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年度 2008
科目名 物質の状態
担当者名 黒田 幸弘


科目目標
The Objectives
 物質の物理的、化学的変化の方向やエネルギーの相互交換過程を予測、解析するために必要な熱力学の基本知識を身につけ、それらの運用方法を修得する。
授業内容
The Content of the Course
 まずエネルギーに着目し、系−外界間のエネルギーの移動を通して熱力学第一法則を学ぶ。次いでエントロピーの概念と自由エネルギーを理解し、自発変化の方向と到達点を予測できることを学ぶ。さらに、これらの理論に基づいて実在溶液の状態を考察し、活量やイオン強度の概念を理解する。
授業計画
Class Plan
1 エネルギー (5回)
(1)系,外界,境界について説明できる
(2)状態関数の種類と特徴について説明できる
(3)仕事および熱の概念を説明できる
(4)熱力学第一法則について式を用いて説明できる
(5)代表的な過程(変化)における熱と仕事を計算できる
(6)定容熱容量および定圧熱容量について説明できる
(7)エンタルピーについて説明できる
(8)代表的な物理変化化学変化に伴う標準エンタルピー変化を説明し,計算できる
(9)標準生成エンタルピーについて説明できる

2 自発的な変化 (5回)
(1)エントロピーについて説明できる
(2)熱力学第二法則について説明できる
(3)代表的な物理変化,化学変化に伴うエントロピー変化を計算できる
(4)熱力学第三法則について説明できる
(5)自由エネルギーについて説明できる
(6)自由エネルギーの圧力と温度による変化を,式を用いて説明できる
(7)熱力学関数の計算結果から,自発的な変化の方向と程度を予測できる
(8)自由エネルギーと平衡定数の温度依存性(ファントホッフの式)について説明できる

3 熱力学の応用 (4回)
(1)化学ポテンシャル
(2)活量と活量係数
(3)電解質溶液の活量
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(100点)

教科書
Textbook
日本薬学会編/物理系薬学 T.物質の物理的性質/東京化学同人
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
高校レベルの数学(特に対数関数とその微積分)をよく理解しておくこと

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