生活情報数学A・B 福井 哲夫
授業目標  本科目では、コンピュータで応用・解析する方法を修得し、コンピュータで理解するための数学や情報を処理し生活に役立てるための数学を学ぶ。
科目内容  生活情報数学Aでは、様々な問題をコンピュータを使って数値的に計算し解くための基礎的方法を学ぶ。これによって実際の現象をコンピュータ上でモデル化して再現(シミュレーション)することができる。生活情報数学Bでは、コンピュータの仕組みを理解するための数学や、様々な情報を表現し処理するための数学を学ぶ。これらは最短経路や最大輸送量の問題に応用される。
授業計画 生活情報数学A
1 生活情報数学の目的(講義のねらいや1年間の目標)
2 機械計算の諸注意
 (1) 計算機における誤差の原因
 (2) 計算機特有の注意事項
3 関数曲線と曲線補間
 (1) 多項式補間
 (2) 補間公式
4 微分法
 (1) 関数の極限値
 (2) 微分法の基礎
5 速度とベクトル
6 積分法と数値積分
 (1) 積分法
 (2) 数値積分の公式
7 モデルとシミュレーション
 (1) 微分方程式と数学モデル
 (2) 数値解法とシミュレーション
生活情報数学B
1 ブール代数と論理回路
 (1) ブール代数入門
 (2) 論理回路への応用
2 群・環・体
 (1) 群・環・体の定義
 (2) 群と座標変換
 (3) 多元環と多項式
3 言語論理とオートマトン
 (1) 形式言語
 (2) 有限オートマトン
 (3) 順序論理回路
4 動的計画法
5 グラフ理論
 (1) 木と関係表
 (2) 構文木
 (3) ネットワークへの応用
評価方法 本講義ではテーマごとに出された演習課題をレポートとして提出していただく。成績は平常点(10点)とレポート(約5回、90点)とで評価する。
参 考 書 戸川隼人『数値計算法』コロナ社、黒澤和人『情報処理技術者必携 情報数学入門』共立出版
留意事項 本科目はコンピュータと密接に関係しているため、講義であっても例題にコンピュータを使用し、数学的意味を体験できるように配慮している。ただし、プログラミング基礎演習の知識があれば十分である。
この科目についての質問・意見等はfukui@post.hi.es.mukogawa-u.ac.jpまで。

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