基礎薬学実習T | 大石 義孝 谷本 敏子 |
授業目標 | 化学実験の基礎的知識やマナーを実験による体験を通じて指導する。化学器具の正しい使用法や無理な実験、危険な実験の防止などを徹底させることにより化学実験の内容の意義を理解させる。 |
科目内容 |
“化学”という科目は教科書、参考書あるいはノートなどに記載されている内容を学び、理解をして満足すべき科目ではない。化学の知識をよく知り、よく理解をした上で実際に実験を行い、実験から得られた結果をよく吟味して実験事実を理解することによって、新しい反応や、新しい化合物を作るなど創造することを目的とした実習科目である。 実験には失敗もあり、手を汚すこともあり、さらに、不注意がもとで危険なこともある。しかし、実験をせずして“化学”という科目は成り立たない。 化学実験を今まで行った経験は少ないので、この実験ではごく簡単な有機化合物を用いて、ごく簡単な有機反応や、官能基の確認反応などを通じて化学実験の初歩的な“操作”(実験のやり方)を入学直後から習得することを目的とする。 |
授業計画 |
1 ガラス細工(ガラス管を切る、曲げる、延ばす、閉じるなど) 2 有機化合物ならびにその塩類の溶解性 3 実験の基本操作(装置の組み方、加熱、ろ過、抽出、蒸留、再結晶、融点測定など) 4 有機化合物の確認試験・簡単な反応ならびに誘導体の合成(安息香酸メチル、アセトアニリドの合成) 5 官能基の確認試験 などである。 実験の成否よりも実験を通じて正しいマナーを身につけ、創造性豊かな実験を常に行うことのできるように実験によく慣れ、興味をもって実験を行ってほしい。 |
評価方法 | 出席状況・平常点(レポートを含む)(60点満点)と学年末試験(40点満点) |
教 科 書 | プリント『基礎薬学実験T』 |
参 考 書 |
畑一夫、渡辺健一共著『基礎有機化学実験 その操作と心得』丸善 國友ほか共著『わかりやすい 有機化学』廣川書店 |