保健体育科指導法Z 徳家 雅子
授業目標:  ダンスの表現構造への理解を深めることにより、表現力を高め、指導力を養う。
 ダンスの創造活動に内包される創造性育成、パーソナリティ開発への理解を深める。
 ダンスの指導計画の立案および実践の能力を身につける。
科目内容:  ダンスは他の運動種目とは異なり、身体の運動を通して人間の内的世界を表現する特性を持つ。ここでは、ダンスの基本理論を学び、実践を通して表現力を高めるとともに、舞踊表現の構造について、視聴覚資料を用いながらその要因を音楽、装置なども含めて分析・検討し、より効果的な表現を引き出す指導法を探る。また、感性を育て、表現的身体を獲得するための指導法など、ダンス指導上の問題について、その指導手順、題材選択、練習法などを取り上げて検討する。
授業計画: 1 基礎理論
 (1) ダンスの特性・ダンスの構造
 (2) ダンス創作活動の教育的意義
 (3) 指導計画と実践例、評価
 (4) 伴奏音楽の考え方
2 表現の基礎−感じとる身体、身体意識の覚醒
 (1) 身体感覚:緊張と弛緩、重心と平衡性、身体の空間意識
 (2) 動きの発見:日常の動きとダンスステップ、模倣とデフォルメ
3 表現技能を高める−動きの多様化、極限化
 (1) 変化の要因:時性、力性、空間性
 (2) 身体の使い方:ダンステクニック
 (3) 変化の要因と表現への応用:動きの多様化、抽象化への工夫
 (4) 動きの極限化と表現の強調:的確な表現・美的表現への工夫と身体支配
4 作品構成
 (1) テーマと作品表現構造
 (2) 動きのフレーズ:ひと流れの動きにみられる表現性
 (3) 作品構成:フレーズの反復・変化、美的構成
5 鑑賞と評価
6 指導実習
 (1) 指導段階と課題別の指導計画立案
 (2) 伴奏音楽についての実践
 (3) 模擬授業
 (4) 発表会運営
評価方法: 指導案の作成および指導実践を評価
指導・作品評価に関するレポート
教科書: 松本千代栄編『ダンス指導学習指導全書』大修館書店