色彩学 澤  裕子
授業目標  我々の生活の中に無数に存在する「色」について知ることは、本学科のいずれのコースにおいて専門性を高めていくうえでも重要である。本講では、ファッションや商品、環境などの「色彩」を考えるために必要となる「色彩科学」の基礎を修得することを重点目標とする。
科目内容  色彩は、自然界はもとより、我々の生活の中に満ち溢れるものである。色彩を多彩な分野において広く活用できる能力を養成するために、「色」を正しく理解することから始める。色を感じるための三要素である「目、光、物体」についての学習を通して、「色」の本質を識り、「色」について考え、主として科学的視点から「色」を使いこなす方法を修得する。
授業計画 1 色と光
 (1) 光とはなにか
 (2) 光の性質
 (3) 自然光
 (4) 人工光(照明)
 (5) 分光分布
  ア 色光と色材の三原色
  イ 反射と吸収
 (6) 物体の色
  ア 反射スペクトルとの関係
  イ 色材の基礎知識
 (7) 演色性
2 色を視る
 (1) 目の構造
 (2) 色覚のメカニズム
 (3) 色の感覚的・知覚的効果
 (4) 色の認知性
3 色を混ぜる
 (1) 混色の原理
  ア 加法混色
  イ 減法混色
 (2) 混色の反射率スペクトル
 (3) 色再現の方法
4 色を表す
 (1) 色を伝える方法
 (2) 色名による表示
  ア 慣用色名
  イ 系統色名
 (3) 表色系による表示
  ア CIE表色系
  イ マンセル表色系
  ウ オストワルト表色系
  エ DIN表色系
  オ NCS表色系
  カ PCCS表色系
  キ CCIC表色系
 (4) 均等色空間
5 色を測る
 (1) 色測定の種類とその方法
 (2) 色差
 (3) 測色データの活用
6 色を組み合わす
 (1) 色彩調和の考え方
 (2) 色彩調和の一般原理
 (3) 配色の類型と用語
 (4) 配色の手法
7 色と心理
8 色彩設計
評価方法 定期試験期間中に筆記試験(100点満点)を実施する。
教 科 書 大井義雄・川崎秀明『カラーコーディネーター入門 色彩 改訂版』日本色研事業
指定図書 東京商工会議所『カラーコーディネーション』中央経済社
参 考 書 各項目について、関連する参考書を提示する。
留意事項 本講では資格(カラーコーディネーター検定、色彩能力検定)取得を奨励し、講義を通してその一助となす。また、生活環境実験Tでは色彩科学の知識も要求されるので、本講受講が望ましい。

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