトン体は、飢餓時に脳のエネルギー源として利用できる。
(5) 肝臓での脂質合成と血清遊離脂肪酸濃度の間には負の相関がある。
12 アミノ酸の先天性代謝異常についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
(1) フェニルケトン尿症・・・・・・・・・・・・・・・・・・フェニルアラニン
(2) アルカプトン尿症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・トリプトファン
(3) ホモシスチン尿症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・含硫アミノ酸
(4) ヒスチジン血症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒスチジン
(5) メープルシロップ(かえで糖)尿症・・・・・・分枝鎖アミノ酸
第8回(1994年)
1 たんぱく質についての記述である。正しいのはどれか。
(1) たんぱく質はアミノ酸どうしのアミノ基とカルボキシル基との間で生じるエステル結合で連結された高分子化合物である。
(2) たんぱく質はアミノ酸のみからなる分枝状の複雑な構造をもった高分子化合物である。
(3) たんぱく質のなかには、ペプチド鎖が折りたたまれた球状たんぱく質がサブユニットとして数個会合して機能を果すものがある。
(4) たんぱく質の複雑な立体構造は、熱などの処理で変性を受けて生物学的活性を失なうが、原因をとり除くと元の状態に戻る。
(5) たんぱく質の水溶液に中性塩を加えると、たんぱく質を溶解している水がうばわれ、たんぱく質が変性を受けて沈でんする。
2 酵素についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 酵素の機能は物質の化学反応を引き起こすのに必要な活性化エネルギーを低下させて反応を進みやすくしている。
(2) 酵素は一つの基質にのみ作用するという基質特異性を示す。
(3) 酵素反応はまず基質に酵素が結合して、基質-酵素複合体を作ることから始まる。
(4) 酵素反応は基質-酵素複合体から基質が離れた直後に基質の化学変化が起こる。
(5) 多くの酵素は十分な活性を示すのに、補酵素の存在を必要としている。
3 脂質に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) セレブロシドはガラクトースを含んだ脂質で脳に多く存在している。
(2) カプリン酸とカプリル酸は飽和脂肪酸である。
(3) α-リノレン酸はn-6系の多価不飽和脂肪酸である。
(4) コール酸、デオキシコール酸はいずれも胆汁酸に含まれている。
(5) ホスファチジルコリン(レシチン)は生体膜の成分として重要である。
4 糖質代謝についての記述である。誤っているものの組合わせはどれか。
a 脳では、通常は糖質よりも主として脂質をエネルギー源として利用している。
b 筋肉グリコーゲンが分解して生じた乳酸は、肝臓で再びグルコースに合成される。
c たんぱく質を構成するアミノ酸は血糖を供給することができない。
d 筋肉に貯蔵されたグリコーゲンは血糖を供給することができない。
e グルコースの利用が障害されるとケトン体が生成される。
(1) aとc (2) bとd (3) cとe (4) aとd (5) bとe
5 脂質の輸送に関するである。誤っているのはどれか。
(1) 低密度リポたんぱく質(LDL)は、肝臓で生成したコレステロールを組織へ輸送する役割を担っている。
(2) 高密度リポたんぱく質(HDL)は、末梢細胞(組織)より遊離したコレステロールを肝臓へ輸送する役割を担っている。
(3) 超低密度リポたんぱく質(VLDL)は、脂肪組織で合成した中性脂肪を肝臓へ輸送する役割を担っている。
(4) 脂質は水に極めて溶けにくいので、たんぱく質と結合して種々のリポたんぱく質となり各組識へ運ばれている。
(5) キロミクロンは小腸より中性脂肪を脂肪組織、心臓などへ輸送する役割を担っている。
6 コレステロールの代謝についての記述である。
(1) 肝臓中には遊離コレステロールプールがある。
(2) 組織間のコレステロールの輸送は血漿リポたんぱく質が担っている。
(3) 胆汁酸はコレステロールから生合成されるが、性ホルモンであるテストステロンはコレステロールより合成されない。
(4) コレステロールはアセチルCoAを出発物質として合成される。
(5) 血清コレステロール濃度は動脈硬化症の発症に相関している。
7 たんぱく質の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) たんぱく質の合成は、細胞質内に存在するRNAとたんぱく質からなるリボゾーム上で進行する。
(2) 小胞体に付着したリボゾームは、細胞外に分泌するたんぱく質を合成している。
(3) 細胞質内に遊離状態で存在するリボゾームは、細胞内で必要とされるたんぱく質を合成している。
(4) たんぱく質のアミノ酸の配列順序(遺伝情報)は細胞核内に存在する遺伝子DNAに保持されている。
(5) 遺伝子DNAの遺伝情報は、分子の小さなDNAに複写されて細胞質に移動し、リボゾーム上でたんぱく質合成が進行する。
8 アミノ酸の代謝についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a アミノ酸はまずアミノ基が他のα-ケト酸に移されてアミノ酸を生じ、残った炭素骨格部分(α-ケト酸)がさらに変化を受ける。
b 2モルのアミノ酸のアミノ基はそれぞれL-アミノ酸酸化酵素とグルタミン酸デヒドロゲナーゼの作用で2モルのアンモニアを生成する。
c アンモニアは毒性が強いので、肝臓において尿素に合成され、腎臓を経て排泄される。
d 炭素骨格部分(α-ケト酸)はすべて脂質の代謝経路に合流して代謝される。
(1) aとb (2) bとc (3) cとd (4) aとd (5) bとd
9 ビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 生体内でアシル基の転移反応に関与するコエンザイムA(補酵素A)には、パントテン酸が含まれている。
(2) ビタミンBl2の補酵素型のアデノシルコバラミンは、アミノ基転移反応に関与する。
(3) フラビンアデニンジヌクレオチドはリボフラビン(ビタミンB2)の活性型で、生体の酸化還元応に関与している。
(4) ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドは、必須アミノ酸のトリプトファンからも生合成できる。
(5) チアミンニリン酸はチアミンの補酵素型で、脱炭酸反応に関与する。
10 次は体内でのヌクレオチドの働きについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) UDP-グルコースはグリコーゲン合成の中間体である。
(2) CDP-コリンはリン脂質合成の中間体である。
(3) GTPは筋収縮のための直接のエネルギー源として役立っている。
(4) cAMP(サイクリックAMP)は細胞内情報伝達をつかさどる分子のひとつである。
(5) ATPは能動輪送のためのエネルギーを供給する。
11 次は生体膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 細胞膜は中性脂肪の二重層から成り、ところどころにたんぱく質が存在している。
(2) 細胞膜のたんぱく質中には、あるホルモンに特異的に結合し、そのホルモンの受容体としてはたらくものがある。
(3) Na+、K+-ATPアーゼは、細胞膜を通してのナトリウムイオンとカリウムイオンの輸送に関与している。
(4) 細胞膜を通しての物質の輸送には、その物質に特異的に結合する輸送物質(担体)が関与するものがあり、この機構は促進(通)拡散と呼ばれる。
(5) ミトコンドリア内膜には電子伝達系と酸化的リン酸化系が組込まれている。
12 次は免疫についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 免疫とは、抗原抗体反応を主とする生体防御機構である。
(2) 細胞性免疫を担当しているのはTリンパ球である。
(3) 体液性免疫を担当しているのはBリンパ球である。
(4) 血清中に最も多く含まれる免疫グロブリンはIgAである。
(5) アレルギー反応に関与する免疫グロブリンはIgEである。
第7回(1994年)
1 次は糖質についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) マルトース(麦芽糖)はグルコースとフルクトース(果糖)がそれぞれ1分子ずつ縮合して出来た二糖類である。
(2) ラクトース(乳糖)はグルコースとガラクトースがそれぞれ1分子ずつ縮合して出来た二糖類である。
(3) アミロースはグルコースが重合して出来た直鎖型の多糖類である。
(4) アミロペクチンはグルコースが重合して出来た多糖類で枝分れを持っている。
(5) グリコーゲンはグルコースが重合して出来た多糖類で枝分れを持っている。
2 次はグリコーゲンの代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 過剰に摂取したグルコースは、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵される。
(2) グリコーゲン合成の前駆体はUDP-グルコースである。
(3) 肝臓や筋肉に貯蔵されるグリコーゲンの量には限界があり、これを越えて過剰に摂取されたグルコースは中性脂肪として貯蔵される。
(4) 筋肉中のグリコーゲンは、必要に応じて加リン酸分解され、グルコース-1-リン酸、グルコース-6-リン酸を経て解糖反応に入り、エネルギーの生産に利用される。
(5) 肝臓中のグリコーゲンは、エネルギー生産に利用されることがなく加水分解によりグルコースとなり、血中に放出されて血糖値の維持に役立つ。
3 アミノ酸についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 天然たん白質を構成するアミノ酸はグリシンを除いて、D系列に属している。
(2) プロリンとヒドロキシプロリンは、ニンヒドリン水溶液と加熱すると黄色か橙色を呈する。
(3) アミノ酸は水などの極性溶媒には溶けないが、ベソゼンなどの非極性溶媒には溶ける。
(4) アミノ酸の等電点は同一であり、同じpHであれば溶解度は等しい。
(5) チロキシンは、動物の筋肉たん白質を構成するアミノ酸である。
4 アミノ酸の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) アミノ酸とケト酸との間のアミノ基転移反応には、ビオチンが関与している。
(2) アミノ酸は、デカルボキシラーゼによる脱炭酸反応によって、アミンを生じる。
(3) アミノ酸は、酸化的脱アミノ反応によって、アンモニアを遊離し、α-ケト酸を生じる。
(4) ケト原性アミノ酸のアミノ基を失ったあとの炭素骨格は、脂肪酸の合成に使われることがある。
(5) アミノ酸から離脱したアンモニアは、オルニチン回路(尿素サイクル)により尿素となって体外に排泄される。
5 たん白質の代謝に関する次の記述のうち誤っているものの組合せはどれか。
a 体内で合成されたたん白質が細胞に取り込まれて、細胞内のたん白質画分に組込まれると分解されなくなる。
b 食物として摂取されたたん白質が最もよく消化吸収されるのは上行結腸や横行結腸ではなく小腸である。
c 胃液中に存在するペプシンは酸性の胃内ではたん白質を分解出来るが、アルカリ性の小腸内では分解出来ない。
d 消化酵素であるトリプシンやキモトプリシンは、小腸内でたん白質を分解するが、膵臓内で作用したいのはインヒビターが膵内に存在するからである。
e 牛肉を煮ると熱のためたん白質の立体構造が変化し、生の肉よりもプロテアーゼによって分解されやすくなる。
(1) aとc (2) aとd (3) bとd (4) dとe (5) cとe
6 次は生体におけるエネルギーの生産と利用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 生体はエネルギー源となる栄養素を異化経路で酸化分解し、化学的エネルギーを産生して、生命を維持している。
(2) ATPの分子に貯えられた化学的エネルギーは、この分子がADPと無機リン酸に分解されるときに放出されて、生命の維持に役立つ。
(3) 電子伝達系の関与するATPの生産には、ミトコンドリア中に存在するチトクローム(シトクローム)が重要な働きを演じている。
(4) 筋肉細胞中には、筋収縮のエネルギー源として、クレアチンリン酸やATPが存在している。
(5) 筋収縮のためのエネルギーの直接的な供給源はATPではなく、クレアチンリン酸である。
7 ホルモンの作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ガストリンは、胃酸、ペプシンの分泌を促進する。
(2) テストステロンは、精子形成を促進するほかに、タンパク質の合成も促進する。
(3) アルドステロンは、腎臓においてナトリウムイオンの再吸収を促進する。
(4) ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)は、心臓の拍動を増し、皮膚や粘膜の血管を収縮させる。
(5) グルカゴンは、脂肪組織における脂肪の合成を促進する。
8 ホルモンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) チロキシン(T4)の生合成には、ヨウ素とアルブミンが必要である。
(2) 成長ホルモンは、脳下垂体にあるソマトロープという細胞で産生される。
(3) カルシトニンは甲状腺のC細胞から分泌されるペプチドホルモンである。
(4) ソマトスタンチンは、膵臓のD細胞で合成される環状ペプチドである。
(5) 黄体ホルモン(プロゲステロン)は、卵巣や妊娠後期の胎盤で産生されるステロイドホルモンである。
9 水溶性ビタミンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) テトラヒドロ葉酸は、活性C1単位の転移反応に関与する。
(2) ピリドキサールリソ酸は、脂肪酸生合成の初期反応に関与する。
(3) コエンザイムAは、アシル基転移反応に関与する。
(4) チアミン二リン酸は、活性アルデヒド基の転移反応に関与する。
(5) フラビンアデニンジヌクレオチドは、多くの酸化還元反応に関与する。
10 核酸の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ヌクレオチドは、体内で合成することができるので、食物から摂取しなくてもよい。
(2) ピリミジン塩基は代謝されて尿酸となり、ヒトでは最終代謝生成物として排泄される。
(3) 細胞内のリポ核酸(RNA)は、リボヌクレオシド三リン酸を材料として合成される。
(4) 真核細胞の染色体にあるデオキシリボ核酸(DNA)は、たん白質と結合し染色質(クロマチン)となっている。
(5) デオキシリボ核酸(DNA)が鋳型となって、リボ核酸(RNA)が相補的に合成されることを転写と呼んでいる。
11 鉄に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 肝臓、骨髄中の鉄はフェリチンまたはヘモジデリンである。
(2) トランスフェリンは血液中の鉄を輸送する役割がある。
(3) 血液中の鉄が少なくなると、肝臓、脾臓、骨髄中の貯蔵鉄が動員される。
(4) ミオグロビン、チトクローム中の鉄は非ヘム鉄である。
(5) ヘモグロビン中には、成人の鉄総量の57%が存在している。
12 血液に関する記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 血清中にはアルブミンとグロブリンが存在するが、正常人の血清中にはアルブミンの方がグロブリンよりも多い。
b 採血した血液の凝固を防ぐためにクエン酸ナトリウムやEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を加えるが、これは血液凝固に必要なCa++を除くためである。
c 正常人の末梢血中には白血球として好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球があるが、これらのうち最も数の多いものは単球である。
d ヘモグロビンを構成するグロビン鎖のアミノ酸配列の異常により異常ヘモグロビン血症になる。
e 血球のうちリンパ球や単球のみならず、赤血球も免疫担当細胞として生体内で重要な働きをしている。
(1) aとe (2) bとd (3) dとe (4) aとb (5) cとe
(1992年)第6回
1 酵素に関する記述である。誤っているものはどれか。
(1) 酵素の反応速度は基質濃度に依存するが、初速度が最大速度の半分になるときの基質濃度をKm(ミカエリス定数)という。
(2) 同一個体に存在する酵素のうち、化学的に同一のたん白質が異なる化学反応を触媒する場合、これをアイソザイムという。
(3) 生合成経路において最終産物が上流の酵素活性を阻害する場合、フィードバック阻害というが、これはその最終産物が酵素に結合するためである。
(4) 酵素の基質結合部位以外の場合に小分子が結合して酵素の立体構造が変化し、酵素活性が増大することがあるが、これをアロステリック効果という。
(5) 酵素に対する阻害剤が活性部位を基質と競合するため、酵素活性を低下させる場合、競合阻害という。
2 たん白質の分解に関する記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 膵液中にはトリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ等のプロテアーゼ(たん白質分解酵素)があるが、いずれも不活性な前駆体として膵臓より分泌される。
b ペプシンは活性のあるプロテアーゼとして胃壁より分泌されるが、アルカリ性の小腸に行ってはじめてたん白質を分解する。
c トリプシンはトリプシノーゲンに自己触媒的に活用してトリプシンにする働きがあるが、更にキモトリプシノーゲンに作用してキモトリプシンを生じる。
d トリプシン、ペプシン、キモトリプシンは人体内で酵素作用を発揮する場所は異なるが、いずかもポリペプチド鎖の同一個所を切断する。
e エラスチン線維は、トリプシンやキモトリプシンによっては分解されにくいが、エラスターゼによってよく分解される。
(1) aとb (2) bとc (3) cとd (4) bとd (5) cとe
3 次は脂質代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂肪酸が二酸化炭素(CO2)にまで代謝されてエネルギーが産生される過程にTCAサイクルが関与している。
(2) 脂肪酸は、ミトコンドリア内で、脂肪酸の分解経路であるβ-酸化の逆反応によって合成される。
(3) グルコースは、トリグリセリドのグリセロール部分を解糖経路の中間体を経て供給することが出来る。
(4) ヒトの体内ではグルコースは脂肪酸に変換されるが、脂肪酸からグルコースは供給されない。
(5) ケトン体は肝臓では代謝されないが、脳や筋肉では重要なエネルギー源として代謝される。
4 次は脂質に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 天然のトリグリセリドを構成する脂肪酸は、ほとんどが偶数個の炭素を含む直鎖型のカルボン酸である。
(2) リノール酸とアラキドン酸は必須脂肪酸に属し、いずれもn-6系(ω6系)の多価不飽和脂肪酸である。
(3) トリグリセリドは、グリセロール1分子と脂肪酸3分子から成るエステルで、貯蔵エネルギー源として重要である。
(4) ホスファチジルコリンはリン脂質の一種で、脂肪酸、グリセロール、リン酸、コリンから成り、生体膜の成分として重要である。
(5) 飽和脂肪酸に富むトリグリセリドは、不飽和脂肪酸に富むトリグリセリドに比較して融点が低い。
5 体たん白質を構成するアミノ酸についての記述である。正しいのはどれか。
(1) アミノ酸は水溶液のpHにかかわらず、酸として行動する。
(2) アミノ酸をニンヒドリンの水溶液と加熱すると青紫色を呈する。
(3) チロキシンは、体たん白質を構成する芳香族アミノ酸の1つである。
(4) システインは、イオウを含んだアミノ酸で還元作用を有する。
(5) 体たん白質はD系に属するα-アミノ酸から構成されている。
6 たん白質の性質についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) たん白質は両性電解質であり、その種類によって固有の等電点をもっている。
(2) たん白質は等電点で溶解度が最大となる。
(3) 可溶性のたん白質は銅や水銀などの重金属イオンを加えると沈殿することがある。
(4) たん白質は加熱など物理的処理によって、性質が変化する。
(5) たん白質はアルカリ性で硫酸銅液を滴加すると、青紫から赤紫色を呈する。
7 核酸についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 核酸はプリン塩基またはピリミジン塩基、ペントースとリン酸から成る高分子物質である。
(2) 塩基とペントースとの縮合体をヌクレオチドと呼ぶ。
(3) RNAにはペントースとしてのリボースが含まれている。
(4) DNAは二重らせん構造をもち、細胞核にあって遺伝子の本体である。
(5) 核たん白質は塩基性たん白質と核酸とから成っている。
8 次は糖質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルコースが解糖経路で代謝されるときには、まずATPを用いてリン酸化され、グルコース6-リン酸に変換される。
(2) ペントースリン酸経路は、脂肪酸の合成に必要なNADPH2(還元型NADP)の供給に役立っている。
(3) 食物から糖質が十分に得られないときには、グルタミン酸やアスパラギン酸などアミノ酸やグリセロールなどからグルコースが合成される。これを糖新生という。
(4) グルコース1分子が解糖経路を経て代謝される間に生成するATP分子の数は、それに続くTCAサイクルの関与によって生成するATP分子の数よりも多い。
(5) 筋肉中でグルコースが嫌気的に代謝されて生成する乳酸は血液を経て肝臓に送られ、そこで再びグルコースに再生される。
9 次はグリコーゲンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) グリコーゲンはグルコースがα-1,4結合によって重合した直鎖型の多糖類である。
(2) グリコーゲンは主に肝臓と筋肉に存在しており、それぞれ血糖の維持、筋収縮のためのエネルギーの供給に役立っている。
(3) グリコーゲンは必要に応じて加リン酸分解を受け、グルコース1-リン酸、グルコース6-リン酸を経て解糖経路に入り代謝される。
(4) 筋肉のグリコーゲンは、アドレナリン(エピネフリン)によって分解が促進されるが、この機構にはサイクリックAMP(cAMP)が関与する。
(5) UDP-グルコースはグリコーゲン合成の中間体であり、UTPとグルコース1-リン酸から合成される。
10 脂溶性ビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンDはステロイドに近縁な化合物であり、活性化された後にホルモンとして作用する。
(2) ビタミンAの欠乏によって夜盲症、眼球乾燥症などが起こってくる。
(3) 新生児におけるビタミンKの欠乏は重篤な出血性疾患の原因となることがある。
(4) 代表的なビタミンAをレチノールといい、生体内では腎臓に貯蔵されている。
(5) ビタミンEは生体膜のリン脂質に含まれ、多価不飽和脂肪酸の過酸化を防ぐ物質である。
11 ホルモンに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルカゴンは肝臓中のグリコーゲンの分解を促進する作用がある。
(2) プロラクチンは乳腺に作用して乳汁の分泌を促進する作用がある。
(3) トリヨードサイロニン(T3)は甲状腺より分泌され、エネルギー代謝を亢進させる。
(4) 黄体ホルモンは子宮内膜に作用し、受精卵が着床しやすいようにする。
(5) パゾプレッシンは下垂体前葉より分泌され、腎尿細管に作用して水の再吸収を促す。
12 骨の代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) 副甲状腺ホルモン(PTH)は、骨や腎臓に作用して、細胞外液カルシウム濃度を上昇させる方向に働く。
(2) カルシウム代謝に関与する活性型のビタミンD3(1,25-ジヒドロキシビタミンD3)は肝臓で生成する。
(3) 骨粗鬆症はカルシウムの代謝異常によって骨塩量が減少し、骨がもろくなる疾患である。
(4) 成人でのビタミンD欠乏を骨軟化症と呼んでおり、活性型ビタミンD3の投与が有効である。
(5) 甲状腺より分泌されるカルシトニンは、血中カルシウム濃度が上昇し過ぎた場合にこれを下げるように働く。
第5回(1991年)
1 糖質の化学についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 2-デオキシリボースは、ATPやNADの構成成分ある。
(2) ショ糖の水溶液は、還元性を示さず、変旋光も起こさない。
(3) グリコーゲンは、動物体内に存在する貯蔵性多糖類である。
(4) デキストリンは、でん粉の加水分解の途中で生ずる物質である。
(5) セルロースは、β-グルコースが1,4結合で脱水縮合してできた多糖類である。
2 脂質の化学についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 天然の脂肪を構成する脂肪酸は、奇数個の炭素原子が直鎮状に結合したものに限られている。
(2) 不飽和脂肪酸含量の多い脂肪は、その融点が高く、常温において液体である。
(3) ホスファチジルコリン(レシチン)は、ガラクトースを含む糖脂質の一種である。
(4) プロスタグランジン群は、アラキドン酸をはじめとするいくつかの多価不飽和脂肪酸から誘導される。
(5) エルゴステロールは、動物に由来するビタミンD前駆体で紫外線の作用でビタミンD3に変わる。
3 脂質代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1) オレイン酸は、ステアリン酸から生成する高度不飽和脂肪酸である。
(2) 中鎖トリグリセリド(MCT)の構成脂肪酸は、炭素数が6から10くらいのものでよく消化されて吸収される。
(3) 脂肪の消化は比較的おそいので、吸収は空腸の後部で始まり、回腸の末端附近で最大となる。
(4) 体内に存在するコレステロールの大部分は、ステロイドホルモンの合成に用いられる。
(5) 体内に存在するコレステロールの大部分は食物から供給されたものである。体内で合成されるものはわずかである。
4 たん白質合成と核酸の関係についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) たん白質を構成するアミノ酸の配列順序に関する情報は、細胞核内のDNAに含まれている。
(2) たん白質が合成される場所は、リボソームと呼ばれるRNAとたん白質から成る顆粒上である。
(3) 伝令RNA(mRNA)は細胞核内から、たん白質のアミノ酸配列順序に関する情報を運び出す役目を持っている。
(4) 伝令RNA(mRNA)は相補的な二本鎖から成る二重らせんを形成している。
(5) 転移RNA(tRNA)は、アミノ酸と結合してこれを合成途中のペプチド鎮のN末端に引渡す役目を持っている。
5 たん白質の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) たん白質合成の素材となるアミノ酸は、新しく吸収されたものが用いられ、体内でたん白質が分解されて生じたものは再利用されない。
(2) たん白質の中には、その合成の速度が必要に応じて上昇したり低下したりするものがある。
(3) たん白質の中には、細胞内で合成された後、細胞外へ分泌されて機能を発揮するものがある。
(4) 組織内のたん白質は、たえず更新されているが、その速度はたん白質や組織の種類によって異なっている。
(5) 末梢血液中に存在する赤血球は、たん白質としてヘモグロビンを大量に含むが、それを合成する能力は持っていない。
6 ヌクレオチドに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) ATP(アデノシン三リン酸)は筋肉が収縮するときの直接のエネルギー源である。
(2) グルコースのグルコース6-リン酸へのリン酸化にはGTP(グアノシン三リン酸)が関与している。
(3) cAMP(サイクリックAMP)は細胞内でさまざまな代謝の調節に関与している。
(4) UTP(ウリジン三リン酸)はグリコーゲンの合成に関与している。
(5) CTP(シチジン三リン酸)はホスファチジルコリンの合成に関与している。
7 ヘモグロビンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ヘモグロビン1分子は1本のα鎖と1本のβ鎖とからなる2量体で、4個のヘムを持っている。
(2) 赤血球が脾臓で破壊されるときには、ヘムも同時に分解されてビリルビンとなる。
(3) MCHCは赤血球1個当たりのヘモグロビン濃度をあらわす。
(4) 一酸化炭素とヘモグロビンの親和性は酸素とヘモグロビンのそれより高い。
(5) ヘモグロビン分子内のアミノ酸配列の一部が正常と異なっているものを異常ヘモグロビンという。
8 ビタミンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) パントテン酸は、水溶液ビタミンの一種でコエンザイムA(補酵素A)の構成成分である。
(2) ビタミンKは、血液凝固因子プロトロンビンの生合成に不可欠である。
(3) ビタミンEは、有害な過酸化物を分解して、生体膜の傷害を防ぐ。
(4) ビタミンD3は、肝臓で25位が水酸化され、さらに腎臓では1α位が水酸化されて、1,25-ジヒドロキシビタミンD3となる。
(5) ビタミンEアルデヒドは、視たん白質のオプシンと結合して、視紅(ロドプシン)を形成している。
9 ホルモンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ホルモンはその構造から分類すると、たん白質あるいはペプチド、ステロイド化合物、アミノ酸誘導体の三つに大別される。
(2) カルシトニンは、別名サイロカルシトニンともいい、甲状腺のC細胞から分泌されるペプチドホルモンである。
(3) インスリンは、肝臓や筋肉におけるグリコーゲンの合成、肝臓におけるグルコースから脂質への合成、末梢組織におけるグルコースの酸化を亢進する。
(4) エピネフリン(アドレナリン)は、骨格筋、皮膚、粘膜の血管を拡張させる。
(5) 副腎皮質ホルモンは、コレステロールから合成されるが、このときアスコルビン酸が消費される。
10 酵素についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 酵素は、特定の物質あるいは構造の類似した一群の化合物を基質とするが、これを酵素の基質特異性という。
(2) 酵素反応の速度は、温度が上昇すればするほど大きくなるが、最大の活性を示す温度を最適温度という。
(3) 酵素反応において、基質濃度を一定に保って酵素濃度を変えたとき、反応の初速度は酵素濃度に比例する。
(4) 酵素濃度を一定に保って基質濃度を変えたときにも、同様に、反応の初速度は基質濃度に比例する。
(5) 酵素と結合して、酵素活性(反応速度)を低下させる化合物を阻害剤という。
11 免疫応答についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 生体免疫系において、主な役割を果たす臓器は胸腺、骨髄、リンパ節および脾臓である。
b マクロファージの機能の一つは異物やその分解物を食作用によって処理することである。
c Tリンパ球は、γ-グロブリン(免疫グロブリン)を生産し、Bリンパ球は細胞性免疫における主力細胞である。
d 免疫グロブリンの抗原特異性を支配しているのは、それを構成するアミノ酸の配列順序である。
e 5種の免疫グロブリンのうち、主としてアレルギー反応に関与しているのはIgMである。
(1) aとb (2) bとc (3) cとe (4) dとe (5) aとe
12 生体膜についての記述であ:る。誤っているのはどれか。
(1) 細胞外液ではナトリウムイオン、内液ではカリウムイオンの濃度が高く保たれているのは、細胞膜に存在するNa+、K+-ATPアーゼの働きによる。
(2) ホルモンの中には細胞膜に存在する特異的な受容体に結合して作用を発揮するものがある。
(3) 生体膜に存在するカルシウムチャネルを通してのカルシウムイオンの移動が細胞の機能の調節に関与している場合がある。
(4) 生体膜は中性脂肪の二重層から構成されており、その中にさまざまな機能を持つたん白質がうめこまれている。
(5) ミトコンドリアの生体膜には内膜と外膜とがあり、内膜では酸化的リン酸化によってATPの生産が行われる。
第4回(1990年)
1 抗原と抗体についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 抗原とは、動物体内にとりこまれた時に抗体を生成する物質である。
(2) 抗原は、動物にとって異物である高分子の化合物である。
(3) 抗体は、抗原によって生成が誘発され、抗原と特異的に反応する。
(4) 抗体は、血清のアルブミン分画に属するたん白質である。
(5) 抗原と抗体との反応には、高い特異性と鋭敏性が認められている。
2 アデニンとそれに関連する生体成分の記述である。誤っているのはどれか。
(1) ATPは高エネルギーリン酸化合物である。
(2) サイクリックAMPは、細胞内で代謝調節にかかわっている。
(3) アデニンは生体内で合成出来ないので、食品から摂取しなければならない。
(4) アデニンの終末代謝産物は尿酸である。
(5) アデノシンはアデニンとリボースが結合した化合物である。
3 核酸に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) DNAとRNAは遺伝情報の伝達と発現に重要な生体成分である。
(2) DNAはプリン塩基、ピリミジン塩基、デオキシリボース、リン酸を含んでいる。
(3) RNAはプリン塩基、ピリミジン塩基、グルコース、リン酸を含んでいる。
(4) アデニンとグアニンはプリン塩基である。
(5) チミン、シトシン、ウラシルはピリミジン塩基である。
4 細胞膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 細胞膜は、たん白質と脂質とからできており、細胞内容物と外界との区画をしている。
(2) 細胞膜を物質が通過する機構としては、濃度差に伴う拡散とエネルギーを必要とする選択輸送とがある。
(3) 細胞膜は、細胞内のK+イオン濃度を低く、Na+イオン濃度を高く保つ働きをしている。
(4) 動物細胞膜の外側には、植物や細菌のような主に多糖類からなる細胞壁は存在しない。
(5) 細胞膜は、酵素を含んでおり基質に対していろいろな触媒作用をしている。
5 ビタミンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンAアルデヒドは、視紅(ロドプシン)の構成成分として暗順応に関与している。
(2) ビタミンAは、小腸粘膜において、ムコ多糖体の生合成に関与している。
(3) ビタミンEは、脂質などの過酸化を防止している。
(4) ビタミンDの生理作用発現には肝臓と膵臓の水酸化酵素が関与している。
(5) ビタミンKは、肝臓における血液凝固因子(プロトロンビン)の合成に関与している。
6 無機質の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) クロールイオンは、組織液の浸透圧と水分代謝に関与している。
(2) 銅が欠乏しても、鉄の生体利用には関係なく貧血になることはない。
(3) カリウムイオンは主として細胞内に存在し、陽イオンの大部分を占めている。
(4) 血液中のカルシウムが不足すると、筋肉の緊張が高まり、テタニーを起こす。
(5) 鉄を運搬するトランスフェリンの量と、造血器の機能とは直接には関係しない。
7 グルタミン酸の代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルタミン酸がアミノ基転移反応によって脱アミノされるとα-ケトグルタール酸が生成する。
(2) グルタミン酸が酸化的に脱アミノされるとアラニンが生成する。
(3) グルタミン酸のアミノ基転移には、補酵素としてピリドキサールリン酸が必要である。
(4) α-ケトグルタール酸がTCAサイクルで代謝されるためには補酵素としてチアミンピロリン酸が必要である。
(5) グルタミン酸は、アラニン、アスパラギン酸などと共に糖原性のアミノ酸である。
8 脂質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂肪酸のβ酸化の生成物であるアセチルCoAは、TCAサイクルに入って酸化される。
(2) 遊離脂肪酸は、血液中ではグロブリンに結合して運ばれる。
(3) リポたん白質は、血液中ではアポたん白質とよばれる膜に囲まれている。
(4) コリン欠乏症やアルコール中毒症の際に脂肪肝がみられる。
(5) コリン、セリン、エタノールアミンは動物体内で合成できる。
9 脂質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ケトージスは糖尿病や飢餓の際に起こる。
(2) グリセロールはα-グリセロリン酸となって解糖過程に入る。
(3) 脳には糖脂質、リン脂質、遊離コレステロールが多い。
(4) 脂肪組織は特に皮下に多く、その組織はオレイン酸やパルミチン酸が多い。
(5) 主としてHDLはコレステロールを動脈側へ、LDLは肝臓へ運ぶ。
10 糖質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脳は、グルコースを唯一のエネルギー源として利用している。
(2) 膵臓ホルモンのグルカゴンや副腎髄質ホルモンのエピネフリンはブドウ糖の酸化を促進させる。
(3) グリコーゲンが分解して生じた乳酸は、肝臓で再びグルコースに合成される。
(4) ウロン酸回路やペントースリン酸回路は、ブドウ糖を直接利用していく経路とは別の経路として存在している。
(5) TCAサイクルは、糖質だけでなくアミノ酸や脂質の分解物なども、酸素の存在のもとに酸化して、CO2とH2Oを生成する代謝経路である。
11 糖質の化学についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) グリコーゲンの構造はデンプンのアミロペクチンと似ているが、枝分れが多く、水に溶けやすい。
(2) 単糖類を還元すると、カルボニル基がOHに変わり、多価アルコールとなる。
(3) 普通のデンプンではアミロース、アミロペクチンが約1:1の割合で含まれている。
(4) リボースとデオキシリボースは、核酸の成分として重要である。
(5) マルトースは、二分子のα-グルコースがα-1,4グルコシド結合によって生成する二糖類である。
12 酵素の作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 酵素の特徴の一つは、活性化エネルギーを低下させ、反応を容易に進行させることである。
(2) 酵素の本体はたん白質であり、立体構造が変化すると活性は変動する。
(3) 酵素が活性を示すために、その酵素特有の金属イオンを必要とするものがある。
(4) 酵素の活性が最大になるpHは共通しており、pH7である。
(5) 好熱性細菌の酵素は、70〜80℃のような高温でも活性は失なわれない。
第3回(1989年)
1 糖質の化学についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) D-ソルビトールは、D-グルコースのアルデヒド基が還元されて生成した糖アルコールである。
(2) D-リボースとD-2-デオキシリボースは、いずれも核酸の構成成分である。
(3) マルトース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)は、ブドウ糖にそれぞれグルコース、ガラクトース、マンノースがついた二糖類である。
(4) デンプンやグリコーゲンは、グルコースがα-1,4結合あるいはα-1,6結合した高分子化合物である。
(5) グルコサミン、ガラクトース、ガラクトサミンはいずれも糖たん白質の構成成分である。
2 糖質代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ブドウ糖からのグリコーゲンの合成過程は、UDPが関与する酵素(UDPG-グルコーストランスフェラーゼ)によって進行する。
(2) グリコーゲンからグルコース 1-リン酸までの分解過程はホスホリラーゼによって進行する。
(3) グルコースから乳酸までの代謝系を解糖といい、酸素なしで進行する。
(4) クエン酸、α-ケトグルタール酸、コハク酸、酢酸は、いずれもTCA回路を構成する中間体である。
(5) ペントース(五炭糖)リン酸回路によって生ずる還元型補酵素(NADPH+H+)は脂肪酸やステロイドホルモンなどの合成に利用される。
3 脂質の化学についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸は飽和脂肪酸である。
(2) 魚油は動物性であるから、飽和脂肪酸が多く、高度不飽和脂肪酸が少い。
(3) プロスタグランジンの構造母体は、アラキドン酸やエイコサペンタエン酸などの炭素数20個の高度不飽和脂肪酸である。
(4) リン脂質の分子構成は、一般に、アルコール、脂肪酸、リン酸およびアミンである。
(5) 胆汁酸はステロイドの一種である。
4 人体の脂肪酸代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂肪酸はβ-酸化によって酸化される。
(2) アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸をケトン体という。
(3) マロニルCoAは、脂肪酸生合成の中間体である。
(4) リノール酸は、ステアリン酸から合成することが出来る。
(5) アラキドン酸は、リノール酸から合成することが出来る。
5 次は生体膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 生体膜は、主にリン脂質とたん白質から構成されている。
(2) リン脂質の疎水性の部分は生体膜の表面に、極性を持つ部分は生体膜の内部に位置している。
(3) 生体膜の表面には、ある種のホルモンと特異的に結合する受容体の存在する場合がある。
(4) ある種の栄養素は、生体膜に存在する特異的な輸送物質と結合して輸送される。
(5) 生体膜には、ATPのエネルギーを用いて濃度勾配にさからって物質を輸送する仕組みが備わっている場合がある。
6 アミノ酸代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルタミン酸は、α-ケトグルタル酸となってTCAサイクルに入る。
(2) フェニルアラニンは、ドーパ(DOPA)を経てカテコールアミンとなる。
(3) トリプトファンは、キヌレニンを経てニコチン酸やNADとなる。
(4) アルギニンは、尿素サイクルの一員であり、分解するとアルギノコハク酸になる。
(5) シスチンとシステインは、生体内で相互に変化して、酸化還元系を形成している。
7 たん白質の性質についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 卵白アルブミンは、主としてアミノ酸から成り、水に溶けるたん白質である。
(2) カゼインは、乳汁中に存在し、リン酸を含むたん白質である。
(3) ヘモグロビンは、血球中に存在し、銅を含むたん白質である。
(4) ツェインは、トウモロコシの種実中に存在し、70〜80%のアルコールに溶けるたん白質である。
(5) グルテニンは、小麦の種実中に存在し、希酸または希アルカリに溶けるたん白質である。
8 たん白質の代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 代謝回転の速度は、体内のたん白質の種類によって異なる。
(2) たん白質の生合成には、細胞内のリボゾームが関係している。
(3) たん白質を合成する場合に、核酸を構成しているヌクレオチドの塩基2個の配列が、1つのアミノ酸と対応している。
(4) 生体内で合成できないか、合成できても必要量をまかなえないアミノ酸を、必須アミノ酸と呼んでいる。
(5) 代謝によって生ずるアンモニアは、有害であるので、尿素に合成されて体外に排泄される。
9 抗体についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 体内に異種のたん白質が侵入すると、これに特異的に結合するたん白質である抗体が形成されることがある。
(2) 抗体の中には病原体や毒素と特異的に結合し、これを無害化するものがある。
(3) ある種の抗体は、リンパ球によって生産され、体液中に分泌される。
(4) 血漿中では、抗体は主にアルブミン分画中に含まれている。
(5) 抗体の中には、アレルギー反応に関与するものが存在する。
10 脂溶性ビタミンの作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンAが欠乏すると、夜盲症、皮膚や粘膜や眼球の乾燥症になる。
(2) ビタミンEは酸化による害を防ぐ作用がある。
(3) 活性型ビタミンD3は、十二指腸や小腸上部において、カルシウムの吸収を促進する。
(4) ビタミンKは、血液のぎょう固に重要である。
(5) 7-デヒドロコレステロールは、皮ふで、紫外線照射によりコレステロールとなる。
11 水溶性ビタミンの作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンCは、細胞間質のコラーゲンの生成に必要である。
(2) コリンが不足すると、脂肪肝をおこす。
(3) ビタミンB12は、コバルトを含み、不足すると悪性貧血をおこす。
(4) ビタミンB1は、CoA(コエンザイムA)の成分であり、炭酸固定に関与している。
(5) ビタミンB2は、補酵素として酸化還元反応に関与している。
12 ホルモンの作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ステロイドホルモンは、細胞表面の受容体に結合して作用を開始する。
(2) ある種のホルモンは、細胞内の物質代謝の速度を変化させることによって効果を発揮する。
(3) ホルモンの中には、細胞内のサイクリックAMPの濃度の変化を介して物質代謝の速度に影響を与えるものもある。
(4) 細胞内のサイクリックAMPの濃度の上昇は、ある種の酵素のリン酸化を促進する場合がある。
(5) 酵素の中には、リン酸化されることによって活性の変化するものもある。
第2回(1988年)
1 人体中の無機元素についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 含量の多い順にならべると、次の4つの元素は、カルシウム>リン>ナトリウム>カリウムである。
(2) 銅、コバルト、セレン、亜鉛は微量元素である。
(3) カルシウムは血液凝固のほか、神経、筋肉の興奮性に関与する。
(4) 骨格や歯を形成している主成分は、カルシウム、リン、マグネシウムである。
(5) 血漿中のヨウ素の大部分はたん白質と結合して存在する。
2 ビタミンについての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ビタミンB複合体の多くは、そのリン酸誘導体が補酵素の役割をもつ。
(2) カロチンはプロビタミンDである。
(3) ビタミンCは生体の酸化還元反応の水素受容体として重要である。
(4) ビタミンDは肝臓と腎臓の水酸化酵素により活性化される。
(5) ビタミンAアルデヒドは視紅の構成成分として、網膜の暗順応に重要な役割を示している。
3 生体膜についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 生体膜の透過性には、能動輪送と拡散とがあり、能動輸送はエネルギーを必要とする。
(2) 生体膜はリン脂質とたん白質とから構成され、リン脂質は二重層を形成している。
(3) 細胞内小器官の膜は、それぞれ細胞膜とは異なる構造をもち、細胞内代謝に重要な役割を持つ。
(4) 生体膜には、代謝物質やホルモンと特異的に反応する受容体をもつものがある。
(5) 細胞の内外のイオン組成は異なり、Na+は細胞内、K+は細胞外で高濃度であり、これは、Na+、K+-ATPアーゼの働きによる。
4 たん白質の代謝に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) たん白質の構造に関する情報は核酸に含まれている。
(2) たん白質の構造に関する情報を核の中から外へ運び出すのはRNAである。
(3) たん白質の生合成はリボソーム上で行なわれる。
(4) たん白質の生合成に先立ってアミノ酸の活性化が必要である。
(5) 体内で生合成されたたん白質は、一生保持される。
5 たん白質の所在と機能についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) ミオグロビンは赤血球に含まれ、酸素の運搬に関与する。
(2) フィブリノーゲンは血漿中に含まれ、血液凝固に関与する。
(3) トランスフェリンは血清中に含まれ、鉄の輸送に関与する。
(4) ミオシンとアクチンは筋肉細胞中に含まれ、筋収縮に関与する。
(5) 免疫グロブリンは血清中に含まれ、抗体として働く。
6 たん白質の構造についての記述である。正しいのはどれか。
(1) たん白質はアミノ酸がグリコシド結合によって重合してできた化合物である。
(2) たん白質を構成するアミノ酸の配列順序はそれぞれのたん白質に固有である。
(3) すべてのたん白質はアミノ酸のみから出来ている。
(4) たん白質の分子は多数の枝分れをもっている。
(5) たん白質はたとえ変性してもその機能が失われることはない。
7 アミノ酸についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) メチオニンとシスチンはイオウを含んだアミノ酸である。
(2) リジンとヒスチジンは塩基性アミノ酸である。
(3) グルタミン酸とアスパラギン酸は酸性アミノ酸である。
(4) アルギニンは尿素の合成に重要な役割を演じている。
(5) グリシンはアミノ酸ではあるがたん白質には含まれていない。
8 リポたん白質についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂質は疎水性であるので、血液やリンパ液のなかではリポたん白質の形態で存在するものが多い。
(2) リポたん白質は、内部には疎水性の脂質部分、外部には親水性のたん白質部分からできている。
(3) 高比重リポたん白質の脂質の主なものは、食事由来の中性脂肪である。
(4) HDLコレステロールは、虚血性心疾患の罹患率と負の相関をもつ。
(5) 低比重リポたん白質は、他のリポたん白質に比べてコレステロール含有比が大きい。
9 コレステロール代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) コレステロールはアセチルCoAを出発物質として合成され、その主な生合成の場は肝臓である。
(2) コレステロールの異化経路の中で量的にもっとも重要なのは胆汁酸への変換である。
(3) コレステロールはペプチドホルモンの前躯体である。
(4) コレステロールは生体の重要な構造脂質であるが、血中濃度が250mg/dl 以上になると、動脈硬化の危険因子となる。
(5) コレステロールの生合成は、摂取脂肪の脂肪酸の組成に影響される。
10 トリグリセリドの代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) トリグリセリドは肝臓、脂肪組織、腸壁で生合成される。
(2) トリグリセリドはα-グリセロリン酸に脂肪酸が付加されて生成される。
(3) トリグリセリドは、リパーゼによって分解されて、脂肪酸を遊離してグリセロールを生成する。
(4) 脂肪組織におけるトリグリセリドの分解は、アドレナリンによって促進される。
(5) 肝臓におけるトリグリセリドの分解は、インスリンによって促進される。
11 代謝の中間体についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) グルコース-6-リン酸は、解糖系、ペントースリン酸回路、糖新生の中間体である。
(2) ピルビン酸は、クエン酸回路および脂質合成中間体である。
(3) α-ケトグルタル酸は、クエン酸回路の中間体である。
(4) オキザロ酢酸は、糖新生およびクエン酸回路の中間体である。
(5) リボース-5-リン酸は、ペントースリン酸回路の中問体である。
12 グルコシドの性質についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a ブドウ糖は炭素数6個からできているアルド糖である。
b アセチルグルコサミンは、糖脂質や糖たん白質の主要な構成分である。
c スクロースは還元力を持っている。
d アミロースのヨード反応は赤色である。
(1) aとb (2) cとd (3) aとc (4) bとd (5) bとc
第1回(1987年)
1 リポたん白質についての記述である。正しいのはどれか。
(1) リポたん白質の主要な役割は、たん白質の体内輸送である。
(2) リポたん白質は、内部に疎水性の脂質部分、外部に親水性のたん白質部分を持つ。
(3) リポたん白質の脂質部分をアポたん白質という。
(4) 高比重リポたん白質(HDL)に含まれる脂質の主なものは、食事由来の中性脂肪である。
(5) 低比重リポたん白質(LDL)は、コレステロールを多く含有しているが、虚血疾患の罹患率には関係がない。
2 アミノ酸についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 体内でたん白質を構成しているアミノ酸はD型である。
b チロシン、トリプトファン、リジンはイオウを含むアミノ酸である。
c アミノ酸は、カルボキシル基とアミノ基との数によって、酸性アミノ酸と塩基性アミノ酸とに分類される。
d オルニチンは、尿素の生成に関連するアミノ酸である。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 ビタミンについての記述である正しいものの組合わせはどれか。
a ビタミンB群は、水溶性である。
b ビタミンA、C、D、E及びKは、脂溶性である。
c ビタミンB1、B2、パントテン酸、ナイアシンは補酵素として、酵素の機能を助けている。
d ビタミンD3は、そのままの形でカルシウムの代謝を調節する。
(1) aとb (2) aとc (3) bとc (4) bとd (5) cとd
4 次のうち、正しいのはどれか。
(1) ナトリウムは、細胞外液に多く含まれ、浸透圧の維持に重要である。
(2) クロールは、細胞内液に含まれ、神経の伝導に関連している。
(3) ヘモグロビンとミオグロビンは、分解されてビリルビンになる。
(4) 血清鉄とカルシウムは、ともに血液凝固に関係する因子である。
(5) 膵液は、十二指腸に分泌され酸性である。
5 グリコーゲンの分解及び合成についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a ブドウ糖からのグリコーゲンの合成には、シトシンの誘導体が関連している。
b グリコーゲンからブドウ糖の生成する過程は、加リン酸分解である。
c グリコーゲンは、肝臓と骨格筋に主として貯えられている。
d グリコーゲンがピルビン酸あるいは乳酸に分解される過程には、酸素が必要である。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 脂肪酸の合成及び分解についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) 脂肪酸の生合成の初期反応は、アセチルCoAからマロニルCoAを生成する反応である。
(2) アセチルCoAとマロニルCoAとから、酵素複合体である脂肪酸合成酵素によって、脂肪酸が合成される。
(3) 脂肪酸合成酵素によって作られたパルミチン酸は、グリセロールと反応してトリグリセリドを生成する。
(4) 脂肪酸の分解は、一般的にはβ酸化によって行われて、アセチルCoAを生成する。
(5) 不飽和脂肪酸のうち、二重結合の多いものは、酸化されやすく、ケトン体を生成する。
7 次のうち、誤っているのはどれか。
(1) 脳神経細胞のエネルギー源としては、グルコースが使われる。
(2) 脳神経細胞のミエリン鞘は、リン脂質で構成される。
(3) プロスタグランジンは、オレイン酸を経て生成される。
(4) コリンは体内では、レシチンやスフィンゴミエリンなどの成分となり、また、アセチルコリンとなって神経刺激の伝達に関与している。
(5) 胆汁は胆汁色素、胆汁酸塩、コレステロールなどを含んでいる。
8 コレステロールの代謝についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) コレステロールはアセチルCoAを出発物質として合成される。
(2) コレステロールの生成は、律速酵素であるHMGCoA-還元酵素により、調節されている。
(3) コレステロールは、性ホルモンなどのステロイドホルモンの前駆体になっている。
(4) コレステロールは、動脈硬化の危険因子であり、一般的に血液濃度が250mg/dl 以上になることは好ましくない。
(5) 7-デヒドロコレステロールはビタミンAの前駆体であり、紫外線により活性化された後、肝臓、腎臓で水酸化されて活性型となる。
9 アミノ酸代謝に関する組合せである。正しいものの組合せはどれか。
a アミノ基の転移反応は、ビタミンB6が関与している。
b クレアチンリン酸からATPが生成される。
c 尿素の合成は、腎臓で行われる。
d 酸化的脱アミノ反応によって、アミンが生成される。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
10 ホルモンの作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) インスリンは、肝臓ではブドウ糖からブドウ糖-6-リン酸を生成する段階に促進的に作用する。
(2) サイクリックAMPは、グリコーゲンの分解に関与する。
(3) グルカゴンは、グリコーゲンの分解を促進する。
(4) アルドステロンは、腎尿細管でカリウムの再吸収を促進し、ナトリウムを排泄させる。
(5) チロキシンは、エネルギー代謝を上昇させる。
11 ヘモグロビンについての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 1分子のヘモグロビンは、1分子のヘムを含んでいる。
b ヘモグロビンのヘムの鉄は、常に3価である。
c 胎児期のヘモグロビンのたん白質部分は、成人のそれとは異なっている。
d 一酸化炭素のヘモグロビンヘの親和力は、酸素のそれの約250倍である。
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
12 血液についての記述である。正しいのはどれか。
(1) γ-グロブリンは、血清たん白質分画で最も多く、膠質浸透圧に最も大きく寄与している。
(2) 血液1ml当たりの赤血球数は、一般に女の方が男より多い。
(3) 血清に含まれるたん白質の主なものは、アルブミン、グロブリン及びフィブリノーゲンである。
(4) 血液中の非たん白性窒素(残余窒素)の主なものは、尿素、クレアチニン、クレアチン、尿酸及びアミノ酸である。
(5) 血液のpHは、主として、血漿たん白質によって一定に保持されている。