2 性格の測定法
質問紙検査法
例 ) Y-G, MMPI, TEG 5因子性格測定
特徴) 具体的な行動を中心とした質問に答えさせる
長所)信頼性、妥当性が高い 実施が容易
短所)被験者の意図入る
作業検査法
例) 内田クレペリン検査
特徴) 比較的負荷の高い作業をさせ、その成績の推移から性格を測定する
長所)被験者の意図が入らない
短所)解釈に熟練必要 被検者の負担大
投影法
例)ロールシャッハ, TAT,P-Fスタディ, TST, バウムテスト
特徴) あいまいな文章や図形を見せ、その反応から性格を測定する
長所)被験者の意図が入らない
短所)解釈に熟練必要 信頼性が低い
3 質問紙検査
[実習6.2]小学生用5因子性格尺度(FFPC)をやってみよう
*協調性 人間関係を重視。他人の気持ちを思いやり、共感や信頼を強く感じる傾向
*統制性
ある一定の価値基準に従って自己を統制。責任感が強く、積極的に取り組む
情緒性
ストレスや脅威、他人の思惑に対して敏感。緊張や不安が強く落ち込みやすい
開放性
発想がユニークで、好奇心、探究心が強い。一方では現実回避の傾向も
*外向性
活動的で自己顕示傾向が強い。怒りなどの感情を抑えるのが苦手
表中の平均値は曽我(1999)の研究結果、*は男女間に有意差あり
<よい性格検査の条件>
信頼性:いつどこで誰が行なっても同じ結果が出るか?
妥当性:個々の質問項目が測定したい概念からずれていないか?
<質問紙検査の結果をゆがめる被検者側の問題>
社会的望ましさ・自己評価の維持 →建前得点(Lie尺度)などの導入
状況や気分による自己イメージの変動 →一つの性格特性に複数の項目
再テスト
反応スタイル(黙従傾向、反発傾向、不決定傾向など) →逆転項目、不決定得点など
★ サブメッセージ6.2:性格検査は万能ではない。特徴を知って用いることが必要
メインメッセージをもう一度
人の心を測るものさしをたくさん持とう
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