生涯学習論T 本玉  元
授業目標:  生涯学習は、学習を生涯にわたって継続することなく心ゆたかに生きていくことは困難であるという理念であり、実践である。その理念や必要性、方法等について学び、各人が学びを中心としたライフスタイルの確立を図ることを目的とする。
科目内容:  新しい世紀へ向けて、社会は大きく変化している。教育界においては生涯学習社会を実現させることが基本的な課題であるとして、従来の学校中心の教育システムから家庭・学校・地域を視野に入れた総合的な教育・学習システムへと転換が求められている。すなわち、生涯学習の視点から、いつでも、どこでも、誰でも学習しやすい体制を整備しようとしている。このような動きの背景や経過について整理するとともに、生涯学習の基本的な事項を概括的に講義する。
授業計画: 1 生涯学習の意義
  生涯学習の必要性、教育・学習の機会の分散化の原理、学習概念の拡大
2 生涯学習の歴史T
  ユネスコの生涯教育、OECDのリカレント教育
3 生涯学習の歴史
  生涯教育論の導入、生涯教育から生涯学習へ、生涯学習振興法
4 生涯学習と家庭教育
  生涯学習と家庭教育の関係、家庭教育の役割、家庭教育の活性化
5 生涯学習と学校教育
  生涯学習と学校教育の関係、教育政策と学校
6 生涯学習と大学
  生涯学習社会での大学の役割、社会人入学、放送・通信を利用した大学、大学公開講座
7 生涯学習と社会教育
  生涯学習と社会教育の関係、社会教育の領域と内容、家庭・学校・社会の連携融合
8 都道府県・市町村による学習支援
  自治体の学習支援の仕組み、都道府県の学習支援、市町村の学習支援
9 生涯学習施設
  生涯学習施設とは、生涯学習施設の種類と利用法
10 公民館
  公民館の歴史、公民館の役割、公民館の事業
11 図書館
  図書館の歴史、図書館の役割、図書館の事業
12 博物館
  博物館の歴史、博物館の役割、博物館の事業
評価方法: 出欠の状況(30%)、平常点(20%)、小テスト及びレポート(50%)による総合評価
教科書: 川野辺敏・山本慶裕『生涯学習論』福村出版
参考書: 辻功他『概説生涯学習』第一法規、伊藤俊夫他『生涯学習の方法』
留意事項: 後期に開講する「生涯学習論U」もあわせて受講することが望ましい。