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年度 2010
科目名 日本文学にみる香り
担当者名 久禮 百合子


科目目標
The Objectives
 「香り」が話題になってから久しい。古代から日本人は「香り」に強い関心を持っていた。文学作品を通して、日本人がいかに「香り」に関心を持ち、独自の「香」文化を形成していったかを理解する。
授業内容
The Content of the Course
 「香り」は、精神・肉体両面に種々の葛藤を抱える現代人の疲労回復のための手段が、あれこれ話題になるその一つとして注目されている。わが国では古来香りへの関心が高かった。本講義では、古事記・万葉集をはじめとして、主として古典文学に描かれている「香り」と日本人との関係を理解し、いかにして世界に類のない繊細な香文化にたどりついたかを学ぶ。
授業計画
Class Plan
1 香りの魅力―私たちはなぜ香りに魅せられるのか。
2 「にほふ」と「かほる」―語源と意味の相違
3 えひ香の魅力(源氏物語より)―ビデオでえひ香(現代の匂袋)の作り方を学び、実際に用いられる材料を手に取り匂いを嗅いでその不思議な魅力に迫る。―希望者は作ってみる。
4・5 古事記の香り―古代人の香りに対する感性を探る。
6・7 風土記の香り―古代の鄙の香りを探す。
8 練香の魅力(源氏物語より)―ビデオで練香の作り方を学び、実際に用いられる材料を手に取り匂いを嗅いでみる。作り方に参加し、想像と実際の違いを理解する。希望者は作ってみる。
10・11 日本書紀の香り―香木の登場
12・13 万葉集の香り―雅の世界へ

適宜布に練香を薫き染めるなど練香・えひ香・塗香や香材料にふれる体験を通じて日本独特の香文化への理解の促進をはかる。また希望する人はえひ香や練香作りを体験してより理解を深める。
評価方法
Evaluation Method
・平常点等(100点) 配点内訳:(小レポート〈毎回の授業のまとめ〉・授業への積極的参加度)60点+小テスト(授業中実施・授業のまとめ・感想文程度)40点

教科書
Textbook
プリントを配布する。
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
受講に関する注意事項を述べるので、初回は必ず出席すること(厳守)。

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