トラックアンドフィールド 足立 長彦
授業目標:  自己の能力の限界への挑戦と自分の記録を更新した時の歓びや感動を知り実感すること。また、これらのことを達成するには多少の肉体的な苦痛を伴うことも知る。安全な授業の進め方の習得、そして、公正で且つ正しい記録の測定方法の習得を目標とする。
科目内容:  オリンピックのメイン競技であるこの種目は、トラック種目とフィールド種目では違うスポーツと言えるほど異なった特徴を持っている。歩、走、跳、投という人間の基本的な動きを競技にした多くの異なる種目の中で、誰もが何かひとつは自分に適した種目が見つかるはずである。その種目に対して苦痛を感じながらも自分の能力の限界を高めていくことに歓びを感じていくスポーツである。
授業計画:  授業では、各種目の特性や運動構造を理解すると共に、それらの技術の習得や練習方法の基礎を学び、また、記録の測定を行って自己の記録が向上する喜びを味わう。
@ 短距離走:正しいランニングフォームを習得するための基本的練習
 短距離走の腕の振り方、脚の動かし方、特に膝を高く上げて走るには色々な“ももあげ”動作を多く行う必要がある。
A クラウチング・スタート、加速走、中間疾走の習得
 スターティング・ブロックを使ったスタートダッシュの練習、スタートダッシュから加速走、中間疾走への移行の練習
B ハードル:インターバルを3歩のリズムで走る練習
 60cm程度の高さのハードルを最初は6mのインターバルから始めて徐々に7.5mのインターバルに伸ばし3歩で走りきるリズムを身につける。
C ハードリング技術の練習
 ハードルを出来る限り低く跳ぶためのリード脚の練習、及び抜き足の練習。
D 7.5mのインターバルを3歩のリズムで5台走りきる練習。
 BCで習得した技術を結びつけたハードル走の仕上げの練習。
E 走り高跳:ベリーロールの基本練習、5〜7歩助走の全習練習
 ベリーロールの助走方向、振り上げ脚、踏み切りの仕方、着地の手のつき方、抜き足の練習。3歩の助走から始め、7歩の全助走の練習。
F 砲丸投:突き出しの基本練習、グライドの練習、グライドからの投擲練習
 安全な授業の進め方の説明、砲丸の持ち方、突き出しの腕の使い方の練習、グライドを使わない投擲練習、砲丸を持たないグライド練習、グライドからの投擲練習。
G A班:100m、走り高跳び B班:50mハードル、砲丸投げの記録測定
H A班:50mハードル、砲丸投げ B班:100m、走り高跳びの記録測定
I A班:100m、走り高跳び B班:50mハードル、砲丸投げの記録測定
J A班:50mハードル、砲丸投げ B班:100m、走り高跳びの記録測定
K 2000mの記録測定
 指導者になった場合に記録の測定ができるようにするため、スターター、計時員、フィールド種目の測定、記録などをお互いに学生の間で行う。
 各個人の5種目の記録を得点換算表により得点化し、平均得点を出す。
評価方法: 5種目の平均得点と授業の欠席回数を基本としながら、授業への参加態度や練習に対して取り組む意欲などを考慮に入れて総合的に評価する
留意事項: 靴はジョギングシューズを履くこと。服装はショート・パンツを必ず着用していること。冬季になる為、気温の低い日に備えて防寒対策もしておくこと。