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年度 2013
科目名 応用統計学
担当者名 中P 朋夏
単位 2
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科目目的 ・ 到達目標
Aims of the Course and Objectives
創薬から薬物治療に至る医薬品開発の各過程において、より有効で安全な治療や予防実現に向けたアプローチの考案・実行に必要な臨床試験の研究方法と統計解析手法を理解し、臨床研究から得られた結果を正確に評価する能力を修得する。
授業内容
The Content of the Course
医薬品開発、医薬品の適正使用において、治験や臨床試験から得られる結果は、医薬品や治療法の有効性・安全性を判断するのに重要である。本講義では、臨床試験の基本概念、医薬品開発における生物統計学の応用について説明する。また、臨床統計学(3年前期)から学習してきたことを踏まえ、臨床試験に関連する論文の評価や実際に臨床試験の実施計画を試みる。
授業計画
Class Plan
第1回 臨床試験データを医薬品開発において活用するための生物統計学の必要性と理解
 臨床試験の概念・方法、医療における役割と生物統計学との関連性について学ぶ。
 1) 臨床試験とは何か?
 2) 医薬品開発における治験の役割
第2-5回 臨床試験を行う上での研究方法と効果指標
 臨床試験に関する研究デザインや重要な指標について、実例を元に学ぶ。
 1) 臨床試験の代表的な研究デザイン(症例対照研究、コホート研究、ランダム化比較試験)
 2) リスク因子の評価に関する指標(オッズ比、相対危険度、信頼区間)の意味と算出方法
第6回 バイアス、交絡
 研究により得られる結果に影響を与える因子について学ぶ。
 1) バイアスの種類と特徴
 2) バイアスを回避するための計画上の技法(盲検化、ランダム化)
第7-9回 臨床試験に関する情報収集
 臨床に関する情報を集める手段について学ぶ。
 1) 学術雑誌について
 2) ACP Journal ClubやPubMedの利用方法
 3) キーワードと文献検索
第10-12回 臨床試験に関連する論文の輪読と評価
 これまでの知識を応用し、臨床試験論文の解釈と評価をするための手順とポイントを学ぶ。
 1) 臨床試験に関した論文を解釈する上で重要なキーワード
 2) 医薬品の効果、副作用に関する臨床試験の論文を読み、批判的吟味を行なう。
第13-15回 臨床試験実施のためのプロトコールの作成
 これまでの知識を応用し、実際に臨床試験の実施計画をつくる。
 1)プロトコールの作成
 2) グループ討議
適宜、演習や練習問題を行ない、理解を深める。
準備学習等の内容
Preparation for Classes and Review
予習は必要ないが、授業の中で解説する事柄について、板書だけでなく聞き取ったことを、繋がりが分かるようにしっかりノートに書き留め、自分で教科書を作るつもりで、授業と復習に力を注ぐこと。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(70点)
・レポート[作品含む](30点)

教科書
Textbook
プリントを適宜配布する。
参考書
Reference Books
ダグラス・バデノック, カール・ヘネガン/EBMの道具箱 (ツールキット)/中山書店
名郷直樹/気負わず毎日使えるEBM超実践法/金原出版
能登洋/やさしいエビデンスの読み方・使い方 : 臨床統計学からEBMの真実を読む/南江堂
留意事項
Special Class Information
創薬研究や医薬品の臨床評価に従事する職種、医薬品情報担当者(MR)や医薬品を扱う職種で必要とされる臨床試験と統計学を学習する。

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