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年度 | 2012 |
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科目名 | 臨床心理学特論T |
担当者名 | 佐方 哲彦 |
単位 | 2 |
科目目的 ・ 到達目標 Aims of the Course and Objectives |
心理療法やカウンセリングの過程で必然的に生じる転移・逆転移および抵抗・逆抵抗について詳しく学び、逆転移・逆抵抗の理解を深めることを通して心理療法家(臨床心理士あるいは心理カウンセラー)としての資質を高めることを目指す。 |
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授業内容 The Content of the Course |
精神分析療法における鍵概念の一つである転移・逆転移および抵抗・逆抵抗の問題を取り上げ、失敗事例に学ぶという姿勢から、心理治療の進展を妨げる心理療法家側の問題や精神力動に焦点を当て、心理療法家が陥りやすい落とし穴について考察する。 |
授業計画 Class Plan |
教科書に指定した『逆抵抗―心理臨床家のつまずきとその解決』は以下のような章立てで、心理療法家・精神科医・ソーシャルワーカーらの実際の事例を取り上げ、とくに失敗事例をなぞる形で、典型的な逆抵抗、すなわち治療の進展を阻む心理療法家側の無意識の言動の姿を鮮やかに浮かび上がらせている。
第1章 逆抵抗とは 第2章 初回面接における逆抵抗 第3章 ハネムーン期と治療者の逆抵抗 第4章 最初の危機と治療者の逆抵抗 第5章 中期:基本原則にかかわる治療者の抵抗 第6章 中期2:クライエントの目立たない抵抗に対する治療者の反応と、治療者の目立たない逆抵抗 第7章 終結期 全15回の授業では、この教科書を輪読し、事例の中で解説されている問題点を読み解きながら、心理療法家の基本的な態度や倫理観なども含めて論議する。アメリカにおける精神分析療法の事例ということで、社会文化的な違いや理論的な偏りに戸惑うかもしれないが、積極的に討論に参加してもらいたい。 |
準備学習等の内容 Preparation for Classes and Review |
事前に教科書を講読して、事例の内容をしっかり把握しておくこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](50点) ・平常点等(50点) 配点内訳:出席・発言等の授業への積極的参加度(20点)と課題発表(30点) |
教科書 Textbook |
ストリーン(遠藤・高沢訳)/逆抵抗−心理療法家のつまずきとその解決/金剛出版 |
参考書 Reference Books |
遠藤裕乃/ころんで学ぶ心理療法−初心者のための逆転移入門/日本評論社 ロバーティエロ・シェインウルフ(霜山監訳)/ありがちな心理療法の失敗例101−もしかして、逆転移?/星和書店 |
留意事項 Special Class Information |
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