武庫川女子大学では、毎年夏休みに、武庫川女子大学フォートライトキャンパス(アメリカ西海岸、ワシントン州)での語学研修を行っています。生活環境・生活造形学科の7名が、この研修に学科独自のメニューを加えた研修に2011年8月5日(金)から31日(水)にかけて参加しました。このページは、その海外研修期間中に、逐次報告された研修の様子を掲載しています。 

   
現地からの報告
<報告者:引率教員(山本准教授)、写真はクリックすると大きくなります。>
5日
(金)
17:35 関西空港を出発予定
 2011年8月5日、まもなく出発します。参加者は生活環境学科と生活造形学科の7名です。 当初の予定より10分早い17時25分出発予定です。 見えにくいですが、後ろに写っている飛行機に乗ります。 (出発前)

 現地時間の5日11時半ごろ、無事にシアトルに到着しました。その後バスてスポケーンに移動します。 14時現在、ノースベンドにて昼食休憩中です。
 シアトルからスポケーンへはバスで移動しました。
 MFWIに到着しました。同じ寮で生活し英会話やアメリカの文化について教えていただくアメリカ人女子学生のRA(Resident Assistant)の方と懇談中です。
 学内の食堂Commonsで夕食中です。(写真左)。
 夕食の後、研修のオリエンテーションがありました。(左手前方席) オリエンテーションの後、学生はそれぞれの寮に入りました。
(現地時間5日夜)
6日
(土)
 今日は土曜日なのでブランチです。 休憩中にRAのエミリーとバレーボールで遊びました。
 午後はエミリーと一緒にダウンタウンへ。バスの乗り方や街での買い物の仕方などを教えてもらいます。
7日
(日)
 今日は、他のコースの学生とは別れて、アイダホ州のコーダレーン(Coeur d'Alene)で開催されている「Art on the Green」の見学に出かけました。行き帰りのバスの中ではMFWIのジャネット先生に英語以外禁止と言われ、なかなか難しいようでしたが、ジャネット先生の問いかけを一生懸命聞いて、会話が成り立つように努力していました。
 「Art on the Green」は地元大学内のグラウンドで行われる野外イベントで、アメリカ中から多くのアーティストが出店していたり、音楽イベントが行われます。(詳細は→ http://www.artonthegreen.org/ )
 2グループに分かれて、ジャネット先生とRAのエミリーに案内していただき、イベントを回りました。それぞれ、アーティストの作品を鑑賞したり、絵葉書やハンドメイドのアクセサリーなどを購入したり、フェイスペインティングを楽しんだりしました。その後、湖の周囲のボードウォークを散歩し、足だけですが湖にも入って楽しんでいました。
 午後3時からはアカデミックオリエンテーションがあり、明日から始まる授業に関する説明を受けました。

 午後4時からはwelcome banquetがあり、ナイスカジュアル(準正装)で参加しました(写真)。副学長・桝形先生のご挨拶や、明日から始まる授業を担当される先生方の紹介があり、学生からは「明日があるさ」の歌のプレゼントを贈りました。いよいよ明日から授業が始まります。
       
8日
(月)

 今日から授業が始まりました。

 最初の授業はWriting/Readingで8:30から始まります(写真上)。生活環境/生活造形学科(1班)を教えて下さるのはMaggie先生です。

 10:15からはConversation。1班はTim先生の担当です。

 

 昼食を済ませて13:00からは1班~3班合同のクラスでAmerican Studies、担当はSarah先生です。生活習慣や社会問題など、アメリカについての様々なテーマについて講義を受けます(写真下)

 夕食後にはホームステイオリエンテーションが行われ、心構えや準備しておくこと、服装、Host Familyに関する情報などについて説明を受けました。学生はみんな、より一層Homestayが楽しみになったようでした。

 
 
  

9日

(火)


 Conversationの授業の様子です。

  授業とは言え、日本人同士で英語で話すことにまだまだ照れはあるようですが、積極的に会話練習に取り組んでいました。

 

 

 

 



 
  3コマの授業を終えて、15時からは日本文化センター(JCC)の見学。館長の安藤さんとキャンディに案内していただきました。
 JCCについての詳細は↓をご覧ください。
http://www.mukogawa-u.ac.jp/mfwi/jcc.htm

 


   また夕方からは、地元のマイナーリーグ、Spokane Indiansの試合を観戦しました。西宮市出身のIndians尾中選手が4打数2安打と活躍して試合も3対2で勝利し、学生も大変盛り上がりました。

 

 
      
 

   

  

  


 

10日

(水)

 今日の午後のAmerican Studiesでは、Sarah先生とそのご家族のお宅を訪問し、Spokaneでの暮らしについて解説を受けました。
 
Sarah先生がおっしゃるには、Sarah先生は小さな家、Sarah先生のお母様は普通サイズの家、Sarah先生のお兄様は大きな家、にお住まいだそうで、Spokaneのさまざまな暮らしについて見学することが授業の目的のようです。
 ただ、普通サイズとされるお母様のお宅に大きなプールがあったり馬を飼っておられたりと、日本での感覚とはかなり違っているようです。
 


 午後7時からは、RAの指導によるチュートリアルが始まりました。チュートリアルではゲームやDVDなど授業とは違った方法を通して、英語やアメリカの生活・文化を肌で学んでいきます。
 チュートリアルは平日の午後7時~8時に行われますが、現在はサマータイムで午後8時半ぐらいまでは明るいので、屋外(学内)で行われることもあります。

  

   

11日

(木)

 

  3コマの授業を終えて15時から、生活環境・造形コースの学生だけでイースタンワシントン大学のウィンチェル先生の案内でDowntownの歴史的建築物の見学ツアーに出かけました。ウィンチェル先生は昨年、武庫川女子大に来学されており、その際、現2年生はウィンチェル先生の講義を聞いています。
 Downtownに向かう車中からは「Browne's Addition」という歴史的な高級住宅街を、ウィンチェル先生の解説を受けながら見学しました。
 Downtownに到着して、まずは歴史ある「Davenport Hotel」を訪ね、豪華で気品のあるロビーやボールルームを解説を受けながら見学しました。次に、Downtownのシンボル的な建物「Steam Plant Square」の内部を見学しました。最後に、Spokaneが冬は大変寒い地域であるために発展したSkywalk(上階をつなぐ渡り廊下)をつたって数多くのビルを歩き、Downtownでの見学を終えました。キャンパスまで帰る途中、小さな滝やシンデレラ城のような外観をした裁判所を車の中から見学しました。

  

12日

(金)

  1週間の授業が終わりました。3コマ終了後、来週行われるキャンプのオリエンテーションがありました。ロン先生がキャンプ場の自然のすばらしさ、キャンプの楽しさを情熱的に解説して下さいました。生活環境/造形コースの学生は月曜からキャンプに出発します。
 オリエンテーション終了後は、キャンプに必要なものや生活用品などを買いにSHADLE CENTER (雑貨やスーパーマーケットが集まる大学近くのショッピングセンター)に大学のシャトルバスで向かいました。このバスは週に2日運行されており、1ドルで往復できます。

  

13日

(土)

  今日はSarah先生と一緒に、学校の近くのGARLAND通りで開催されるGARLAND STREET FAIRに出かけました。ジュディガーランド主演の映画「オズの魔法使い」をテーマとしたイベントなので、学生はそれぞれにドロシー風に装って出かけました。今日はお天気も良く、会場は家族連れなどでにぎわっていました。
 Fairについての詳細は↓をご覧ください。
http://www.garlanddistrict.com/index.html

  

 

14日

(日)

 今日は、19日から行われるホームステイのHost Family Matchupが行われました。
 実際にHost Familyに会うまでは皆、大変緊張していましたが、すぐに打ち解け、とても良い笑顔で話が盛り上がっている様子でした。
 七夕まつりということで、自分たちだけでがんばって浴衣を着付けました。

 

 

 

15日

(月)

  生活環境・造形コースはアイダホ州のコーダレーンにあるキャンプ場へ、今日から一泊のキャンプに出かけました。
 今日は最低気温が一桁と肌寒いぐらいの気候ですが、美しい自然にあふれたキャンプ場で、水着で湖に飛び込んだり、すいか割りやキャンプファイヤーを楽しんでいます。
 また、ロン先生や、日常生活でもお世話になっているアドバイザーのAyanoさん、RAのエミリーの指導のもと、食事の準備や後片付けも自分たちで全部おこなって、キャンプを満喫しています。今日はテントの中で寝袋で眠り、16日のお昼頃キャンパスに戻る予定です。

16日(火)   キャンプ場で朝食をとり、次のグループと入れ替わりにバスでキャンプ場を出発し、12時過ぎに無事にキャンパスに戻ってきました。キャンプから戻ったグループは、その日の授業はありません。ここまでハードスケジュールをこなしてきましたので、今日はちょうど良い休養日になりそうです。
17日(水)   今日は3コマの通常の授業のあと、来週の生活環境・造形コース独自の研修についてジャネット先生から説明を受けました。見学やワークショップの詳細な内容を聞いて、来週からの研修がより楽しみになった様子でした。
18日(木)   今日は授業終了後、MFWIのバスでSHADLE CENTER に向かいました。来週のトートバッグ製作実習で使う布地をWalmartで探すためです。Walmartはスーパーマーケットの大型チェーン店ですが、ハンドメイド用品が充実していることでも有名です。ここで、布を必要な長さだけ切ってもらって買う、という体験をしました。
19日(金)   今日からHomestay Weekendです。授業終了後、それぞれのホストファミリーが車で迎えに来て下さいました。これから日曜の晩まで、アメリカのさまざまな家庭の日常の週末の生活を体験します。
 日曜の午後10時までに、ホストファミリーが寮まで送って下さることになっています。
(※次回の更新は22日以降になります。)

   

     

22日(月)  今週は毎日、生活環境・造形コース独自の研修を行います。
 朝はまず、ビーズ織アーティストのレベッカさんのお宅を訪れました。みごとなビーズ織のバッグやその他さまざまなアート作品を鑑賞し、その多才さにみんな驚きました。またレベッカさんがデザインし、現在建設中の学生向けアパートの現場も見せていただきました。特に建築コースで学ぶ二人は、窓や壁のデザイン、間取り、Green Homeの機能など、興味を持つ点が多かったようです。
 11時からはSunprintingアーティストのNan先生指導のもと、染色実習を行いました。シルクのスカーフにスポンジでペイントし、その上にステンシルシート(葉っぱや孔雀の羽など)を置いて、太陽の下で乾燥させると、このように出来上がります。午後からは2グループに分かれて、エミリーと私(山本)のために、1枚ずつ作ってくれました。

23日(火)  今日は、午前はTim先生に案内していただき、Lowe'sというHome Improvement shopに見学に行きました。日本のホームセンターと似ていますが、こちらの人々の多くは家のリフォームなども自分で行うので、ドアやタイル、フローリング材などまで売っています。また、予定にはありませんでしたが近くにあるCostcoにも寄っていただきました。2店の見学を通して、Spokaneの人々と自分たちの消費行動の違いについて考えることができたようです。
 午後はMaggie先生に案内していただき、Jo-AnnというFabrics and Craftsのお店に行きました。こちらでは、木曜に行うトートバッグ製作実習で使う布地や、文化祭のファッションショーで使う材料を購入していました。ここは品揃えが豊富で安いので、かなり大量に買い込んでいる人もいたようで、帰りのスーツケースの重さが心配です。

 

24日(水)   今日は、衣環境系と住環境系の2コースに分かれて研修を行いました。衣コースは午前中はビーズ織アーティストのサンディ先生ご指導のもと、ブレスレットを作りました。午後はジャネット先生にビーズを使ったフリンジの作り方を教わったり、明日の研修に備えてMFWIにあるミシンの使い方を確認しました。住コースは、午前中はジャネット先生に案内していただき、Browne's Additionという高級住宅街や大聖堂の見学に、午後はMaggie先生に案内していただき、furniture shop2軒とantique shopの見学に行きました。
 研修終了後は、皆で金曜日のランチのメニューを決め(お弁当を作ってピクニックに行く予定です)、16時からはNorth Idaho Fairに学校のバスで出かけました。これは観覧車のようなアトラクションや屋台などがある移動遊園地で、期間限定で開かれるものです。学生は皆、連日のハードスケジュールで疲れ切っているはずですが、集合時刻の21時前まで、たっぷり楽しんで無事に帰ってきました。

          

     

   

25日(木)   衣系コースは午前中、デザイナーでもありパタンナーでもあるリンダ先生ご指導のもと、トートバッグを製作しました。このバッグはパターンや縫製方法が考えつくされとても合理的に構成されており、それほど縫製に慣れていない学生もよく理解して組み立てることができました。ただ、少し時間が足りなかったので、午後の予定の後も教室をお借りして、全員完成させることができました。 (左の写真の中央はMFWIのジャネット先生)
 住系コースはTim先生に案内していただき、Mobile Homeの見学に行きました。これは可動式住居のことで、キャンピングカー程度のものから、本格的な構えの住居までさまざまな規模のものがあります。多くは定住を前提としていますが、季節に合わせて移り住むということも行われるようです。
 午後は、ジル先生に案内していただいて、明日のランチのための買出しに行きました。ハムやチーズも日本では考えられないほどたくさんの種類があるので、ジル先生オススメのお店で試食をして、購入しました。

      

26日(金)   今日は9時からShow&Tellを行いました。生活環境・造形コースで行ったワークショップや見学について、一人ずつ英語で発表しました。準備期間が短かったにもかかわらず、全員よくまとめられており、すばらしい発表でした。
 11時からはJCCで皆でサンドイッチを作り、マニトパークにピクニックに出かけました。自然がとても美しい公園で、お弁当もおいしくいただきました。
 夕方からはSummer Celebrationがあり、全員が先生から修了証をいただきました。会場にはホストファミリーも来られていて、無事3週間の研修を終えた学生たちを祝福して下さいました。MFWIにはもう1日滞在しますが、大半の先生方とはこれでお別れになるので、別れを惜しむ姿があちこちで見られました。

      

27日(土)   今日は、生活環境・造形の学生は午前中から学校のシャトルバスでノースタウンモールに出かけました。ノースタウンモールはいくつかの百貨店や専門店などが集まった、とても大きなショッピングモールです。それぞれにスポケーンでの最後のショッピングを楽しみました。
 夕食のあとは、Departure Orientationがあり、MFWIを発つ際や30日に飛行機に乗る際の注意を受けました。いよいよ明日の8時にMFWIを離れ、シアトルに向かいます。
28日(日)   いよいよMFWIを出発する日がやってきました。朝7時半にスーツケースを寮の外に出し、8時の出発まで皆、RAのエミリーと別れを惜しんでいました。出発の時には桝形副学長や、お世話になったアドバイザーさん4人、ロン先生、JCCのMasaさんも見送りに来て下さいました。
 途中休憩をはさんで13時過ぎにシアトルに到着、観光や夕食のあと、水などの身の回りの物の買い物を済ませて、全員21時までにホテルに戻りました。観光では、多くの学生がスターバックス1号店の限定グッズを購入するために長い列に並んでいたようです。

  RAのエミリーと一緒に寮の前で。

 

お世話になったアドバイザーさんです。

29日(月)   今日はシアトル観光の日です。スノーコルミーの滝、マイクロソフトビジネスセンター、チッテンデン水門、マグノリア高級住宅地などを見学し、途中、シアトルを一望できる絶景ポイントにも寄りました。夕方からはシアトルマリナーズの試合を観戦しました。イチロー選手が二安打と活躍、マリナーズも勝利しました。9回のチェンジの際に、イチロー選手がライトスタンドに投げ入れたボールを学生がキャッチするという幸運にも恵まれました。みんな、そのボールをさわらせてもらったり、ボールと記念撮影をしていました。研修のすばらしい思い出が、またひとつ増えました。いよいよ明日の午後の飛行機で帰国します。

     

 
30日(火)   シアトルのホテルを9時過ぎに出発し、30分ほどで空港に到着しました。スーツケースの重さがオーバーして、空港で中身を入れ替える人も多かったようですが、なんとか工夫して超過料金を払うことなく通過できました。関空行きの飛行機は、予定より30分遅れて、シアトル空港を出発しました。
31日 (水)  出発が遅れたため、予定より遅れて午後4時20分ごろに関空に無事到着しました。途中、大きく揺れることがあったので、少し気分が悪くなった学生もいたようです。また、混雑のため入国手続きや荷物の引き取りに少々手間取りましたが、ご家族の方々に迎えられ5時半ごろ解散していきました。27日間の研修、お疲れ様でした。
 

 

研修参加者の感想 
 土地も空も広く、スケールの大きい国でした。研修に参加した7名とも、とても仲良く毎日を有意義に過ごすことができました。あっという間の4週間でしたが、アメリカで得たものは大きく、すばらしい体験でした。   この海外研修では、2週間語学研修を受け、残りの1週間は教会や住宅などを見に行きました。学校の寮や図書館も、趣のある建物で、そこで1カ月過ごせたことも大きな経験になり、日本の1カ月では経験しきれないことをたくさんしました。   たった1カ月でしたが、その短い期間に英語はもちろん、現地の人の考え方や暮らし方など、日本では学べないことをたくさん学びました。私の参加したコースでは、アートフェスティバルや美術館、生地屋さんを巡り、実際に作品を制作したりしてとても勉強になりました。