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年度 2010
科目名 臨床統計学
担当者名 中P 朋夏


科目目標
The Objectives
医学・薬学研究において、動物実験データや臨床試験を適切に解析するために、統計的な考え方やデータの特徴に応じた解析方法について実際的事例を通して理解する。
授業内容
The Content of the Course
研究遂行上、得られたデータの群間に差があるのかないのか判断するために、統計学の知識は必須である。本講義では、基礎研究や医薬品開発において、実験の計画、データ解析、データ評価をする上で必須となる生物統計学の基礎・原理と検定法の使い分けや結果の解釈について説明する。
授業計画
Class Plan
1.統計の基本概念とキーワード(2コマ)
 薬学研究において、統計学がなぜ必要か、実例を紹介し、導入講義を行う。
 1) データの性質と統計解析の手法の関係
 2) データの表現と用いる指標、よく使う統計量
 3) 帰無仮説と統計的検定の概念
2.二群比較のための検定と多群比較のための検定(5コマ)
 適用できるデータの特性、検定法の使い分け、結果の解釈について学ぶ。多重比較検定の必
 要性も学ぶ。
 1) t検定、Mann-Whitney検定、Wilcoxon検定
 2) 一元配置分散分析、二元配置分散分析、乱塊法分散分析
 3) 多重比較検定(Bonferroni検定、Tukey検定、Dunnett検定、Williams検定)
3.計数値データの検定(2コマ)
 適用できるデータの特性と分割表を用いた検定手法について学ぶ。
4.回帰分析と相関解析(1コマ)
 2種類のデータの相関関係を調べる方法について学ぶ。
 1) 回帰直線の求め方とその検定
 2) 相関の求め方とその検定
5.統計学とバイオインフォマティクス(2コマ)
 主な多変量解析法(クラスター解析、重回帰分析、主成分分析、判別分析、因子分析など)を
 知り、統計学と関連したバイオインフォマティクスについて学ぶ。
6.臨床への応用(1コマ)
 統計の正しい利用と解釈について学ぶ。
 1) 基本的な生存時間解析法(Kaplan-Meire曲線)
 2) 検定とデータ数、バイアス
7.上記項目に関する演習問題を行ない、理解を深める。(1コマ)
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(80点)
・レポート[作品含む](20点)

教科書
Textbook
プリントを適宜配布する。
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books
吉村 功/毒性・薬効データの統計解析/サイエンティスト社
石村 貞夫、小松 浩一郎、劉 晨/薬学系のための統計学のススメ/共立出版
加納 克己、高橋 秀人/基礎医学統計学/南江堂
市原 清志/バイオサイエンスの統計学/南江堂
川瀬 雅也/生物学のための統計学入門/化学同人
留意事項
Special Class Information
講義には必ず電卓を持参すること。

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