シラバス参照

年度 2005
科目名 日本歌曲       
担当者名 藤原 のり子

科目目標
The Objectives
 歌曲の詩の意味を充分に理解し、その詩の心や情景、それにあいまったメロディーを、豊かに表
現して歌えるようになること。
授業内容
The Content of the Course
 前期は、明治時代に西洋音楽が導入され、どう発展していったかを学び、歴史的背景並びにそれ
ぞれの歌の説明を聞いた上で、情景を把握して唱歌を歌う。
 後期は、「日本歌曲」は、文学と音楽が結びついて生まれた一つの文化であることを学ぶ。各自
が自分で選んだ歌曲について詩人および作曲家そして歌の生まれた背景等を調べ発表し、その後、
詩の心を音楽的に表現し歌う。
授業計画
Class Plan
1~3.明治4年に文部省が創設されてから、音楽取調掛が設置されるまでの経緯を学ぶ。
4~5.日本で最初の音楽教科書『小学唱歌集』がどのように作られたかと、その中身を学ぶ。
 (螢・霞か雲か・仰げば尊し・菊・才女)
6~7.明治20年代の時代背景を学び、多くの唱歌集が作られていったことを学ぶ。
 (故郷の空・五月の歌・菩提樹・埴生の宿・夏は来ぬ)
8~9.明治30年代の時代背景を学ぶとともに、瀧廉太郎の業績を詳しく学ぶ。
 (花・納涼・月・荒城の月・箱根八里・水あそび・お正月)
10~12.『尋常小学唱歌』の中身を詳しく学ぶ。
 (富士山・紅葉・春が来た・茶摘・春の小川・鯉のぼり・冬景色・朧月夜・故郷 他)
13~15.大正時代に入って、芸術座が生まれ、『赤い鳥』をきっかけに童謡運動が起こる。これら
の活動で歌がどのように広まっていったかを学ぶ。
 (早春賦・かなりや・揺籃の歌・風・カチューシャの歌・ゴンドラの歌)
16~18.セノオ楽譜やラジオで、歌が広く国民に歌われるようになっていくことを知る。
 (宵待草・浜辺の歌・椰子の実・春の唄・白鳥の歌・長崎の鐘)
19~21.主に山田耕筰の作品を取りあげ、彼の日本歌曲に対する作曲姿勢などを深く理解し、これ
からの日本歌曲のあり方を学ぶ。
 (初恋・たわむれに・行々子・赤蜻蛉・からたちの花・この道・甲斐の峡・平城山)
22~24.主に中田喜直の曲を取り上げ、詩と曲の調和した名曲を歌う。
 (風の子供・雪の降る街を・忘れな草・夏の思い出・さくら横ちょう・はる・花の街)
( )の中は授業で歌う曲目。
評価方法
Evaluation Method
・出席状況と、歌の試験(授業最終日)と、レポート(題「日本歌曲の将来展望」)の点を総合し授業中の態度等を加味して採点を行う。

教科書
Textbook
前期、後期ともに配布。
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
曲の背景や詩の意味を自分で調べ、詩の世界をどうすれば美しく表現できるかを考えながら歌うこ
とを覚えていく。したがって、授業への出席と自主性、歌に取り組む積極的な姿勢が重要となる。

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