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年度 2010
科目名 溶液の性質
担当者名 山本 いづみ・黒田 幸弘


科目目標
The Objectives
 医薬品の体内動態や安定性、体内で起こる生理的あるいは病的現象を理解する際には、物理化学的な視点が必要である。本講では、複雑な系における物質の状態及び相互変換過程を熱力学に基づき解析するため、溶液及び電気化学に関する基本的知識を修得することを目的とする。
授業内容
The Content of the Course
 物質の状態及びその相互変換過程を熱力学に基づいて解析できるようになるために、物質の相平衡、溶解平衡及び溶液の束一的性質などについて解説するとともに、物理平衡の熱力学的取扱いについて講義する。また、電気伝導度や起電力など溶液の電気化学性質についても概説する。
 
授業計画
Class Plan
1 総論(×1)
(1)ファンデルワールスの状態方程式について説明できる。(C1-2-1-1)
(2)気体の分子運動とエネルギーの関係について説明できる。(C1-2-1-2)
(3)エネルギーの量子化とボルツマン分布について説明できる。(C1-2-1-3)

2 物理平衡(×10)
(1)相変化に伴う熱の移動(Clausius-Clapeyronの式など)について説明できる。(C1-3-1-1)
(2)相平衡と相律について説明できる。(C1-3-1-2)
(3)代表的な状態図(一成分系、二成分系、三成分系相図)について説明できる。(C1-3-1-3)
(4)物質の溶解平衡について説明できる。(C1-3-1-4)
(5)溶液の束一的性質(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下など)について説明できる。(C1-3-1-5)
(6)界面における平衡について説明できる。(C1-3-1-6)
(7)吸着平衡について説明できる。(C1-3-1-7)

3 溶液の電気化学(×3)
(1)電解質のモル伝導度の濃度変化を説明できる。(C1-3-2-4)
(2)イオンの輸率と移動度について説明できる。(C1-3-2-5)
(3)イオン強度について説明できるとともに、イオン強度を計算できる。(C1-3-2-6)
(4)代表的な化学電池の種類とその構成について説明できる。(C1-3-3-1)
(5)標準電極電位について説明できる。(C1-3-3-2)
(6)起電力と標準自由エネルギー変化の関係を説明できる。(C1-3-3-3)
(7)濃淡電池について説明できる。(C1-3-3-5)
(8)Nernstの式が誘導できる。Nernstの式を使った計算ができる。(C1-3-3-4)
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(100点)

教科書
Textbook
川島嘉明・米谷芳枝・山本いづみ/コアカリ対応薬剤学/丸善
日本薬学会編/物理系薬学(T.物質の物理的性質)/東京化学同人
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books
岩澤康裕・北川禎三・濱口宏夫/化学・生命科学系のための物理化学/東京化学同人
杉原剛介・井上亨・秋貞英雄/化学熱力学中心の基礎物理化学/学術図書出版社
留意事項
Special Class Information


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