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年度 2006
科目名 日本の敬語
担当者名 佐竹 秀雄

科目目標
The Objectives
 敬語に関して、日本語学的観点からその意義と実態を学ぶとともに、社会生活の中で実際に活用しうる表現力を養うことを目指す。
授業内容
The Content of the Course
 現代語の敬語をシステムとして認識する態度を身につけてもらう。その上で、身の回りにおけるさまざまな敬語表現を取り上げ、その言語行動の意味を考察する。また、日本語で敬意を表すさまざまな表現を、学生自身が自らの体験の中で見出し、それを通して敬語を考えるという方法で授業を進める。
授業計画
Class Plan
1〜3 敬語の基礎知識 
  「敬語とはシステムである」ことを説明し、敬語の種類(尊敬語・謙譲語・丁寧語・丁重語・
 美化語)と形式について正しい認識を持つための知識を身に付ける。
4〜5 敬語の運用
  具体的な場面で、どのような基準に基づいてどのような敬語の形式を用いればよいかが判断で
 きる能力を養う。
  敬語使用の基本のほか、上下関係と親疎関係、身内で目上に対する扱い、所有物に対する敬語
 の使い方、敬意の程度などについて考える。
6〜7 敬語をとりまく表現
  敬語ではないが、相手に対して何らかの気遣いを含み相手への敬意を表す表現を取り上げる。
 待遇表現、呼称・あいさつ、敬意表現、非言語行動における敬意などについて考える。
8〜10 敬語形式の違いの意味
  同じような場面で、似たように使われる二つ以上の敬語にかかわる表現を比較して、その共通
 点と違いについて考える。
 扱うテーマ:接頭辞「お」と「ご」/敬称「様」と「殿」/自称「わたし」と「わたくし」/
       対称詞「あなた」の使い方/「〜でいらっしゃいますか」と「〜でございますか」
       /「〜いたします」と「〜させていただきます」/「やる」と「あげる」/ねぎら
       いの「ご苦労さま」と「お疲れさま」/接尾辞「ら」「たち」「ども」「がた」
11〜13 敬語の誤り
  敬語における、誤りやすい語法や問題とされる語法について、どこが間違いなのか、どういう
 点が問題になるのかを分析する。
 扱うテーマ:「窓口でうかがってください」「申される」「ご案内してください」「お話しさ
       れる」「ご利用できる」「お求めやすい」「お召し上がりになられる」「道草をお
       食べになる」「おわかりになりますか」
評価方法
Evaluation Method
・レポート(70点)
・平常点(30点)
・レポートは、期末レポート2000字(400字詰め5枚)以上。平常点は、授業中、敬語について考察するので、それへの参加態度と復習テストの評価による。

教科書
Textbook
敬語の教科書/佐竹秀雄・西尾玲見/ベレ出版
教科書コメント

指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
ことばに興味をもっていることが第一の受講条件である。授業中に積極的な発言を求めるので、そのつもりで受講されたい。

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