第10回 子供のこころの問題

児童の心の問題に対処するために(3)

大教2年

2002/6/18,19

L1-402

今回は最近の子供に多い心の病気を解説します。

まずADHD。注意が持続できず多動性や衝動性を示す病気です。

診断基準や対処法を説明しましたが、重要なのは子供にADHD的な行動をとらせない、

すなわち子供の行動を「病気」にしない努力や工夫が教師に求められているということです。

小児心身症についても3つの症例を紹介して説明しました。

正しい知識を得て、子供を注意深く見守り、病気の予防とチェックに努めましょう

[資料10.1] 注意欠陥多動性症候群(ADHD)の診断基準 (DSM-IV)

(1) 以下の注意欠陥症状のうち6つ以上が少なくとも6ヶ月以上続いたことがあり、その程度は不適応的で、発達の水準に相応していない。


 学業や仕事において不注意な過ちをおかすことが多い
 課題や遊びの活動で注意を持続することが困難である
 直接話しかけられた時に聞いていないように見えることが多い
 指示に従えないことが多く、学業や仕事での義務をやり遂げることができない
 課題や活動を順序だてて行うことが困難である
 精神的努力の持続を要する課題に従事することを避けることが多い
 課題や活動に必要なものをなくすことが多い
 他からの刺激によって簡単に注意をそらされることが多い
 毎日の活動を忘れてしまうことが多い

(2) 以下の多動性−衝動性症状のうち6つ以上が少なくとも6ヶ月以上続いたことがあり、その程度は不適応的で、発達の水準に相応していない。

 <多動性>
 手足をそわそわと動かしたり、椅子の上でもじもじすることが多い
 教室など座ることを要求される場面で席を離れてしまう
 不適切な状況で走り回ったり、高い所へ上ったりする
 静かに遊んだりすることができない
 まるで何かつき動かされているようにじっとできない
 しゃべり過ぎる
 <衝動性>
 質問が終わる前にだしぬけに答えてしまうことが多い
 順番を待つことが困難である
 会話などの活動で他人を妨害することが多い

講義で使ったpptファイルです

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Books

やさしい教育心理学

鎌原雅彦・竹綱誠一郎

有斐閣アルマ

1999 \1900

ノビ太・ジャイアン症候群

司馬理英子

主婦の友社

1997 \1500

児童精神保健マニュアル

松本和雄 吉田熈延

日本文化科学社

1996 \3914

関連HPはこちら

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