シラバス参照 |
年度 | 2006 |
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科目名 | 古代語の世界B |
担当者名 | 寺島 修一 |
科目目標 The Objectives |
中世以前の日本語について、その諸相や歴史的変遷などを具体的に取り上げ、現代語とは異なる日本語運用の仕組みを学ぶ。 |
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授業内容 The Content of the Course |
「古代語」が構成する文体を、表記形態から区分すれば、仮名文・片仮名文・漢字文等を挙げることができる。これらのうち、私たちに最も親しい文体は仮名文である。仮名文は『源氏物語』等の文学作品に見られる文体であるが、その典型は和歌において見出される。『古今集』の和歌における表現のあり方を、仮名文の構文的特徴という観点から分析する。 |
授業計画 Class Plan |
1.古典文法の問題点
古典文法の方法論、文法的概念の認定のあり方など 2.としのうちに春はきにけりひととせをこぞとやいはむことしとやいはむ 年内立春、詞書と和歌、助詞「は」の用法、和歌における季節の到来など 3.花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町の伝承、副詞句の修飾、「古る」と「経る」など 4.奥山にもみぢ踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき 二句切れと三句切れ、『古今集』と周辺資料、和歌の配列と解釈など 5.野辺ちかく家居しせれば鶯の鳴くなる声はあさなあさな聞く 助動詞「なる」の用法、助詞「は」の用法など 6.あしひきのやまゐはすともふみかよふあとをも見ぬはくるしきものを 三代集の枕詞、ハ行転呼音の掛詞など 7.梓弓ひきののつづらすゑつひにわが思ふ人に事のしげけむ 枕詞と序詞、序詞による比喩など 8.ことならばさかずやはあらぬさくら花見る我さへにしづ心なし 成句の解釈、語構成と語源など 9.天河あさせしら浪たどりつつわたりはてねばあけぞしにける ミ語法の認定、逆接の「ねば」など 10.まとめ |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に筆記試験を実施(100点) |
教科書 Textbook |
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教科書コメント |
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指定図書 Reserved Books |
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参考書 Reference Books |
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留意事項 Special Class Information |
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