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年度 | 2005 |
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科目名 | 生薬学 |
担当者名 | 石黒 京子 |
科目目標 The Objectives |
生薬は、生薬製剤や漢方処方として医療現場で多く用いられている。現代医療で使用される生薬および漢方薬を理解するために、日本薬局方(日局)収載の生薬に関する知識(薬効、用途など)を修得する。 |
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授業内容 The Content of the Course |
生薬は、古代から疾病の治療に広く利用されてきた植物、動物、鉱物などを乾燥、又は簡単な加工をしたものであり、医薬品の製造原料としても有用なものである。生薬学は、生薬を天然物に由来する医薬品として科学的に扱う応用科学の一つである。現在常用される生薬の大多数は日局に収載されているので、これに準拠して生薬を科学的に解説する。 |
授業計画 Class Plan |
1 生薬の歴史について概略を解説する。
2 漢方薬と民間薬、漢方薬と西洋薬の基本的な利用法を対比して学ぶ。 3 日局記載の生薬総則及び生薬試験法について解説する。 4 生薬由来の重要な日局収載医薬品の構造と薬理作用を説明する。 5 生薬の基原植物の命名規則を説明する。 6 重要な日局収載生薬を以下の適応症に分類し、基原植物、薬用部位、主成分、確認試験法、 用法など具体的に解説する。 (1) 感染症に用いる生薬 葛根湯および類似漢方処方の構成生薬、 桂皮、甘草、芍薬、大棗、生姜、麻黄、葛根、杏仁 排膿生薬: 桔梗根、連翹、金銀花、十薬 鎮咳・去痰生薬: セネガ、麦門冬、枇杷葉 (2) 炎症性疾患(外傷、肝炎、腎炎、リウマチ、アレルギー等)に用いる生薬 牡丹皮、桃仁 、紅花、山梔子、柴胡、茯苓、白朮、オウゴン、陳皮、枳実、橙皮など (3) 胃腸疾患に用いる生薬 黄連、苦参、竜胆、ゲンチアナ、当薬、良姜、茴香、丁子、山椒、トウガラシ、薄荷、 阿仙薬、甘茶、熊胆 (4) 鎮痛、鎮痙、鎮静薬 阿片、ロートコン、ベラドンナ根、ホミカ、呉茱萸、厚朴、遠志 (5) 強心薬 ジギタリス、蟾酥、牛黄 (6) 体質改善薬に用いる生薬 末梢循環改善薬;人参、紅参,竹節人参、当帰、センキュウ、地黄、川骨 糖尿病改善薬:知母 (7) 皮膚疾患に用いる生薬: 紫根、桑白皮 (8) 強壮、強精薬: 黄耆、山茱萸、山薬 7 頻用される漢方処方の主な適応症と、配合される生薬について調べる。 8 生薬、漢方薬の代表的な副作用や注意事項を知る。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に筆記試験を実施(90点) ・レポート(10点) |
教科書 Textbook |
『医療における漢方・生薬学』/久保 道徳、吉川 雅之/廣川書店 |
指定図書 Reserved Books |
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参考書 Reference Books |
『カラーグラフィック薬用植物』/滝戸 道夫、指田 豊編/廣川書店 『第十四改正本薬局方解説書』/日本公定書協会監修/廣川書店 |
留意事項 Special Class Information |
補助教材として配布するプリントを綴じて参考にすること。 |
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