科目目的 ・ 到達目標 Aims of the Course and Objectives	学習・教育到達目標A-4,D-1等。建築設計・工事監理関連の実務を長期的に体験し、「真」「善」「美」の総合の視点に立った建築設計実務の遂行能力を養う。地域の文化や豊かな住環境の創生の一端を実際に担うことにより、高度知的職能人としての社会的義務と責任を自覚する。
授業内容 The Content of the Course	学内外の実案件を対象に新築・改築・保存・修復などの実務訓練を行う。主に教員と学生のやり取りで完結する建築設計総合演習と異なり、教員の指導のもと構造・設備設計者や施工者などの多くの専門家との協働の仕方や施工の状況を実地に学び理解する。授業の一部を学外で実施することもある。
授業計画 Class Plan	実務訓練は、一級建築士の資格を持ち豊富な設計実務経験を有する教員に加え、学外の設計事務所や建設会社の一級建築士資格を有する設計者や技術者などの協力を得て行う。訓練期間は２年生前期とし、週５日（１９．５時間）、１６週、計７７日間（３００時間）にわたり、原則として午後に行う。実務内容は、その時々の案件により異なるが、下記のような実務プロセスの一部に、教員の指導のもと可能な範囲で参画する。 1．企画設計：　建築物の用途や敷地条件、工事予算、工期等を検討し、建築物の機能・規模、構造方式の大まかな方針や意匠のイメージ等をまとめる。そのために、必要に応じて発注者や利用者との対話、使われ方調査や意識調査、敷地形状や植生や既存建物の実測調査、地盤調査、関連法規の調査を行い、スケッチや模型によるスタディを重ねる。 2．基本設計：　企画に基づいて、平面図、立面図、断面図等の一般図や完成予想の透視図や模型を作成し、建築物の全体像を決める。これに先立ち、スケッチや模型によるスタディ、材料や色彩の検討を重ねる。形態や機能をデザインする一方で、材料の数量を設計図から求め、その単価に基づいて費用を算出し（これを積算という）、工事予算の範囲内で最善の設計案を作成するためのスタディを行う。構造方式や設備方式、配管計画、電気・機械室の計画等を決定するために、必要に応じて構造・機械設備・衛生設備・電気設備の設計についてのスタディを行う。 3．実施設計：　基本設計に基づき、発注・契約用の設計図（詳細設計図、構造図、設備図、建具表、仕上表等）や仕様書等から成る設計図書をまとめる。設計図書では、施工者が工事費用の見積りや施工図を作成できるように、基本設計では抽象的な表現だった各部についても、材料や納まり、接合法等を具体的に示す。構造計算を経て各部材の寸法や接合方法等を最終的に決定する。 4．工事監理：　施工を請け負った施工者は、設計図書に基づいて、設計図書に記載していない現寸、割付、施工順序・方法等を示す施工用の図面すなわち施工図を作成する。設計者は、仕上げ材料及び色彩計画を立案する。そして施工図をはじめ、材料・設備機器等を検査・承認する。特に色彩は、現地で実際の光環境における状況を見て最終的に決定する。また現場の施工状況を確認し、工事内容が設計図書に沿っているかまたスケジュール通りであるかを見極め、必要に応じて修正等の指示を施工者に与える。 5．その他：　建築物にふさわしい家具の設計やコーディネート、配置計画等
準備学習等の内容 Preparation for Classes and Review	授業時間外に必要な作業は、具体的な実務の内容により異なる。担当教員の指示に従うこと。
評価方法 Evaluation Method	・平常点等(100点)　配点内訳：実務研修の状況を総合的に評価する。 ・本科目と連携している「フィールドワーク�Y」を並行して履修すること。�Yの参加状況やレポートの成績を考慮して本科目の評価を行う。�Yの評価が著しく悪い場合は、本科目が不合格となることがある。
教科書 Textbook
参考書 Reference Books
留意事項 Special Class Information	「長期インターンシップ�U」「建築設計実務�U」「建築設計総合演習�Vおよび建築設計技術演習�V」のいずれかを選択して履修すること。

シラバス参照