口頭表現法 佐野  宏
授業目標:  いわゆる丁寧表現について、なぜ丁寧表現となるのか−あるいは感じるのかを中心に、Griceの「協調の原理」,Leechの「丁寧さの原理」,またBrown. PとLevinson. Sの「ポライトネス理論」などを参考にして理解させる。
科目内容:  われわれは、コミュニケーションを円滑に行うために、様々なストラテジーを使用している。ストラテジーの多様化は、人間関係の維持発展のために、話し手が聞き手に対して行う配慮の多様性と密接に関連している。聞き手に対する配慮とは、相手のフェイス(面子)を脅かさないことへの細心の注意である。本講義では、聞き手に与える負担を軽減する表現方法という観点から、口語表現の考察を行う。受講者は議論の中で自由に意見を述べることが望まれる。
授業計画:  以下の通り予定している。但し、授業中の議論の進展方向や理解の深度によって変更することがある。
1 ガイダンスを行う。
2 「ポライトネス(politeness)」について
3 会話の含意(conversational implicature)について
4 丁寧さの原理について
5 「ちょっと」のポライトネス表現について
6 「〜だろう」「〜ようだ」のポライトネス表現について
7 「〜する、みたいな」という表現について−話者の責任回避の表現として−
8 聞き手に与える負担の軽減と、話し手の談話内容に対する責任回避について
9 慇懃無礼の構造について
10 相手を思いやることとポライトネス表現について
評価方法: 期末のレポート(100点満点)により評価する。
教科書: プリントを配布する。
参考書: 授業中にその都度指示する。
留意事項: 積極的に議論へ参加することを希望する。