生活文化史(婚姻史を中心に) 山名 邦和
授業目標  婚姻の意味や制度について考える場合の助けになり、広くは女性の生き方を考える時の一助にもなればと思う。
科目内容  本講義は主として日本人の婚姻(結婚)形式を、歴史的に通観するが、第二次大戦後における婚姻史研究(日本)の契機となったのは、高群逸枝氏の大著『招婿婚の研究』(昭和30年代前期)であった。さらにその後の先学諸氏の諸業績をふまえて、本講義を構築することになるが、民俗学の分野からの考察も参考にするけれども、大略、文献的研究成果を講義内容の中核とする。
授業計画 1   高群氏の研究以降における一種の研究史の大略と、ごく通説的な婚姻の発展段階について論ずる。
2〜4 通説的な古代(日本)の婚姻形式について論じ、外国との比較検討も少々加味する。
5〜7 通説的な婿入婚《もしくは妻問い婚》について論ずる。
8〜9 従来までの通説的な考察に対する問題点もしくは反論について検討する。
10〜11 今日の結婚形式の直接の祖型である近世武士社会の婚姻について、特にその儀礼について論ずる。
12〜  補足及びまとめ。
評価方法 試験期間中の期末試験(100満点)を基準とするが、学生の受講態度や期末試験の全体的な成績に応じて、平常点を加味することもある。但し、平常点は20点を越えるものではない。
参 考 書 講義時間中に、適宜提示する。
留意事項 この生活文化史は前・後期を通じて受講することが望ましい。

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