シラバス参照

年度 2007
科目名 中世文学講読B
担当者名 小林 強


科目目標
The Objectives
 中世文学における代表的な作家や作品を取り上げて本文を読解し、表現・構成・背景などの面か
らその特性について考察する。
授業内容
The Content of the Course
 新古今集の和歌の中から、解釈面で問題の存する例を取り上げて、新古今集の古注釈書及び現代
の注釈書を題材として、和歌の解釈上の問題点の所在とその分析方法について考察し、更に両者の
問題意識の相違についても検証を試みる。なお、古注釈書については、「口語訳」の準備されてい
ない古文の読解練習としての効果も期待している。
授業計画
Class Plan
1.「本歌取り」の成立に至る和歌史の展開について。
2.藤原定家の「本歌取り論」について。
3.「本歌取り」の具体相と方法論的分類。
4.新古今集の注釈書についての概説。
5.新古今集の主要注釈書の調査方法(図書館にて)。
6.新古今集の現代の注釈書の解釈上の対立点について。
7.新古今集の古注釈書の分析(1)解釈の前段階で整理することが可能な諸問題。
8.新古今集の古注釈書の分析(2)口語訳の準備されていない古典文の解釈への取り組み。
9.新古今集の古注釈書の分析(3)古注釈書の内容から示唆される問題点の析出。
10.新古今集の古注釈書の分析(4)析出された問題点の検証。
11.新古今集の古注釈書と現代の注釈書との問題意識の相違について。
12.レポート作成のマニュアル
13.14.全体のまとめ。
評価方法
Evaluation Method
・レポート[作品含む](50点)
・平常点等(50点)
・出席状況、受講姿勢(積極性)、宿題の調査状況などの平常点の比重を、定期試験のレポートと同等に重視して評価する。

教科書
Textbook
岸上慎二氏他編/校訂新古今和歌集/武蔵野書院
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books
島津忠夫氏編/新古今和歌集を学ぶ人のために/世界思想社
留意事項
Special Class Information
本講義は国文学研究の最も基礎的な分野に属するものではあるが、受動的・傍観者的受講姿勢では
十分な教育的成果が期待出来ない内容でもあるので、受講生各自の意欲的且つ積極的な取り組みに
期待しています。

シラバス参照