保育内容の研究・表現U  〈幼保コース〉 上月 素子
授業目標:  幼児期の子どもへ、造型的指導をする者として、保育者自身の技能をみがきつつ、保育に生かせる造形力を実践を通して身につける。
科目内容:  表現Wで学んだ内容を基礎として、さらに幼児の造形的な表現活動への理解を深め、より良い援助のできる保育者として、資質の向上を目指す。後半では、より具体的な保育の場面を想定し、個人または共同で、楽しみつつ、総合的な造形表現を行いたい。
授業計画: 1 保育の場における「造形表現」の見直し
 表現が生まれ、定着するには、どのような人的環境、物的環境が必要かを、各自の実習経験を基に、意見を交換し考える。
2 造形表現のための環境の準備と保育者の役割
 スライドやVTRを通して、保育の場における幼児の実際を知り、造形表現に至る前段階の多様な活動や、具体的な造形表現のための、環境の準備と、保育者の役割について考える。
3 造形活動のための素材と用具
 身近な素材、自然素材、季節の素材や、切る、つなぐ、ぬるための用具等の活用。
4 幼児の造形と保育環境の構成
 (1) 保育環境と壁面構成。
 (2) 壁面構成の設計と制作。
5 幼児のための手作り絵本
 (1) 絵本の歴史と手作り絵本の可能性。
 (2) 絵本の制作。
6 行事と造形表現
 (1) 造形表現を中心とした年間カリキュラムの作成。
 (2) 上記のカリキュラムからの、作品制作および口頭発表。
7 遊具の制作
 (1) 保育の場における手作り遊具の可能性。
 (2) 身近な素材を使った遊具制作。
 (3) ダンボール材を使った大型遊具の制作。
評価方法: 上記の作品に平常点(小レポート)を加味して行う。
教科書: 藤田復生編『造形』学術図書出版
参考書: 黒川建一編『保育内容・造形表現の探求』相川書房
留意事項: 欠席の場合も、その日の課題やレポートを後日提出し補うこと。