被服学 |
授業目標: | 人間が自然と社会の両環境に対して、機能的、経済的で、しかも美しく豊かな衣生活を営むためには、被服材料学、被服整理学、被服構成学、被服文化史、被服意匠学などの多岐にわたった被服の専門的な知識が必要となる。しかし、2単位で修了するには内容が多く、全般を詳細に学ぶには時間が不足しているので、社会科学的な内容は別の機会に譲るとして、ここでは主として、被服学を自然科学の視点で捕らえることを目的とする。 |
科目内容: | 天然、再生、半合成、合成繊維など被服材料の種類や性能を理解し、被服の使用目的に合った材料を選択する能力を身につけるため、繊維から糸、糸から織物、編物が形成されるプロセスを学ぶとともに、繊維、糸、編物の各段階における性質及び構造が被服の外観、着心地、取扱いやすさなど消費性能にどのように影響するかを考える。又、適材を適所に活用できる知識を学び、着用による機能低下した衣服の回復をはかるため、手入れ、洗浄、整理、保存面などの被服管理全般について講述する。 |
授業計画: | 1 被服の目的と機能、被服学の概要 2 セルロース系天然繊維の種類、構造、性質 3 タンパク質系天然繊維の種類、構造、性質 4 再生繊維および半合成繊維の種類、製造、性質 5 合成繊維の種類、製造、性質 6 糸の種類、構造、太さの表し方 7 織物の基本組織、消費性能 8 編物の基本組織、消費性能 9 その他の被服材料(レース、不織布、皮革など) 10 繊維および布の仕上げ加工 11 被服の汚れと洗浄 12 被服の性能維持と取り扱い・保存 |
評価方法: | 試験期間中に筆記試験(100点満点)を実施する。 |
教科書: | 必要に応じてプリント等配布。 |
参考書: | 石川欣造編『新被服材料学』同文書院、林雅子監修,酒井豊子・川端博子『被服材料学』実教出版株式会社 |
留意事項: | 被服は生涯にわたって人間と共にある。日常身近なことに科学する心を養い、衣生活を豊かに過ごす手がかりとなることを望む。 |