データベース論 野村 典子
授業目標  データベースとは、大量なデータをディジタル化し、コンピュータによって蓄積や検索の処理ができるように構成されたデータの集まりである。データベース技術を利用する立場から、データベースとデータベース管理システムについての基本的な考え方を理解する。
科目内容  データベースという概念は1960年代に生まれ、情報を整理するために導入される利用者に共通のデータモデルを「スキーマ」と呼んでいる。データベースの概念、データモデルの概念、リレーショナルデータモデルについて学習する。次に、正規化理論などデータベースを設計するための基本的な考え方について学習する。また、国際規格として標準化されたデータベース言語SQLについて学習し、簡単なデータベースを作成する。
授業計画 1 データベースの概念(1回)
  ファイル処理との違いを明らかにし、データベースの概念について学習する。
2 データモデルの概念(2回)
  現実世界に存在するデータをデータベースとしてコンピュータで扱えるようにするためにデータを写し取る手段、あるいは写し取った結果をデータモデルという。この概念について学習する。
3 リレーショナルデータモデル(2回)
  リレーショナルデータモデルトリレーショナル代数について学習する。
4 リレーショナルデータベースの設計(3回)
  リレーショナルデータベースを構築するためには、リレーションスキーマを記述する必要がある。リレーションスキーマ設計の理論的方法である正規化理論について演習を交えて学習する。
5 データベース言語SQL(3回)
  リレーショナルモデルに基づく標準のデータベース言語SQLについて学習し、実際にデータ定義、データ操作を行う。
6 データベースの新たな展開(1回)
  GUI(グラフィカルユーザインタフェース)に基づくデータベース、オブジェクト指向データベースについて学習する。
評価方法 試験期間中の筆記試験(80点満点)と授業中の課題(20点)とで評価する。
教 科 書 鈴木健司『データベースがわかる本』オーム社出版局、配布プリント
留意事項 「ACCESS」を使用するので、情報メディア学科2年前期開講「データベース演習」を受講していること。

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