漢方処方学 | 松原圭沙彦 |
授業目標 | 漢方を学ぶ時、昭和漢方の「証」の概念とか、中医学の「弁証論治」という理論から入ると非常に解りにくい。漢方を理解するには病態と薬物の作用との対応から入る方が理解しやすい。臨床的な話を交え、実戦的に活用できる漢方知識の修得を目標とする。 |
科目内容 | 「病をどう認識し、薬物をどう運用するか」をテーマに、漢方の歴史・基本的な理論と応用・病気の捉え方・生薬の薬理作用・処方の運用方法を解説する。この病気には、漢方エキス○○の何番という覚え方でなく、なぜこの病気にこの処方を使うのかを理解し、応用できる力を養える講義を行う。 |
授業計画 |
1 漢方の歴史 (1) 日本の漢方はいかに展開したか (2) 効く漢方に必要な基礎 2 補気・補血剤 (1) 補中益気湯を中心として (2) 四物湯とその周辺 (3) 六味丸・八味丸とその関連 3 化痰利水剤 (1) 五苓散・猪苓湯とその周辺 4 和解剤 (1) 小柴胡湯を中心に (2) 疏肝解欝・四逆散を中心として 5 温裏■寒剤 (1) 寒証について (2) 人参湯・当帰四逆湯を中心に 6 活血化■剤 (1) ■血について (2) 駆■血剤 7 清熱剤 (1) 熱証について (2) 清熱剤 8 これからの漢方 (1) 未病を治す一貫堂医学とは (2) これからの学としての漢方医療 |
評価方法 |
試験期間中に筆記試験(100点満点)で実施する。 追・再試験はレポートを提出する。 |
教 科 書 | 山本巖、伊藤良監修、神戸中医学研究会編著『中医処方解説』医歯薬出版株式会社 |
指定図書 | 鶴田光敏著『山本巖の漢方療法』東洋医学舎 |
参 考 書 | 山本巖著『東医雑録(1)〜(3)』燎原 |
留意事項 | 高齢化社会を迎え生活習慣病や慢性疾患が増加し、年々漢方医学が再認識されている。山本巖博士が、漢方を科学化するために残された名著より山本漢方医学を解説する。 |