3000年以上の歴史をもつ中国の文学とはどのようなものであるか、実際の作品を鑑賞することにより理解することを目標とする。中国文学は、他の地域・民族の文学には見られない優秀な特質を備えており、学ぶべき価値は大きい。

この講義は、各時代の作者名・作品名を羅列して解説するという方法ではなく、各時代の主要作品を重点的に取り上げて観賞し、作風がどのように変化していったかを実作品に沿って把握して行きたい。なお、詩や古文など比較的接しやすいジャンルのほかに、詞や戯曲、白話小説、近現代文学などについても、できるだけ理解を深めたい。

1.宋代以後の詩：欧陽修「戯答元珍」 蘇軾「和子由ベン池懐旧」 陸游「遊山西村」
2.宋代以後の詩：范成大「晩春田園雑興十二首 其三」 高啓「尋胡隠君」 王士�メu秋柳四首 其一」
3.論語：仁 君子 政
4.孟子・荀子：『孟子』
5.孟子・荀子：『荀子』
6.老子・荘子：『老子』『荘子』
7.史記：「項羽本紀」「淮陰侯列伝」
8.十八史略：「春秋戦国」「秦始皇帝」
9.辞賦・駢文・古文：蘇軾「赤壁賦」 李白「春夜宴桃李園序」 韓愈「雑説」
10.文言小説：「宋定伯」 陳玄祐「離魂記」
11.文言小説：蒲松齢『聊斎志異』から「緑衣女」　
12.白話小説：『三国志演義』『水滸伝』
13.戯曲：関漢卿『竇娥冤』
14.古典詩の形式

・試験期間中に試験を実施(100点)

八木章好 /『中国古典文学二十講』/白帝社

吉川孝次郎/『中国文学入門』/講談社
興膳宏/『中国文学を学ぶ人のために』/世界思想社
松原朗他/『教養のための中国文学史』/研文出版

取り上げる作品についての注釈書・訳本などは図書館で捜し、予習しておくとよい。