解釈学Hermeneuticsは古代ギリシアに起源をもち、一般解釈学や哲学的解釈学を経て現在にいたっている。一方、古代中国には訓詁の学があり、経典（けいてん）の解釈が行われてきた。授業では、現代の文学テクストの解釈学にその知的技法を学びたい。

　授業では、文学テクストの解釈学の一環として“レトリック感覚”を身につけたい。佐藤信夫著『レトリック感覚』その他によりながら、レトリックの伝統的な２つの役割＜説得する表現の技術＞と＜芸術的表現の技術＞について学ぶ。また、佐藤のいう＜発見的認識の造形＞について学ぶ。

１　解釈学とレトリック
２　レトリック、修辞、ことばのあや
３　レトリックの２重の役わり
４　発見的認識の造形
５　レトリックと表現
（１）　換喩
（２）　提喩
（３）　直喩
（４）　隠喩
（５）　パラレリズム

・試験期間中に筆記試験を実施(60点)
・レポート(20点)
・平常点(20点)

レトリック感覚/佐藤信夫/講談社学術文庫

増補文学テクスト入門/前田愛/ちくま学芸文庫