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年度 2010
科目名 薬物の臓器への到達と消失
担当者名 橋 幸一・中P 朋夏


科目目標
The Objectives
 薬物を動物やヒトへ投与した場合、薬物は体内でいろいろな過程を経て最終的に体内から消失していく。本講義は、このような薬物の体内動態を支配する要因を理解し、その理論的考察ができることを目標とする。
授業内容
The Content of the Course
 薬物はいろいろな経路から投与され、吸収された後体内に入り各臓器・組織に分布し、はじめてその薬理効果(場合によっては副作用)が現れる。また体内に入った薬物は、代謝を受けたり、排泄臓器から排泄されることにより体内から消失していく。薬物を有効かつ安全に使用するためには、これらの体内での薬物の動きを十分に理解することが必須である。
授業計画
Class Plan
1 総論(1コマ)
2 吸収(6コマ、C13-(4)-1)
 (1) 生体膜の構造と膜輸送機構
   生体膜の構造的、機能的特徴や物質(薬物)の生体膜輸送について学ぶ。
 (2) 消化管からの吸収
   消化管の構造的、機能的特徴と薬物の吸収及び吸収に影響を及ぼす要因について学ぶ。
 (3) 消化管以外からの薬物吸収
   消化管以外の吸収部位の構造的、機能的特徴と薬物の吸収及び吸収に影響を及ぼす要因に
  ついて学ぶ。
3 体内分布(2コマ、C13-(4)-2)
 (1) 薬物組織分布性
   薬物の組織分布についての概要を学ぶ。
 (2) 組織分布過程の支配要因
   一般的な組織や代表的な組織への薬物分布を支配する要因について学ぶ。
 (3) 組織結合
   組織と薬物の結合性について学ぶ。
 (4) 薬物のタンパク結合
   薬物とタンパク質、特に血漿タンパク質との結合について学ぶ。
4 代謝(2コマ、C13-(4)-3)
 (1) 薬物代謝の様式
   薬物の代謝様式の概略について学ぶ。
 (2) 薬物代謝の変動要因
   薬物代謝の変動要因、特に薬物相互作用について学ぶ。
5 排泄(2コマ、C13-(4)-4)
 (1) 腎排泄
   腎臓の構造的、機能的特徴と薬物の排泄及び排泄に影響を及ぼす要因について学ぶ。
 (2) 腎以外からの排泄
   腎以外の排泄臓器の構造的、機能的特徴と薬物の排泄及び排泄に影響を及ぼす要因について
  学ぶ。
6 相互作用(1コマ、C13-(4)-5)
   薬動力学的相互作用
    吸収、分布、代謝、排泄の各過程における相互作用を学ぶ。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(100点)

教科書
Textbook
中島恵美/薬の生体内運命/ネオメディカル
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information


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