スポーツ史 塩満 勝麿
授業目標  体育スポーツに歴史があるのか?この質問を良くうけるが、運動文化は文化史としての一面をもってその変遷をみる事ができる。日本史・世界史の総合史の中において、スポーツ運動がどの様に関連して発展してきているのかを理解させる。
科目内容  社会生活において、大事件や危機が訪れるごとに教育史や社会学の研究は大きな刺激を受け、その都度過去の事例に照らして指針を得ることになる。人々がより良い将来のために生活設計を立てようとするときには、多くの過去の歴史的事象がたちまち新しい意味をもち再検討されるものである。未来の予見は、過去の理解と賢明な解釈によって判断される事であろう。歴史が現代を評価するのに役立つように、昔の時代を偏ることなく理解させる内容としたい。
授業計画 日本体育・スポーツ史
 1 原始社会  縄文時代人の生活行動、弥生時代人の生活行動
 2 古代社会  〈大和・飛鳥・奈良・平安〉
          乗馬の習慣、相撲の発祥、蹴鞠、打毬、遣唐使医薬
 3 前期封建社会〈鎌倉・北朝・室町戦国〉流鏑馬、笠縣、犬追物
 4 後期封建社会〈安土桃山・江戸〉   武術流派、通し矢、貝原益軒、保健衛生思想
 5 近代社会  〈明治・大正・昭和〉  体操伝習所と体育法、学制発布での体育誕生
          スポーツの流入と交流試合、普通体操、兵式体操、スウェーデン体操
          スポーツ界の国際舞台への進出
          オリンピック大会重視東京招致、戦後スポーツの復興
世界体育・スポーツ史
 6 ギリシャ   ホメーロスのスポーツ描写、アテネ・スパルタのポリスの体育
          祭典競技とオリンピア祭、ソクラテス・プラトンの体育思想
 7 ローマ    キケロ、ユベナーリス
 8 中世・近世  中世身体観、スポーツの芽生え、ルネッサンス、ビットリーノ体育思想
          ロックの体育思想、ルソーの体育思想
 9 近 代    バセドウ、グーツ・ムーツ、ナハテガル
          リングとスウェーデン体操
          ヤーンとドイツ体操
          ブックとデンマーク体操
 10 現 代    アメリカの体育スポーツ、ソピエト連邦の体育スポーツ
          近代オリンピック競技と精神
          オリンピック運動の目的
          クーベルタンの哲学
評価方法 学期末に筆記試験と小レポート等による平常点を加味する。
教 科 書 木村吉次『体育・スポーツ史概論』市村出版
参 考 書 東京教育大学体育研究室『図説世界体育史』新思潮社
留意事項 日本史・世界史の一般史と関連づけて講義するので復習の事
周囲に迷惑になる携帯電話は禁止

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