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年度 2010
科目名 科学的なものの見方・考え方
担当者名 出野 務


科目目標
The Objectives
「ネコの眼はなぜ光るか」、「電子レンジで物がなぜ温たまるか」など、身近で不思議な現象を題材として取り上げ、科学でどう解明・説明されているかを考えたい。それらを検討する過程を通じて、“科学的”とはどんなことか、科学と常識の違いなど、自然科学の特性を明らかにする。
授業内容
The Content of the Course
 現代の若者は“理科嫌い”とか“科学技術離れ”と言われたりするが、自然科学は人間を抜きにして存在しないにもかかわらず、高校までの理科はそうした方向から論じられてこなかった。そこで、科学にひそむ人間的要素を明確にし、人間は科学を制御する立場であることを明確化する。
授業計画
Class Plan
1.はじめに:「超能力」を科学からとらえれば―騙されないために―
 虫のしらせ、金縛り、透視術や念写など、なぜ人は騙されるか。
2.常識と科学の立場の違い
科学者の探究の方法、科学の成り立ちからみれば
3.感覚のあいまいさを科学的にとらえれば
 大きい物を重く感じるシャルパンティエ効果、味の適温、皮膚感覚の精度、夕日が大きく見える理由、不思議なベンハムのこま、錯視の理由
4.ものの見方・考え方によるものの見え方の違い
 江戸時代に来た西欧人の見た日本、江戸時代の日本人がみた西欧の科学
5.生き物の常識を科学からとらえれば(1)
 ヒトの構成元素、人体に含まれる水分の量は男女どちらが多いか、血液の量、テープレコーダの自分の声、1日の体重の変化、ネコの眼はなぜ光るかなど
6.生き物の常識を科学からとらえれば(2)
7.宇宙や天体を科学はどう解明してきたか(1)
 宇宙の年令、地球の年令、有限な膨張宇宙、となりの銀河までの距離、地球公転の証拠など
8.宇宙や天体を科学はどう解明してきたか(2)
9・身の回りの光の現象を科学的にとらえれば
 虹のできかた、しゃぼん玉の色、海や空の青色、色の三原色、夕日の色の理由
10.現代の科学技術製品のしくみを知って、省エネルギーで賢く生きる
 カーナビ、電子レンジやクーラーなどの原理、家電製品の上手な扱い方、電気ポットの秘密など
11.省エネルギーで賢く生きる
 クーラーなどの原理、家電製品の上手な扱い方、電気ポットの秘密など
12.身の回りの不思議を科学からとらえれば
 磁石の秘密、地磁気、地球の温暖化、野球のカーブの曲がるしくみなど
13.おわりに:私達の生活と科学技術のかかわり
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(60点)
・レポート[作品含む](20点)
・平常点等(20点) 配点内訳:平常点は、授業への意欲的態度10点、小テスト10点とする。

教科書
Textbook
毎時間、プリントを配付する。
指定図書
Reserved Books

参考書
Reference Books

留意事項
Special Class Information
 科学の知識はなくても受講には問題はない。いわゆる“理科嫌い”とか科学が好きになれないと言う学生ほど、受講して欲しい。

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