科目目的 ・ 到達目標 Aims of the Course and Objectives	薬学の基礎である有機化合物（医薬品や生理活性化合物）の性質や反応性を理解するために必要となる、基本的な「有機化学の知識」を修得する。
授業内容 The Content of the Course	有機化合物（医薬品や生理活性化合物）の構造・性質、反応性を理解するために、電子配置・電子密度・化学結合を理解し、学ぶ。脂肪族炭化水素について学びながら、有機化学的考察を実践する。
授業計画 Class Plan	１　化学結合と分子構造（１）構造式と書き方、異性体、化学結合とオクテット則、ルイス構造の書き方、形式電荷、共鳴　C-4-(1) ２　化学結合と分子構造（２）原子の構造（量子力学の考え方）、原子軌道と電子配置　C-4-(1) ３　化学結合と分子構造（３）分子軌道、エタン・エテン・エチンの立体構造と混成軌道、量子力学から得られる重要な概念（結合性軌道と反結合性軌道）　　C-4-(1) ４　化学結合と分子構造（４）　原子価殻電子対反発 (VSEPR) モデル、構造式と書き方（再）　C-4-(1)　 ５　代表的な炭素化合物（１）　アルカン・アルケン・アルキン、ハロアルカン、アルコールとエーテル、カルボン酸・エステル・アミド・ニトリル　C-4-(2) ６　代表的な炭素化合物（２）　化合物の物理的性質と分子構造、官能基間の相互作用（イオン間力、双極子-双極子相互作用、水素結合、vander Waals 力）、疎水性と親水性　C-1-(1) ７　有機化学反応序論：酸と塩基（１）　ブレーンステッド−ローリーの酸塩基の定義、ルイスの酸塩基の定義、カルボカチオンとカルバニオン　C-4-(1) ８　小括：確認と整理 ９　有機化学反応序論：酸と塩基（２）酸・塩基の強さ、構造と酸性度・塩基性度、カルボン酸の酸性度（Ka とpKa）、塩基の役割、酸塩基反応のカーブした矢印の使い方C-4-(1) １０　脂肪族化合物の命名法と立体配座（１）　アルカンとシクロアルカンの命名法、アルケンとシクロアルケンの命名法、アルキンの命名法　C-4-(2) １１　脂肪族化合物の命名法と立体配座（２）　アルカンの立体配座、置換シクロヘキサンの立体配座、二置換シクロアルカン（シス−トランス異性と立体配座、環反転）C-4-(2) １２　立体化学：キラルな分子（１）　キラリティー、構造異性体と立体異性体、エナンチオマー、R-S 規則、光学活性体とラセミ体、エナンチオマー過剰率　C-4-(1) １３　立体化学：キラルな分子（２）　キラル中心を2個以上もつ分子、ジアステレオマー、メソ化合物、環式化合物の立体異性、相対配置と絶対配置　光学分割法　C-4-(1) １４　イオン反応：ハロゲン化アルキルの求核置換反応と脱離反応（１）　求核置換反応、求核試薬（求核剤）、脱離基、SN2反応の速度論・反応機構・遷移状態論・立体化学　C-4-(2) １５　イオン反応：ハロゲン化アルキルの求核置換反応と脱離反応（２）　SN1反応の速度論・反応機構・遷移状態論・立体化学、ハロゲン化アルキルの脱離反応、E2 反応、E1 反応、置換反応と脱離反応の比較　C-4-(2)
準備学習等の内容 Preparation for Classes and Review	次回の講義範囲の紹介を行うので、該当部分のテキスト本文は必ず目を通す事。また、参考図書にテキストの章末問題の解答集をあげています。また、図書館にもありますので、各自で問題を解き、必ず復習を行ってください。また、この教科書を用いて、２年生前期に「応用有機化学 I 」を学びます。
評価方法 Evaluation Method	・試験期間中に試験を実施(70点) ・平常点等(30点)　配点内訳：小テスト
教科書 Textbook	T.W.G. Solomons, C. B. Fryhle （監訳・池田正澄　他）/ソロモンの新有機化学（上）（第９版）/廣川書店
参考書 Reference Books	監訳　池田正澄・上西潤一・奥山　格・花房昭静/ソロモンの新有機化学　スタディガイド（第９版）/廣川書店
留意事項 Special Class Information	有機化学は決して暗記する学問ではありません。有機化学の理論があります。これはどのように考えているのだろうか？と、常に「考えること」が勉学の第一歩であり、肝要です。質問大歓迎。

シラバス参照