OG INTERVIEW特集

竹田 早希さん

飛島建設株式会社 建築事業本部
建設コンシェルジュオフィス勤務

竹田 早希さん

2016年大学院生活環境学研究科(建築学専攻)卒業

東京センターが贈る新企画として、東京で働く先輩から後輩のみなさんへ、メッセージをお届けしていきます。
第1回は飛島建設株式会社の建設コンシェルジュオフィスに勤務する竹田早希さんです。品川の本社を訪ねました。

はじめに、竹田さんが所属している「建設コンシェルジュオフィス」について教えてもらえますか?

我々の会社には、設計部門として意匠設計と建設コンシェルジュの2つがあります。意匠設計※1は基本設計・実施設計※2が多く、建設コンシェルジュは企画設計、またその前段階の事業収支やリーシングなども行い、お施主さまにアプローチしていくための初期の仕事をするんです。
例えば、お客さまが「こういう土地を持っている、でもここで何をすればいいかわからない」というようなケースに対して、我々は土地を見に行って現地調査をしたり、まわりの土地のポテンシャルを探りながら何を建てられるのか、簡単に絵を描いてお出しし提案させて頂きます。

税金関係も考慮した事業収支もするんですよ。仮にこういう建物が建ったなら、どのくらいで収支が採れ、何年後からきちんと利益が出せるのかを組み立てて。
ですから、やっていることは設計というより、更にお客さま側に寄り添って考える…という感じの部署になります。

※1 意匠設計:建築物を美しく見せるためのデザインを施す仕事。高いデザイン性を付与する。※2 実施設計:企画・基本設計でできたデザインを基に、建築を具現化する仕事

そうなんですね。竹田さんは入社何年目ですか?

3年目です。入社から2年間は大阪支店の建設コンシェルジュグループにいて、こちら(東京)に来てまだ半年くらいです。

東京に来られてどうですか?

2年間やってきたことと、うって変わりました。今は本当にもう、新入社員の気持ちです。あれもやったことない、これもできないって・・・でも大阪支店にいた時より同期もたくさんいて色々話せたりできるので思っていたより寂しくなかったです。

大阪時代とお仕事が大きく変わったんですね。

そうです。前はお施主さまと会って詳細や仕様を決定するための打合せが多かったんですが、今は一緒にプロジェクトを組んでいく企業さんにアプローチをしたり、そこから「新しいことできへんかな?」ってまた他に必要になりそうな企業にアプローチすることもあります。他にも付き合いのある企業の方に相談したり、土地情報を交換したり・・・より幅広い人たちと、会う仕事ですね。

上司も営業畑の人が多いですね。部署は私を入れて5名で構成されていて、メンバーは実は関西出身の方ばかりなんですよ。

だから関西弁ばりばりでもそこまで違和感なく受け入れてもらえてます。(笑)

東京への異動は、希望してのことですか?

いいえ、まったく。(笑)ですから、自分にとって全くもって新しいところで、本当にチャレンジングですよ。

まさしく今、就活で関西から出てこようとしている学生と、一緒の気持ちですよ。

不安だけれども頑張ろう、まあ何とかなるやろ!って感じです。

一日の仕事の様子について教えてください。

電話対応や営業支援、打合せ・提案資料作成が多いです。また多種多様なことをしているので、1日1日業務が変わってくるので決まった業務をするということは無いです。自席での資料作成や設計業務はもちろん行っておりますが、お客様次第でいつ、何が依頼されるか分かりません。

連絡が入れば至急対応の案件が多いので、それを優先的に行って、できるだけ早く返答しているイメージです。やはりスピード感に欠けていてはお客様に失礼になりますし、受注機会を逃しちゃいますからね。

お仕事で感じる喜び「嬉しいな、やってよかったな」ということは?

「嬉しいな」は、まだこちらの部署ではないです…。ここの仕事は基本的に何年単位のプロジェクトですから、なかなか1つの区切りが無くて味わえません。前任者の仕事を全部引き継いで、もう5年越しのプロジェクトとかも当然あります。また相手あってのことですから、いくらこちらが動いても、成立しないことも多々ありますし。意匠設計なら竣工して「終わった~!」ってなるんですけどね。

その喜びの日に向けて、日々を積み重ねて頑張っています。

女性の活躍が期待されている業界ですね。

そうですね。男性が多い業界ですからね。でも今は女性技術者交流会など他社の建設会社の女性の方と交流できる機会も増えてきていて心強いですよ。設計監理をしに現場へ行ったときなんかは、私たちが行くと所長の対応が優しいって、先輩たちがよく言っていました。(笑)。

人事からの補足(以下、人事)

建設業全体でいうと女性は15%程度です。当社の女性職員の割合は全職員の12%程度という状況ですが、近年は新卒採用の女性割合は平均15%程度、現在は女性割合20%を目標としています。

就職活動中の後輩たちに、今伝えたいことは?

仕事はやってみれば面白い!ということですね。今の部署の仕事も、ローテーションでまわってきたので、最初は正直イヤだなと思いましたが、やってみたら、面白いところも見えてくる。違った環境だから不安もあるけれど、今までとは全く違うことをして、それが今後に生きてくることが絶対あると思っています。

どんな部署のどんな仕事でも、自分のためになっているなと思っています。

東京でやっていけるかな?と不安な学生たちもいます。

それは絶対大丈夫。私も絶対こっちに来たくないっていう(笑)方でした。親も、おじいちゃんもおばあちゃんも「絶対行ったらあかん」って心配していました。でも東京へ出てみたら、ひとり暮らしも親離れも初めての私ですが「意外とイケるな」っていう。

意外と料理もちゃんとできるし、やりくりすればちゃんと貯金もできますよ。

人事

住まいについては、借り上げ寮を用意しています。大体1~1.5万円の自己負担で住むことができます。現場配属ですと、現場の近くに寮をかりて住むこともあります。また負担額は大きくなりますが、他にも自分で物件を決めてもらう自己選択寮制度もあります。借り上げ寮ですと、同じ支店に配属された同期が同じマンションに住んでいることも多いので心強いかもしれません。また駅から近い安全な場所に、寮を用意しています。

いい会社ですね!

そうなんです。実は私「異動はペットのうさぎと一緒じゃないとイヤだ」って人事に相談したんです。

そうしたら、ペット可のところを用意してくれました。今、一緒に暮らしていてお留守番しています。

やっぱり新しい環境には心の支えがないと!

実際に住んでみて、東京の暮らしはどうですか?

やっぱり便利です!交通とか立地とか。大きいショッピングセンターも徒歩で行ける範囲にあるので、なんでも揃うし。

スーパーも歩いて10分圏内に5店舗くらいあるから食には困らないし。なんて生活に優しい場所なんだ!と思いながら暮らしています。

実家が田舎なので、こっちは緑がない、山が見えない、星が見えないのは悲しいですが、やれるもんですよ。東京に来ても絶対いける。

だってひとり暮らしをしたことがなくて、家族が大好きな私でも、それなりに出来てるくらいですからね。

意外と怯えなくていい。あと、今、武庫女のときの建築学科の同期が結構こっちに来てるんですよ!10人くらい。

その子たちと、ごはん会とかしています。みんな、めっちゃ頑張っています!

最後に先輩から後輩たちへ、エールをお願いします(この業界を目指す建築学科の子たちへ)

授業でやっていた設計演習や座学とかも、すごく役立っています。

ただ、相手のことをちゃんと考えてあげることと、どう上手いこと伝えるかが社会に出たらとても大事になるなと思っています。

自分の想いを順序立ててどう上手いこと相手に伝えるか、っていうこともぜひ今の内から考えて設計演習の講評会とかで実行してほしい。

エールは・・・頑張って!意外とどうにでもなる!!としか言えないかな(笑)

あと、同期とは仲良くしといた方がいいです。だって、安心できるから。

今でもLINEで突然「今日仕事でここらへんに来たから、誰か晩ごはん行かない?」「いついつみんなでご飯会しよう!」って連絡が来たり、入れたりするんですよ。そして「行く!大丈夫」って返事が来て、そこからごはんを一緒に食べに行ったりしています。

仲間がいるから、楽しく頑張れています。