社会生活で最初にして最期までかかわる最小の集団である家族のなかでの、こどもの発達過程とのかかわりから家族成員間でのひとの意識・行動などの心理状態と家庭の問題の発生ついて理解し、さらにそれらの問題に対しての援助の方策についても理解してゆく。

子どもや親・家族の暮らしは常に社会の影響を受けている。それゆえに家族の抱える問題や課題は社会学、社会福祉学、心理学、保健学、教育学など多岐にわたるアプローチが必要である。本授業では保育者（士）として求めらる子どもと親・家族への援助を具体的に考える。

１　　家族援助の必要性と家族の概念
２　　保育者の求められる子どもと親・家族援助の概念
　　　　「子が育つ」「親が育つ」「親子の関係が育つ」「家族が育つ」
３　　現代社会と家族
　　　　　1990年代以前の児童福祉の特徴と家族の位置づけ
４　　戦後児童福祉における家族援助の諸施策
　　　　　家族機能の弱体化と地域支援体制の強化
５　　家族援助の対象と理解（１）
６　　家族援助の対象と理解（２）
７　　家族援助の原則と方法
８　　家族援助の理論と活用
９　　子どもと親・家族への援助事例　　虐待家庭の家族支援
１０　子どもと親・家族への援助事例　　児童相談所の家族支援
１１　子どもと親・家族への援助事例　　乳児院・児童養護施設での家族支援
１２　子どもと親・家族への援助事例　　地域での子育て家庭への家族支援
１３　 保育所等における家族援助（１）
１４ 　保育所等における家族援助（２）
１５　まとめ

・試験期間中に試験を実施(33点)
・レポート[作品含む](33点)
・平常点等(34点)　配点内訳：平常点には授業内レポート(小レポート)を含む。
・授業中の積極的取り組み(授業内レポート）、定期試験や総括レポートを総合的に評価する（比率は、ほぼ１：１：１）。いずれも基準点（60％以上）に到達したときに単位として認める。

野澤正子・森本美絵/家族援助論/ミネルヴァ書房

岸井勇雄/保育教育ネオシリーズ　家族援助/同文書院

毎回の授業への主体的（積極的）なかかわりを重視して、授業評価を行います。