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年度 2007
科目名 二十世紀音楽の展望T
担当者名 宇野 文夫


科目目標
The Objectives
 二十世紀以降に創作された音楽を総体的に採り上げ、時代を辿って紹介し考察する。現在の情報
過多の時代にあって、創作音楽に対する蒙を啓き、指針を示し、日々変化し進展しつつある現代音
楽の世界への見聞を広める。
授業内容
The Content of the Course
 歴史を追う形で、作曲家を中心に据え、体系的に解説、鑑賞しながら進めていく。必要に応じ
て、時代や社会、政治そして思想的状況、更に作曲家の生涯、作品の文学的内容や作曲の技法、と
様々に視点を変えつつ多角的に論じる。当講座「二十世紀音楽の展望T」では、十九世紀末から第
二次世界大戦までの時代、即ち「現代」の黎明期の時代の音楽を対象範囲とする。
授業計画
Class Plan
1 現代二十世紀概観──ヨーロッパ文明史としての「現代」。
 世紀の変わり目に、終焉していく「近代」と新たな時代「現代」を観る。
2 クラシック音楽から現代音楽へ──G・マーラーを巡って。
3 C・ドビュッシーの音楽──印象主義について。
4 A・シェーンベルクと新ヴィーン楽派──表現主義、そして十二音技法。
 新しい時代の新しい音楽、「現代音楽」の出現。
5 新ヴィーン楽派の展開──ベルク、ヴェーベルンの音楽。
 秩序と無秩序、狂気と論理。
6 アメリカ実験音楽の父、チャールズ・アイヴズ──その野放図な自由のエネルギー。
7 I・ストラヴィンスキーと現代音楽の三つの様式──原始主義、新古典主義、十二音音列主
 義。
8 エドガー・ヴァレーズ──音響建築としての音楽。
 新しい音楽への新しいヴィジョン。
9 二十世紀前半の文芸思潮──ダダイズム、シュールレアリズム、フロイト、ユング。
10 傍流の作曲家たち(1)──サティ、ラヴェル、バルトーク。
11 傍流の作曲家たち(2)──スクリャービン、プロコフィエフ、ラフマニノフ。
評価方法
Evaluation Method
・平常点等(100点)
・講義内での2回の小テスト(50点)と鑑賞した音楽の感想を提出したもの数回(50点)による。自由提出のレポートも受け付ける。

教科書
Textbook
便宜プリント配布
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
主たる講義対象は「近代、現代音楽」と呼ばれる。一般には殆ど知られていない音楽である。未知
のもの、未聞のものへの強い興味を有し、新しい経験を欲する学生の受講を望む。

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