ソルフェージュTA・TB 菅井 邦介  今城 道子
江藤誠仁右衛門  森田 典子
授業目標:  読譜・聴音・視唱などの基礎能力の他に、演奏するために必要な、作曲家の意図する音楽とその内容を、総合的に把握し表現できる能力を養う。
科目内容:  前期は、読譜・聴音・視唱などの能力を高めるための基礎的な練習を中心とし、後期は、基礎能力を土台に、拍子・リズム・調・フレーズなどの音楽のニュアンスを読み取り表現することのできる、より高度な演奏のための学習を行う。
授業計画: ソルフェージュTA
* 4声体和音の書き取り(聴音)、および旋律の視唱とリズム打ちが中心的実習課題
1 拍子とリズムについて[1] 中庸のテンポにおける正確な拍子打ちと、一定の音高による歌唱練習、および三和音の聴音
2 拍子とリズムについて[2] 中庸のテンポにおける比較的単純なリズム打ちと、長・短3度までの音高変化による歌唱練習、および三和音の聴音
3 単純なリズムの練習     遅いものから速いものまでテンポの幅を広げ、その中で前項[1][2]の内容を、リズム打ちを加えての練習、および4声体の和音聴音
4 細かいリズムの練習     中庸のテンポにおける、より細かいリズム打ちと歌唱練習、および4声体の和音聴音
5 複雑なリズムの練習     中庸のテンポにおけるタイやシンコペーションを伴った複雑なリズムを含む旋律などのリズム打ちと歌唱練習、および4声体の和音聴音
ソルフェージュTB
* 2声旋律の書き取り(聴音)、および旋律の視唱と伴奏付けの実習が中心的実習課題
1 伴奏付けについて      それぞれの旋律の中に含まれている拍子・リズム・和声などの流れの把握と、その違いの実習、および簡単な単旋律聴音
2 旋律と和音の関係[1]   音階の音のみで構成された簡単なリズムによる旋律の視唱と、それに伴う伴奏付けの実習、および簡単な単旋律聴音
3 旋律と和音の関係[2]   音階の音のみで構成された比較的複雑なリズムによる旋律の視唱と、それに伴う伴奏付けの実習、および簡単な単旋律聴音
4 旋律と和音の関係[3]   音階以外の音を含む簡単なリズムによる旋律の視唱と、それに伴う伴奏付けの実習、および2声旋律聴音
5 旋律と和音の関係[4]   音階以外の音を含む比較的複雑なリズムによる旋律の視唱と、それに伴う伴奏付けの実習、および2声旋律聴音
評価方法: 前期:4声体和音の聴音課題の筆記試験を課し、さらに実技試験と同様の方法で、1名ずつリズム打ちを伴う旋律視唱を実施する。
後期:2声旋律聴音課題の筆記試験を課し、さらに実技試験と同様の方法で、1名ずつピアノによる伴奏付けを伴った旋律視唱を実施する。
評価基準:聴音、視唱とも100点満点とし、その平均を評価点とする。
教科書: 金光威和雄他『視唱の練習』音楽之友社、ヒンデミット『音楽家の基礎練習』音楽之友社
参考書: 適宜紹介
留意事項: 聴音の経験不足のものは、常に練習しておくこと。講義時間中の練習はもちろんのこと、自宅における学習の積み重ねが特に必要である。