シラバス参照

年度 2006
科目名 現代語特殊研究A
担当者名 佐竹 久仁子

科目目標
The Objectives
 現代日本語の語彙・意味に関する問題をとりあげて考察を加え、日本語の語彙の実態についての知識・理解を深めていく。論文を読みこなす力を養うことも目標のひとつである。
授業内容
The Content of the Course
 語の意味の性質や意味関係、多義語、語感など、「語の意味」に関する基礎的な問題をとりあげる。具体的な用例を手がかりにして自分の日本語を内省し、考察をすすめていく。
授業計画
Class Plan
1.発話の意味・文の意味・語の意味
 「ことばの意味」というとき、そこにはさまざまなレベルが考えられる。この「意味のレベル」
について考える。
(1)「発話」の意味と「文」の意味 (2)「文」の意味と「語」の意味
(3)発話/文/語のレベル
2.「語の意味」のさまざまなとらえかた
(1)言語記号の恣意性 (2)語の意味を知っている・知らない、とはどういうことか
(3)語の意味をどう考えるか
3.意義素の概念
 語の意味のとらえかたのひとつである「意義素」という概念について概説する。
(1)意義素とは (2)意義素を構成する特徴 (3)意味特徴の種類
(4)パラディグマティックな関係とシンタグマティックな関係
4.意味の体系
 意味的な観点から語彙を組織化したり、語と語とを関係づけたりすることによって、意味の体系
を考えてみる。
(1)体系性の高いもの (2)語の相互の意味関係
5.多義の構造
(1)多義語と同音異義語 (2)複数の意味の認定 (3)意味の転用・拡張のしくみ
6.語感・連想
 語感や連想は語の意味の中核ではないが、ことばを適切に使用し理解するうえで重要な役割を果
たしている。このことについて考える。
(1)語感 (2)連想
評価方法
Evaluation Method
・レポート(40点)
・平常点(60点)
・平常点は論文読解の課題(4回)と授業中の小テスト(2回)で評価する。

教科書
Textbook
プリントを配布する
教科書コメント

指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books
意味論の方法/国広哲弥/大修館書店
シリーズ・日本語のしくみを探る5 認知意味論のしくみ/籾山洋介/研究社
留意事項
Special Class Information


シラバス参照