公衆衛生学T・U 市川 富夫
授業目標:  公衆衛生学が社会全体の健康問題を論じるとともにそれを通じて個人がどのように対応するべきかを考えさせる。
科目内容:  公衆衛生学の目的は集団社会における秩序の予防、寿命の延長、健康の増進である。人社会を成長別集団である成人,母子,老人にわけ、それらの保健について、また社会活動集団である学校、職場における人の保健について、人間生活を規制している様々な約束事、人の生活に影響を与える環境についての知識を修得し、栄養士として公衆衛生活動業務に十分機能するための基盤を形成させる。
授業計画:  以下の項目について授業する
1 公衆衛生の意義、どのようにして公衆衛生活動がなされるか、予防医学の意義
2 外国およびわが国における公衆衛生の歴史
3 人口問題と公衆衛生
4 平均余命などの種々の衛生統計
5 疫学とは何か、なにがわかるか
6 公衆衛生行政はどのようにして実施されているか
7 母子の健康はどのようにして守られているか
8 成人保健、老人保健としての生活習慣病対策、福祉施設、介護保険制度
9 感染症、結核、寄生虫病とその予防
10 精神保健、アルコール依存症、老年期痴呆の現実と対策
11 学校保健 児童生徒の健康はどのようにして守られているか
12 労働衛生、職業からくる疾病にはどのようなものがあるか、その防止方法は
13 環境保健、大気と健康、水と健康など人と環境との相互作用はどうなっているのか
14 大気汚染、水質汚濁、騒音などの公害はどうして起きるのか 内分泌撹乱物質はどの様なものか
15 公衆衛生遂行のため行政はどのような法律で行動しているのか
16 国際保健、世界保健機構の働きとその他の国際協力体制
17 社会保険、社会保障の現実はどうか、またどうあるべきか
18 医療施設と医療費に関する医療制度
 以上のことを全授業時間を通じて講義する。
評価方法: 期末試験に平常点を加味して、100点満点で評価する。
教科書: 田中平三編『公衆衛生学』南江堂
留意事項: 公衆衛生学が集団の衛生を目的とした、学問であり、公衆衛生学の修得により社会における健康指導が如何にしてなされまた重要であるかを認識するとともに、授業により修得したものが、即現実に実践されているものであることを認識しつつ受講してほしい。